坂東観音霊場33ケ所

(その4 群馬の二寺)
(東京・横浜)へ 長谷寺 水澤寺 (栃木の四寺)へ

       首都圏周辺へ

坂東33ケ所札所の15番以降は、首都圏の周辺県に配置されている。15番と16番は群馬県・高崎/前橋/渋川に近い榛名町と伊香保町にある。

二寺は榛名山の東山麓に位置する。榛名山に登る道としては、唐松を通る道、松之沢を通る道、相馬ケ原内を抜ける道、伊香保温泉から湖畔にのびる道などがある。榛名湖畔や伊香保温泉で遊ぶ人、周辺の森林でアウトドアを楽しむ人など人々の行き交う場所でもある。

「長谷寺」は現在でも喧騒から逃れた小高い丘にあるが、水澤寺は”水澤うどん”を名物として観光客で賑わっている。

坂東目次へ
白岩山長谷寺 (15番札所)  白岩観音  (03.09.29)
しらいわさんちょうこくじ

宗旨は金峯山修験本宗。役ノ行者の開基とする。本堂には彩色が施された役ノ行者像が安置されている。前鬼後鬼を従えた完璧な姿で、どちらかと云えば可愛らしい像である。
源義家、新田義貞の信仰が厚かったお寺で、義貞挙兵の際にはこの寺の修験者が檄を坂東武者に伝えた。戦国時代に兵火に会い、現在の観音堂は天正8(1580)武田勝頼が再建したもの。納経所に頼めば内陣へお坊さんが案内してくれる。

素朴な佇まいで、丘の頂上にある。寺の前に駐車場がある。駐車所からは高崎の街が眼下に拡がる。 本堂(観音堂) 
ご本尊の十一面観音は秘仏だが、前立の十一面観音は内陣に上がって拝観でき、ゆったりとした気持ちにさせてくれる。鎌倉期の仏像である。
向拝(ごはい:本堂の入口)に掲げられている彫刻は美しい。
脇の道を登ると白山神社がある。修験道のお寺である名残り。 こちらから参道、仁王門、鐘楼、納経所、本堂とつづく。短い参道には形の良い石仏が数体整然と並べられている。


坂東目次へ
五徳山水澤寺 (16番札所) 水沢観音  (03.09.29)
ごとくさんみずさわでら

天台宗のお寺で、推古天皇・持統天皇の勅願により高麗の高僧恵灌僧正の開基である。1400年前の履中天皇の時代に、上野国司の三女・伊香保姫の持仏である千手観音が人間の姿になって姫の危険を救った伝説がある。姫の夫である国司・高光中将が水澤寺を創建し、姫の千手観音が本尊とされた。 当時は御堂の数3千余宇、御仏の数一千二百躰であったが、度々火災に会い現在の建物は江戸時代のものである。

渋川から伊香保温泉への道を行くと”うどん屋”が次々と現れる。元祖「田丸屋」を通り過ぎると道は右に曲がり急坂になる。この辺りが門前町で後方には赤城山峰が見える。水沢の”水の良さ”がうどんを生み巡礼者の昼食となった。

曲がり角に参道石段があり仁王門に続く。古い作りの手水が右手にある。車道をそのまま行くと大駐車場があり、こちらにも水澤寺の入口がある。殆どの観光客は駐車場側から参拝することになる。

平成6年大修復された仁王門 境内にも水澤の名にふさわしく水が湧き出る弁財天などが祀られている。
本堂 元禄年間’1688〜1703)の再建。平成9年大修復。前立の十一面観音は平成9年に保存修理され金箔も新しい。 本堂の右手に六角二重塔。輪蔵を押し回し供養を願う。
ここの向拝も美しい。タイガース(Tigers)が居る。ドラゴンス(Dragons)も居る。
六角二重塔の右手に十二支の守り本尊の石仏。参拝者が多い。 御札場(納経所)、龍王弁財天、鐘楼とつづく境内には人が多い。
釈迦堂  平成13年(2001)落慶されたもの。 大駐車場に面しているが参拝する人はまばら。
平成6〜9年の大修復された釈迦三尊像、仁王像のほか、円空仏(阿弥陀如来)、完璧な二十八部衆像、十一面観音像や掛け軸(伝狩野探幽、伝一休宗純など)などが収められている。堂内に修復前の釈迦三尊や仁王像の写真も展示されている。