Z、現代の教育(1)
Z-1 新教育運動の黎明
☆ 名前の由来
ドラモンの著書『新教育』に由来。帝国主義段階に入った欧米諸国に由来。アメリカでは進歩主義教育、ドイツでは改革教育学と呼ばれることが多い。
☆ スローガン
・ 教師中心→『こどもから』の教育へ
・ ヘルバルト教育→ペスタロッチ教育
・ 書物主義→活動主義
☆ エレン・ケイ
『教育の最大の秘訣は、教育しないことにある』(児童の世紀)
Z-2 各国の新教育運動
【アメリカ】
☆ シェルドン
・ オスウィーゴー運道
・ ペスタロッチ主義の教育開花訓導
☆ パーカー
・ 直感教授、合科教育、単元学習
・ クック・カウンティー(イリノイ州)のモデル学校(コア・カリキュラムの実践)→アメリカ史上初めての児童中心の学校
・ ペスタロッチから方法を、ヘルバルトかた統合を、フレーベルから子どもの味方を学んだ
☆ デューイ
・ 1896年にシカゴ大学に実験学校を併設し、児童中心主義、活動主義の実践を展開。問題―仮説―資料―検証―適応という教授段階を提起
・ 『学校と社会』において、シカゴ大学での実践をまとめる
・ 『思考の方法』において、思考の役割は環境の変化に起因する問題を知的に解決することであると主張
・ 『民主主義と教育』において、問題解決能力を身につけた市民による進歩的社会の構築を提唱
☆ キルパトリック
・ デューイの方法論を継承
・ プロジェクト・メソッド(考えていることを具体化するために計画を立て、技術と経験とをいかして目標を達成する方法。目的―計画―遂行―判断―評価という教授段階が展開)
☆ その他
・ ヘレン・パーカストのドルトン・プラン(学校を廃止し、生徒が自主的に設定した学習プランに基づき個別学習をする方法)
・ ウォッシュバーンのウィネトカ・プラン(個別自習と集団協力学習を通じて児童の自主的学習を推進する方法)
【ドイツ】
☆ リーツ
・ 1898年イルゼンブルクに『田園教育舎』をつくる
・ これを受けヴィネケンとゲヘープがヴィッカスドルフを、またゲヘープ単独でオデンヴァルト学校を設立
☆ ケルシュンシュタイナー
・ 『労作学校の概念』を著し、『労作教育論』を展開
・ 小さな労働共同体における生活や学習が国家という大きな労働共同体での生活などの準備になる
・ ミューヘンにモデル学校を建設
☆ シュプランガー(デュルタイの弟子)
・ 『生の諸形式』の中で6種類の理想類型(理論型、宗教型、権力型、審美型、経済型、社会型)を立てる
・ 教育とは個々の人間の主観的な心に客観的な文化価値を受け入れたり,また創造したりする能力を養成する営為とみて,心理学・文化哲学などの諸領域にまで及ぶ教育学体系の樹立を試み、文化教育学(人間の生理的・心理的な発達をふまえる教育と,歴史的・社会的に形成される文化とのあいだに緻密な関連を求めて構想する教育学)を提唱
☆ ナトルプ
・ 新カント派
・ ペスタロッチへ精神への復帰を叫ぶ
・ 知性の陶冶だけでなく、知・情・意の調和的発展を目指す
・ 『社会教育学』において、意志の発展は共同社会の一員として相互関係を持続することによって初めて成立すると主張=教育の社会的意義の重視
☆ クリーク
・ 教育は社会のあらゆる機能と密接に関連し、いつまでもどこでも生起して存在する社会の精神的根本機能である
・ すべての人がすべての人をいつまでも教育する
・ ナチス・ドイツの理論として受容
・ 『教育の哲学』『人間形成論』
☆ その他
・ モイマンとライが実験主義教育学を樹立
・ ベターゼンが合科授業と集団作業を根幹とする、自己活動による教育『イエナ・プラン』を計画、実践。
【イギリス・フランス】
☆ セシル・レディ
・ アボッツホームに寄宿舎制の男子中学校を開設
・ 午前は室内で学級活動、午後は屋外で身体活動、夕方からは情操活動で、労作と体育重視
☆ ニール
・ サマーヒルスクールを設立
・ 一切の権威や強制を排除
☆ ドモラン
・ パリ郊外にロッシュの学校を開設
・ 独立した人間の育成を目指す
【その他の国々】
☆ モンテッソーリ(イタリア)
・ 女性初の医学博士
・ 知的障害児の教育
・ ローマの児童(こども)の家で『モンテッソーリ(教育)法』を実践
・ 子どもの自由・自発的な活動の重視と,適切な環境のもとでの感覚的作業の重視にある。児童の内からの発達を重視した彼女は,教育の課題はその自然的発達を助長することであるとし,一斉課業をやめ,賞罰などの外からの形成を排除し,生活に密着した自由な活動と自発学習を取り入れた。また彼女は,感覚器官の練習を知的発達のための重要な基礎と考え,種々の教具を工夫し,多様な感覚を系統的に訓練するすぐれた方法を提出している。しかし,彼女の感覚訓練・知的訓練の方法には幼児能力早期開発論に陥る危険性があるという批判もある。
☆ ドクロリー(ベルギー)
・ 『生活による、生活のための学校』を開設
・ 子どもの自発的な活動を重んじ、子どもの欲求に基づく教育を展開し、特に学習の作業化を図る
☆ クルプスカヤ(ソビエト)=レーニン夫人
・ 知的学習と生産労働との結合
・ 総合技術教育(絶えず進歩する科学技術に遅れをとることなく、絶えず変化する生産の諸条件・新しい生産方法に適応できる能力を身に付けさせることを目的とする考え方である。そしてそれは同時に男女平等・無償・義務的なものでなければならないとされた)
→統一労働学校=幼稚園から大学にいたる正規な学校の全体系が、それ自体一つの学校、一つの切れ目のない階梯をなすこと学校において、教育の中枢に労働を据える
☆ マカレンコ(ソビエト)
・ 教育者の権威と規律を重視
・ 激励と処罰を強調する集団主義教育
・ 『愛と規律の家庭教育』を著す
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