唐詩・・・予習必要!漢和辞典をマメに引き、わからない語句のないように!

◆春暁・孟浩然

押韻は「暁」「鳥」「少」。

書き下し
春眠暁を覚えず
処々啼鳥を聞く
夜来風雨の声
花落つること知んぬ多少ぞ(ここ教科書の読みと変えてあります)

口語訳
春なので気持ちよく眠り、夜が明けたのもわからない
うつらうつらしていると、あちこちで鳥の声が響く
そういえば夕べはだいぶ雨風の音がしていたが
それでだいぶ花は散ってしまっただろうな

ポイント
・寝床の中で作っている
・外を見て鳥や落花を確認したわけではない。
・「花」はたぶん桜ではなく、桃、李。あるいは梨。

◆江南の春・杜牧

押韻は「紅」「風」「中」。

書き下し
千里鶯鳴いて緑紅に映ず
水村山郭酒旗の風
南朝四百八十寺
多少の楼台煙雨の中

口語訳
千里四方ウグイスが鳴きしきり、葉の緑に花の紅が映え、
水辺の村山間の村翻る酒屋の旗
昔南朝の世には四百八十の寺があった
たくさんの寺の搭が煙雨の中に建っているのが幻のように見える

ポイント
前半が晴れて後半が煙るような雨。
これをどう解釈するかですね。
天気が変ったのか、適当に二つの情景を並べたのか。
ハマーは実際に見ている風景はあくまでも晴れで、それを見ているうちに昔の情景が心のうちによみがえってきた、
その情景は悲しい歴史と彼の憂愁を反映して雨の中に煙っていた、
と考えます。

 ◆静夜思・李白

押韻は「光」「霜」「郷」。

書き下し
牀前月光を看る
疑ふらくは是れ地上の霜かと
頭を挙げて山月を望み
頭を低れて故郷を思ふ

口語訳
ベッドの前に月影が落ちている
あんまり真っ白なので、こんなところに霜が降りたのかと一瞬思う
やっぱり月光だと気づいて振り仰げば山と月
あの月を故郷の人も見ているだろうか、と思うと辛くってうなだれては故郷のことを考える

ポイント
無駄な言葉が全然ない簡素さ。しかも望郷の感情は豊かに歌われている。
「詩仙」といわれた李白の作品である。
転句と結句が対句になっている。

さらにポイント!唐の詩人は李白・杜甫・王維、これを李杜王(りとおう)と覚えるわけですが、中でも知名度抜群、本場中国での人気も高いのがこの李白です。
李白はあだ名を「詩仙」と申しまして、本当だかうそだか知りませんが、酔っ払って舟遊びをしているときに、水面に映った月を取ろうとして、水に落ちて死んだそうです。
そういう、お酒が好きだとか、自由奔放な振る舞いとかが、彼をして「詩の仙人」と呼ばしめているのではないかと思われます。


 

◆登高

押韻は「哀」「廻」「来」「台」「杯」。

書き下しは
風急に天高く猿の嘯くこと哀し
渚清く沙白く鳥飛び廻る
無辺の楽木蕭蕭として下り
不尽の長江滾滾として来る
万里悲秋常に客と作り
百年多病独り台に登る
艱難苦だ恨む繁霜の鬢
ロウ倒新たに停む濁酒の杯