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糸魚川-静岡構造線断層帯を訪ねて

2005.10.19

著者:古明地 光久

1 糸魚川-静岡構造線断層帯とは


糸魚川-静岡構造断層帯は、新潟県の糸魚川から、長野県の白馬・松本、山梨県の小淵沢・甲府盆地、そして静岡県に至るA級の活断層です。ここで、最も活動的な活断層がA級と呼ばれ、千年間に1.0メートル以上10メートル未満の範囲でズレが生じます。白馬から小淵沢間の断層は、約1200年前に活動したとされていますので、そろそろ、次の活動が心配となります。なお、糸魚川-静岡構造線は、ユーラシアプレート(構造線の西側)と北アメリカプレート(構造線東側)の境界と思われています。

参考までに、わが国活断層で、今後30年以内に大地震が起こる確率は以下の通りです。これらの結果から、糸魚川-静岡構造線断層帯の数値が、突出して高いことが分かります。

石狩低地東縁断層帯:0.05%-6%もしくはそれ以下
櫛形山脈断層帯:ほぼ0%-7%
山形盆地断層帯:ほぼ0%-7%
高山・大原断層帯(国府断層帯):ほぼ0%-5%
琵琶湖西岸断層帯:0.09%-9%)
森本−富樫断層帯 :ほぼ0%-5%

糸魚川−静岡構造線断層帯14%

中央構造線断層帯(金剛山地東縁−和泉山脈南縁):ほぼ0%-5%
砺波平野断層帯(東部):0.05-6%
奈良盆地東縁断層帯:ほぼ0-5%
伊那谷断層帯 :
(境界)ほぼ0%-7%
(前縁)ほぼ0%-6%
富士川河口断層帯:0.20%-11%
三浦半島断層群(武山断層帯):6-11%
山崎断層帯(主部南東部):0.03%-5%
布田川・日奈久断層帯(中部):ほぼ0%-6%

糸魚川-静岡構造線断層帯に起因する地震について、政府の特別機関・地震調査研究推進本部地震調査委員会は、以下に示す地震発生確率を公表しています。

予想される地震規模 M8程度
地震発生確率 30年 14%
50年 23%
100年 41%
本断層帯は、今後30年の間に地震が発生する可能性が、
わが国の主な活断層の中では高いグループに属する。


地方自治体の発信する情報は、ともすれば自己防衛が過剰となり、最も知りたい部分が削除あるいは曖昧とされる傾向があります。たとえば、新潟県糸魚川市にある「フォッサマグナパーク」のパンフレットによれば、

「小谷村〜糸魚川にかけての糸静線が、活断層である証拠がなく、将来、地震を起こすのかどうかも不明のままです。」

となっており、上記の「地震調査研究推進本部地震調査委員会」の見解(A級活断層)に対して、新潟県は異論を唱えています。


2 断層露頭探訪

新潟県糸魚川市

2005年10月1日の午前10時20分ごろ、新潟県糸魚川市にあるフォッサ・マグナ断層の露頭現場を訪ねました。現場は、北陸自動車道ICより国道148号線を長野県大町市方向へ約9キロ南下した大糸線ねち駅近くにあります。フォッサマグナパーク内ですからすぐ分かります。

図中の上下に見える白線が断層を示しています。残念なことですが、明確に現れていた筈である断層部分が、積石によって隠されています。あるがままの姿を見たいと思いました。