U,中世の教育

 

U-1 キリスト教の教育

          教会学校

【中世】

西ローマ帝国の滅亡(476)〜東ローマ帝国の滅亡(1453)の約1000年で,キリスト教の影響下にありながら,世俗的な教養を求め,近世文化の先駆的な役割を果たす。

→唱歌学校,修道院学校,本山学校

@          唱歌学校

初等教育機関に属し,読み,書き,計算,唱歌,祈とうなどを教授。

A          修道院学校

中等教育機関に属し,キリスト教僧侶の修養所で,修道院に併設,僧侶志望や一般児童が学ぶ。読み,書き,計算,ラテン語といった初等の教育に加え,いわゆる自由7科=3(修辞学,文法,弁証法)4(算術,天文学,音楽,幾何学)の教授。

B          本山学校

教会の監督がいる本山に付設されていたが,内容は修道院学校と同じ。

          教父哲学とスコラ哲学

【アウグスティヌス】

『人間は原罪によって罪を犯さずにはいられない性を受けて自由を失い,罪悪の奴隷になってしまったのだから,救済の権利を持っていない』(予定説)

→救済は全く神の恩寵であり,キリストの贖罪(人々の罪をあがない、人類を救うために、イエス-キリストが十字架にかかった)によって行われ,その事業を担う者がキリストの代理者としての教会である。

          主著は『告白』『神の国』『3位一体論』

 

U-2 騎士の教育

10世紀 封建制度が確立

13世紀 封建制度の最盛期

→騎士の階級が生まれる

          騎士教育

@          6歳まで

家庭にて母親と侍女によって行われる神と騎士への基礎教育

A          7歳〜13

主君や近親者に仕え上流社会の作法を学ぶ

B          14歳〜20

騎士としての教育。乗馬・水泳・槍弓・剣術・狩猟・チェス・作詩の7芸を重視。21歳で元服。

 

U-3 大学の誕生

11世紀 サレセン文化の最盛期

→コルトバ,グラナダ,トレド,アレクサンドリア,カイロなどに大学が設置

13世紀 サラセン文化のヨーロッパへの伝播により大学が勃興

→大学はもともと学者と学生との自由な連合(Universitas magistorum et schorarium)で,やがて総合大学(Universitas)になり,学生の合宿所の呼称(Corregium)が単科大学の呼び名になった。

          有名な大学

          ボローニャ大学・・・法学の中心で,学生数は1万人

          サレルノ大学・・・医学の中心

          パリ大学・・・進学の中心で,北欧最古の大学,ソルボンヌという神父の講義が起源といわれる。

12世紀後半 オックスフォード大学

13世紀初頭 ケンブリッジ大学

14世紀   プラーグ大学,ハイデルベルグ大学(ドイツ)

15世紀   ライプチッヒ大学

 

U-4 市民の教育

          市民のための2つの教育

@          上流市民

13世紀初頭北ドイツリューベック,ハンブルグに生まれ,14世紀〜17世紀にかけ,ウィンチェスター,イートン,ハロー,ラグビーなどのパブリックスクールが誕生

A          下級市民

ドイツのドイツ学校や習字学校,イギリスのギルド学校,さらに各国で牧師が教区の子弟のために設けた教区学校