自然が友 田舎暮しの安全確保



山梨の田舎暮しと災害・防災対策
(生命・身体・財産の保護)

糸魚川-静岡構造線断層帯地震の山梨:

2004.04.10

著者:古明地 光久

参考資料:

主として、地震調査研究推進本部・地震調査委員会からの公表資料を参考にしました。地震調査研究推進本部は、本部長(文部科学大臣)と本部員(関係府省の事務次官クラス)から構成され、その下に関係機関の職員及び学識経験者から構成される政策委員会地震調査委員会が設置されています。

例えば:

「確率論的地震動予測地図の試作版(地域限定)について」
平成14年5月29日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会
長期評価部会・強振動評価部会

「日本の地震活動-被害地震から見た地域別の特徴-<追補版>」
平成11年4月1日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会
長期評価部会

1 はじめに

地震、環境汚染、因習など、地方特有の情報が包み隠さず公開されていれば、山梨を最終の場所として選ぶことは決して無かったと思います。地方自治体の発信する情報は、ともすれば自己防衛が過剰となり、最も知りたい部分が曖昧とされる傾向があります。

2 糸魚川-静岡構造線断層帯とは


糸魚川-静岡構造断層帯は、新潟県の糸魚川から、長野県の白馬・松本、山梨県の小淵沢・甲府盆地、そして静岡県に至るA級の活断層です。ここで、最も活動的な活断層がA級と呼ばれ、千年間に1.0メートル以上10メートル未満の範囲でズレが生じます。白馬から小淵沢間の断層は、約1200年前に活動したとされていますので、そろそろ、次の活動が心配となります。


参考までに、わが国活断層で、今後30年以内に大地震が起こる確率は以下の通りです。これらの結果から、糸魚川-静岡構造線断層帯の数値が、突出して高いことが分かります。

石狩低地東縁断層帯:0.05%-6%もしくはそれ以下
櫛形山脈断層帯:ほぼ0%-7%
山形盆地断層帯:ほぼ0%-7%
高山・大原断層帯(国府断層帯):ほぼ0%-5%
琵琶湖西岸断層帯:0.09%-9%)
森本−富樫断層帯 :ほぼ0%-5%
糸魚川−静岡構造線断層帯14%

中央構造線断層帯(金剛山地東縁−和泉山脈南縁):ほぼ0%-5%
砺波平野断層帯(東部):0.05-6%
奈良盆地東縁断層帯:ほぼ0-5%
伊那谷断層帯 :
(境界)ほぼ0%-7%
(前縁)ほぼ0%-6%
富士川河口断層帯:0.20%-11%
三浦半島断層群(武山断層帯):6-11%
山崎断層帯(主部南東部):0.03%-5%
布田川・日奈久断層帯(中部):ほぼ0%-6%


地震調査研究推進本部地震調査委員会は、以下に示す地震発生確率を公表しています。

予想される地震規模 M8程度
地震発生確率 30年 14%
50年 23%
100年 41%
本断層帯は、今後30年の間に地震が発生する可能性が、
わが国の主な活断層の中では高いグループに属する。





3 山梨県(対象地域)の地震動に影響を与える活断層

下図の濃い黒枠で囲まれた地域(試作対象地域)の地震動に影響を与える活断層としては、主として糸魚川-静岡構造線断層帯、富士川河口断層帯そして神縄・国府津-松田断層帯があります。なお、海溝型地震(東海地震、関東地震、東南海地震そして南海地震)の影響については、この章では除外します。

試作対象地域は、地点Aと地点Bを含む東西90キロ、南北110キロの枠内であり、地点Aと地点Bの地名は、意図的に示されていません。それでは私が困りますので、日本地図を重ね合わせて調べました。その結果、地点Aは甲府市、甲府駅南口近傍の気象庁地震観測所と思われ、また地点Bは小淵沢町、中央高速道路小淵沢インターチェンジ近傍と思われました。また、これらの2点は、危険度の高い地域として選ばれたようです。地震情報のような、個人の「生命・身体・財産」の防衛に直結する情報は、自治体の思惑を考えるより、個人の基本的人権を優先すべきと思いますが。


