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「西国観音霊場33ケ所」

第3番 風猛山 粉河寺 (こかわじ)    本尊:千手千眼観世音菩薩
和歌山県郡賀郡粉河町2787

粉河観音宗(総本山)。 創建:宝亀元年(770)、開基:大伴孔子古

JR粉河駅の北1km、古い家並みのつきた所にいかにも日本の古寺らしい佇まいを見せる。奈良でも京都でもない趣きがある。

宝亀元年、大伴孔子古(くしこ)によって開創され、鎌倉時代には七堂伽藍、五百五十ケ坊、東西南北4km余の広大な境内地を占めていたという。豊臣秀吉の兵火にあったが、紀州徳川家の庇護のもと徳川中期に現在の諸堂が再建された。

千手観音の化身とされる童男(どうなん)行者の霊験物語が粉河寺縁起絵巻にある。

一段高い本堂を背に石組みで築かれた桃山時代の庭園は素晴らしい。桜の季節には豪勢な中門がいっそう輝くだろう。

大門。和歌山県では高野山、根来寺に次ぐ威容を誇る欅材の三間楼門は重文。桂材で造られた金剛力士が守る。 大門をくぐった所に茶店があり、大門の脇をすり抜けて駐車場に入れる。突き当たりを右に折れて中門へ。
中門までの左手に童男大士(行者)出現の池がある。柳の枝を手に白馬に乗ってこの池より出現したという。行者の石像が見える。 中門は華麗な建物で、扁額の「風猛山」は紀州藩主の筆。天穂3年(1832)の楼門は四天王を祀る。桜の時はさらに映えるだろう。
本堂をいっそう豪華に見せる枯山水前庭は国指定名勝に恥じない。 段違いを巨石で埋め、大きなソテツと刈り込みのツツジを配す。
西国33ケ所一の本堂。秘仏の千手観音は内陣の奥深く厨子内に座す。広大な内陣には「野荒しの虎」の彫刻、秘仏厨子を囲んで二十八部衆、右に十六羅漢、左に弘法大師、鬼子母神、不動明王などが並ぶ。 いくつもの屋根を組み合わせた権現造りの本堂は亨年5年(1720)の再建で重文。欅造りで礼堂と正堂が結合したもの。正面は写真の右側。
境内にある神話が宿る大楠は形が良い。 享保5年(1720)建立の西国33観音を安置した六角堂。堂前には湯浅桜がある。
役行者を祀る。近くに「かつらぎ町」があり、背後には葛城山が控えるが、役行者の活躍は大和葛城山である。すぐ近くには高野山口もあり、弘法大師と丹生大明神の話などもある。何らかの関連があるのかないのかは分からない。 粉河産土神社。祭神は丹生都姫命(にうつひめのみこと)と天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)。立派な江戸中期の本殿二棟がある。
楼門・細道・川・白壁と桜の映えを想像しながら去る。

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