Y、特別活動

 

Y-1 特別活動の歴史

          歴史

1874年                 イギリス海軍兵士がアスレチック・スポーツを導入

→今日の体育的行事の始まり

運動会は一校に留まらず地域の祭りに→参加のための移動の重要性の認識から自然観察や郷土学習が独立

1886年                 高嶺秀夫が『行軍』を自然学習・私的学術研究の場として位置づけ、関東地方を1週間旅させる。

→修学旅行の始まり

1951年 47年版学習指導要領で『教科課程』と言っていたものを『教育課程』と改め、同時に自由研究を廃す改訂を行う

→結果、課程は2領域(小=教科・教科以外の活動。中高=教科・特別教育活動)に。

1958年                 指導要領の改訂により、小中の領域が教科・道徳・特別活動・学校行事、そして高校が教科・特別活動・学校行事となる

→特に学校行事が取り上げられる

1968年                 指導要領の改訂により、学校行事は統合され、小中では『特別活動』、高校では『各教科以外の教育活動』となる

1977年                 全ての学校で『特別活動』と名称が統一される

 

Y-2 特別活動の目標

          小学校における特別活動

(1)       心身の調和のとれた発達

(2)       個性の伸張        →協力してよりよい生活を築く(自主的・実践的)=態度

(3)       集団の一員としての自覚

→集団のなかのメンバーとしての、責任感・連帯感を養う

          中学校における特別活動

根本精神は小学校と変わらない。ただそれに加え

(1)       人間としての生き方についての自覚

(2)       自己を生かす能力を養う

→生き甲斐の発見

          高校における特別活動

常軌の5つをより深化させるという意味で

(1)       人間としての在り方生き方についての自覚

→理想の人生設計

 

Y-3 特別活動の領域と内容

          領域

(1)       学級活動(高:ホームルーム活動)

(2)       児童会活動(中・高:生徒会活動)

(3)       クラブ活動(98/99年の指導要領改訂により中高のクラブ活動廃止)

(4)       学校行事

@          儀式的行事

A          学芸的行事

B          健康安全・体育的行事

C          遠足・集団的宿泊的行事(中・高:旅行・集団的宿泊的行事)

D          勤労生産・奉仕的行事

          名称の違い

(1)       学級活動とホームルーム活動

高校では、学級がそのまま生活集団とならないため、study roomhome roomを分けて考えるべきなので、ホームルーム活動という

(2)       児童会と生徒会

学校教育法はじめ諸法令によって、小学生→児童、中高生→生徒、大学生→学生となっていうため

(3)       遠足と旅行

校外見学観察の行動範囲が広範になることで遠足という名称は、旅行に変わる。

          各領域の内容

(1)学級活動・ホームルーム活動

@          多様な問題課題を取り上げ、気づき解決していく。同時に日常の仕事について分担処理する

A          学習への適応と健康・安全維持のために、学業・生活・保険・安全指導を行う

B          学業指導の一環としての学校図書館指導、健康指導としての学校給食

※中高では、Aの内容がより社会に目を向けられた視点となり、Bは進路指導になっている

(2)児童会・生徒会活動

・全ての児童生徒が会員となる

・学校生活の充実・向上について話し合う活動

・公民的行動を的確にとる資質を養う

※中高ではさらに

・学級・ホームルーム、クラブ活動など相互の連絡調整

・学校行事への協力

(3)クラブ活動

・小学校にのみ重要な位置づけがなされる

・第4学年以上で行う

・自らの特技や興味に応じて、学年の枠を外した自由な活動を行う

98/99の指導要領改訂に伴う中高のクラブ活動廃止は、総合的学習の時間が、それを補える、また部活動の存在などから実施された

(4)学校行事

●趣旨・指導内容・計画実施

          全校規模か学年単位で行うため、教師の指導も協力的・役割分担の適正化

          ねらい

@、学校生活に秩序と変化を与え

A、集団所属間(帰属意識)を深め

B、学校生活津を充実させ発展させる

C、体験的な活動

          単なる群衆ではない、目標を一にし、計画性のある意識的な組織体としての活動

@儀式的行事

単調で変化のない状態に陥りがちな日常に、生気をもたらし、折り目を付けるための行事。整然とした雰囲気と、緊張がもたらされ、理性と情操の陶冶が行われるべきである。形式的になってはならぬが、社会の一員として自覚を与えることも重要。

A学芸的行事

日々の教科学習を、全校規模や学年規模でまとめたり、発表し合ったりする行事。発表を介することにより、課程や地域でも学習を含め、今後の意欲を向上を目指す。

B健康安全・体育的行事

量的な発達もさることながら、特に望ましい機能の発達と心身の健康や災害から身を守る習慣形成を願って実施される行事。これを通じて、安全に対する意識高揚、規律ある集団行動、責任感・連帯感の定着が図られ、健全な人生のための基礎作りが行われる

C遠足・旅行、集団宿泊的行事

一般的に旅行とは、日常性を超脱して自分を見つめ直す営みだと言われている。学校教育においても、校外に出て、広く自然や文化に触れ、それらを観察し、その中で体操、行動することによって、集団生活のルールを身に付けたり、どのような集団行動が望ましい姿であるかを自ら実感し、学習するための行事である。

D勤労生産・奉仕的活動

児童生徒が、社会の成員として、その健全な発展に寄与することのできるよう、勤労の尊さや生産する喜びの体得、社会奉仕の精神を養うための行事。その上で、中学では職業についての正しい知識、進路選択のための基礎知識や情報を得る。また高校では、さらに職業についての正しい認識や進路を誤りなく決定できるようなガイダンス機能を工夫する必要がある。

 

Y-4 特別活動の内容の取り扱い

          特別活動のための留意点

(1)       入学式や卒業式などにおいては、国旗を掲揚し、国家を斉唱すること

(2)       小学校の児童会活動の運営には、主として高学年児童があたること

(3)       指導計画の作成にあたっては、中・高等学校では、生徒指導のよい機会なので、進路相談を含めた教育相談を行うよう配慮すること

(4)       高等学校のホームルーム活動では、人間としての在り方生き方の指導を中心とすること。その際、他の教科、特に公民科との関連を図ること。