4 地震強度に対する甲府盆地の特異性(甲府盆地の堆積層による地震強度の増幅)

甲府盆地には、釜無川や笛吹川など、数多くの河川が流入しています。これらによって運ばれた土砂等が地盤の表層を構成しています。例えば、地点Aの甲府市甲府駅付近から、玉穂町、田富町、三珠町と南西方向に位置する地盤(身延線沿いの地域)は、地盤の堆積層のため、地震強度は2倍程度に増幅されます。一方、山岳領域では逆に1以下に減弱します。





5 活断層による地震の発生

2002年から30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率:



2002年から30年以内に3%以上の確率で一定の震度以上の揺れに見舞われる領域:




6 震度と被害程度


地震震度6弱以上とは、震度階級が6弱、6強及び7のことであり、気象庁の解説表の一部分を以下に示します。この表は、震度計により観測された震度と現代社において実際に発生する現象や被害との対応を解説したものです。詳しくは気象庁のホームページをご覧ください。

気象庁震度階級関連解説表(平成8年2月)

震度階級 人間 屋内の状況 屋外の状況 木造建物 地盤・斜面
人は揺れを感じない。

屋内にいる人の一部が、わずかな揺れを感じる。
屋内にいる人の多くが、揺れを感じる。眠っている人の一部が、目を覚ます。 電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。

屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。恐怖感を覚える人もいる。 棚にある食器類が、音を立てることがある。 電線が少し揺れる。

かなりの恐怖感があり、一部の人は、身の安全を図ろうとする。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。 つり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が、倒れることがある。 電線が大きく揺れる。歩いている人も揺れを感じる。自動車を運転していて、揺れに気付く人がいる。

5弱 多くの人が、身の安全を図ろうとする。一部の人は、行動に支障を感じる。 つり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。座りの悪い置物の多くが倒れ、家具が移動することがある。 窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのがわかる。補強されていないブロック塀が崩れることがある。道路に被害が生じることがある。 耐震性の低い住宅では、壁や柱が破損するものがある。 軟弱な地盤で、亀裂が生じることがある。山地で落石、小さな崩壊が生じることがある。
5強 非常な恐怖を感じる。多くの人が、行動に支障を感じる。 棚にある食器類、書棚の本の多くが落ちる。テレビが台から落ちることがある。タンスなど重い家具が倒れることがある。変形によりドアが開かなくなることがある。一部の戸が外れる。 補強されていないブロック塀の多くが崩れる。据え付けが不十分な自動販売機が倒れることがある。多くの墓石が倒れる。自動車の運転が困難となり、停止する車が多い。 耐震性の低い住宅では、壁や柱がかなり破損したり、傾くものがある。
6弱 立っていることが困難になる。 固定していない重い家具の多くが移動、転倒する。 開かなくなるドアが多い。 かなりの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。 耐震性の低い住宅では、倒壊するものがある。耐震性の高い住宅でも、壁や柱が破損するものがある。 地割れや山崩れなどが発生することがある。
6強 立っていることができず、はわないと動くことができない。 固定していない重い家具のほとんどが移動、転倒する。戸が外れて飛ぶことがある。 多くの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。 耐震性の低い住宅では、倒壊するものが多い。耐震性の高い住宅でも、壁や柱がかなり破損するものがある。
揺れにほんろうされ、自分の意志で行動できない。 ほとんどの家具が大きく移動し、飛ぶものもある。 ほとんどの建物で、壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。補強されているブロック塀も破損するものがある。 耐震性の高い住宅でも、傾いたり、大きく破壊するものがある。 大きな地割れ、地すべりや山崩れが発生し、地形が変わることもある。


平成7年1月17日午前5時46分、あの阪神・淡路大震災(地震発生時には、兵庫県南部地震と呼ばれていました)が起きました。この地震のマグニチュードは7.2、そして震度は6から7とされています。東海地震の地震防災対策強化地域そして糸魚川−静岡構造線断層帯の山梨では、これと同じ程度の震度が予想されています。

さて、忘れもしないこの日、私は東京の家で、このニュースを見ました。夢中になってテレビ画面を撮影しました。私が撮影したテレビ画像をお見せしたいと思います。