W 生徒指導
W-1 生徒指導の理念
(1) 生徒指導の意義
生徒指導
『すべての生徒のそれぞれの人格のより良き発達を目指すとともに、学校生活が、生徒1人ひとりにとっても、また学級や学年、更に学校全体といった様々な集団にとっても、有意義に興味深く、充実したものになるようにすることを目指す』『生徒指導の手引き』
『1人ひとりの生徒の個性や伸張を図りながら、同時に社会的な資質や個性・態度を育成し、さらに将来において社会的に自己実現ができるような資質・態度を形成していくための指導援助であり、個々の生徒の自己指導能力の育成を目指すものである』『生徒指導資料20集』
→積極的に働きかけていく教育活動であり、その中心課題は『自己指導能力』=自己実現+社会性
(2) 生徒指導の教育課程上の位置づけ
●小学校
【計画の作成】
『教師と児童の信頼関係及び児童相互の好ましい人間関係を育てるとともに児童理解を深め、生徒指導の充実を図ること』
【特別活動】
『学級活動については、学校や児童の実態に応じて取り上げる指導内容の重点化を図るようにすること。また、生徒指導との関連を図るようにすること』
●中学校
【計画の作成】
『教師と生徒の信頼関係及び生徒相互の好ましい人間関係を育てるとともに生徒理解を深め、生徒が自主的に判断、行動し積極的に自己を生かしていくことができるよう、生徒指導の充実を図る』
【特別活動】
『生徒指導の機能を十分に生かすことともに、教育相談(進路相談を含む)についても、生徒の家庭との連絡を密にし、適切に実施できるようにすること』
→学校の教育活動の全領域において実施されるべきもの
(3) 生徒指導の機能
生徒指導とは、1人ひとりの児童生徒の事情に即して、相談に応じたり、適切な選択を促進したりする援助のことであり、児童生徒の意欲や態度を育てる情意面への働きかけである。→学習意欲の喚起を促す
(4) 生徒理解
『生徒指導は生徒理解に始まり生徒理解に終る』
☆理解すべき内容
・ 身体・知能・学力などの能力の問題
・ 判断の傾向
・ 判断的な特徴
・ 性格的な特徴
・ 興味
・ 悩み
・ 交友関係
・ 家庭環境
・ 校外活動
☆客観的資料の収集方法
・ 観察法
・ 面接法
・ 質問紙法
・ 検査法
・ 作文・日記法
W-2 生徒指導の実践者
(1) 生徒指導は全教師役割
児童生徒に関わるすべての教師が担当しなければならないが
特に
中学では学級担任の教師、高校ではホームルームの担当教師が第1人者
(2) 生徒指導主事
生徒指導主事・・・生徒指導の組織の中心的な役割を担う者(昭和50年の主任制度に伴い法令化)
※中高では、特別の事情(小規模校)のある場合を除いて教諭をもって、生徒指導主事に充てる。
※小学校では、法令上必ずしも義務化されていないが、市町村立学校管理規則で義務づけている場合、または『必要に応じ、公務を分担する主任等を置くことができる』(学校教育法施行規則第22条)によって、置いている場合が多い。
【生徒指導主事の職務】
生徒指導に関して連絡調整及び指導、助言にあたること
・ 生徒指導に係る前大使道の立案、実施
・ 生徒指導資料の整備
・ 生徒指導に関する連絡・助言
(3) 学級(ホームルーム)担任
生徒の特定教科の学習特性などについては教科担当者が最も理解していることになるが、全体的な特性、生活環境、交友関係などについて総合的に情報を獲得しやすいのが学級(ホームルーム)担任である。
W-3 生徒指導の組織
(1) 公務分掌上の位置づけ
教務部・・・教育課程の実施を係る
生徒指導部・・・個々の児童生徒の望ましい発達に視点をおく
(2) 生徒指導部の役割
1、 生徒指導についての全体計画の作成と運営
2、 資料や情報、あるいは生徒理解のための設備などの整備
3、 学校内外の生徒の生活規律などに関する指導
4、 教育相談、家庭訪問、父母面接などを含む直接的な指導
5、 学級(ホームルーム)担任、その他の教師への助言
6、 警察、児童相談所等の外部諸機関、青少年の健全育成のための地域団体等の諸団体及び諸学校との連携や協力
7、 生徒の諸活動(特別活動の全般、部活動、ボランティア活動など)の指導
(3) スクールカウンセラー
平成7年度よりスクールカウンセラーの配置が行われている。
平成13年度より『※スクールカウンセラー活用事業補助』が開始された。
※児童生徒の問題行動は依然として憂慮すべき状況にある。こうした問題行動等の未然防止や早期発見、早期解決のためには「心の専門家」で、
あるスクールカウンセラーを配置することが必要であり、平成17年度までに約1万校(3学級以上の公立中学校)へ拡充し、公立中学校の全ての生徒がスクールカウンセラーに相談できる環境を整備する。
W-4 教育相談
(1) 教育相談の意義
教育相談・・・生徒指導は集団指導と個別指導に分けて考えられているが、このうち個人の内面に目を向けた指導・援助の中心的なもの
@ 自分の問題状況を自覚していない子どもも対象とする
A 教師と児童生徒との間により良い人間関係及び信頼関係が形成されていることが重要
B 児童生徒の立場に立ち、児童生徒の心を教官的に理解すること=カウンセリング・マインドを身につける=受容的理解
(2) 教育相談室の利用
理想の教育相談室
・ 最小限の相談員
・ ゆったりとしたスペース
・ 第3者が出入りしたり、覗き見される心配のない空間
(3)