会長ごあいさつ
小松市文化協会の諸活動へのお誘い
会長 北畠能房
昭和33年(1958)12月に結成されました本会は、茶道・華道・書道といった生活文化、 能楽・邦楽・日本舞踊といった伝統芸能、囲碁・将棋といった伝統的娯楽競技、民謡・相撲甚句・詩吟・剣詩舞といった近世芸能や文学・音楽・美術・舞踏といった芸術、これらにかかる24団体から構成されています。本会は、これら構成団体相互の連絡をはかり、相連携して小松市文化協会文化祭を開催するなど小松市民の文化活動の振興に寄与することを目的としています。
西暦905年に編纂された我が国最初の勅撰和歌集であります『古今和歌集』の序文には「やまと歌は、人の心を種としてよろづの言の葉とぞなれりける」とあります。また、孔子が編集したとされる中国周時代の詩を集めた『毛詩』の序文には「詩は人の心の発露である」とあります。文芸とは人の心を言葉で表現したものであるとの意味ですが、文芸に限られたことではありません。声を使って表現する歌謡や、身体を使って表現する歌舞音曲はもとより、花材・花器を使って表現する華道、紙と筆・墨を使って表現する書道、時の気配を感じつつ床飾り等を整えて客をもてなす茶道、相手の心の動きを読みつつ対局盤で競い合う囲碁・将棋も、いずれも人の心の動きを死蔵することなく具体的な形で表現し,社会と交流しようとする人間らしい営みであります。
こうした文化活動は、熟年世代からお子さんにいたる市民各層が健康で明るい日常生活を送る上で有益な活動になっています。ドイツと米国の研究機関は共同で先進7カ国の平均年齢の推移を予測しています。それによりますと、2007年生まれの日本人の平均年齢は107歳になるといわれます。人生100年時代がそう遠くない将来にやってきます。退職年齢も高齢化していくでしょうが、文化活動にご参加いただくことは、心身によい効果をもたらします。一例として、お腹から声を出すように心がけることは雑念を払い、腹筋を鍛えることで腰痛予防になり、声帯を鍛えることで肺炎予防になるといわれます。このように文化活動は、退職後もつづく熟年時代を健康に生き抜くことを必ずや支援してくれることになりましょう。
読み書き算盤の時代の経験則からも近代科学の知見からも、習い事が、お子さん方々をはじめ、習う人々の成長によい効果をもたらすことが分かってきています。ピアノを弾くことや音楽にあわせて踊ることを例にとれば、手指を協調的に動かすことや、音を聞き分けることと身体をうごかすことを同時に行うことが必要になります。これらは頭脳の多様な回路を協調的に使用する習慣を形成し、日常生活の様々な場面において賢い意思決定をするのに役に立つといわれます。
また、文化にかかる活動は、地域における人々の歴史的営みとともに形作られてきた個性的営みであり、それゆえ、地域の個性を形作るものであります。大都市圏への人口集中が加速する中で、文化の多様性を保持し、地域の魅力度向上の基礎をなすところの地域に対する愛着心や活力の涵養に、文化活動は、地域にとっても我が国の将来にとっても大切な活動であります。
どうかこの小松市文化協会HPを通じて、多くの方々が文化協会各構成団体の活動内容に理解を深められ、ご関心の団体活動への参加はもとより、老若男女を問わず、元気で楽しい文化活動の輪の広がりにご参加いただけますように切にお願い申し上げます。