電気工事入門 2,電気工事基礎回路T解説
T 線間電圧と対地電圧
私達が電線に触って「ビリ」っと感電するのは、どうしてでしょうか。電気は水と同じように高いところから低いところに流れるので、電圧の高い電線から低い地球に流れます。
私達は地球の上に立っていますので、私達の身体は地球と同じ電圧になっているはずです。電線に触って感電するということは、電線の電気が私達の身体を通って地球に流れたからなのです。
一般家庭で利用されている電気は、交流100ボルトです。これは、二本の電線の間の電圧の差が100ボルトであることを表しています。
これらのことから、電線と地球の間の電圧と電圧は線と線の間の電圧の二つがあることになります。
電線と地球(大地)の間の電圧の差を対地電圧といい、電線間の電圧の差を線間電圧といいます。
図1において、対地電圧Aが200ボルトで対地電圧Bが300ボルトの場合、線間電圧は300-200=100[V]となります。
この場合、どちらの対地電圧とも有電圧となるので、どちらの電線に触れても感電します。
他方、対地電圧Aが0ボルトで対地電圧Bが100ボルトの場合、同じように線間電圧は100-0=100[V]となります。
この場合、対地電圧A の電線の電圧は大地と同じ0ボルトなで、触れても感電しません。すなわち、二本の電線の内、一方の電線に触れても感電事故が起こらないことになります。ただし、対地電圧Bの方は100ボルトなので触れると感電します。
一方の電線の電圧を0ボルトにするために、変圧器の内部で大地に接地してあります。
U 接地側電線と非接地側電線
図2の対地電圧0ボルトの電線は変圧器の内部で接地してありますので、接地側電線といいます。接地側であることを表示するために、白色絶縁電線または緑色絶縁電線を使用します。
他方、対地電圧100ボルトの電線は変圧器の内部で接地してありませんので、非接地側電線といいます。非接地側であることを表示するために、白色絶縁電線または緑色絶縁電線以外の色の絶縁電線を使用します。
V コンセント
コンセントを正面から見ると、プラグを差し込むための穴があります。よく見るとこの穴の大きさが異なっていますね。
向かって左側の穴は大きくて、右側は小さいはずです。
この穴の大きさの違いは、大きい穴はプラグを差し込む際の「ガイド」の役割をします。
その「ガイド」の役割をする大きな穴の方を非接地側にすると、小さい穴よりいろんな異物が入りやすくて、感電や漏電の危険度が増すことになります。
他方、異物が入っても、漏電や感電のおそれの少ない方の接地側の穴を大きくしてあります。また、コンセントの左側を触れる機会が多いのは心臓のある側の左手ですので、触っても感電しない接地側を左にします。実は、コンセントに書いてある字や記号が逆さまにならないように取り付けると、必ず接地側の大きな穴の方が左になるようになっています。
コンセント内部または背面に「W」の記号があるのは、White[白色]の最初の文字で、接地側の白色電線を接続することを表しています。また、取り付けネジも白色を使用してあるのもあります。
W ランプレセプタクル
ランプレセプタクルの電球ケース側は人体が触りやすい箇所にあるので、感電事故の防止のために接地側電線が接続されています。一方、非接地側電極子片はケースの奥に位置しているので、指等を覚悟の上で入れなければ触れない位置にあります。
X 配線の接続順序
通常行われる電気工事は停電状態で行いますが、どうしても停電状態にして施工を行うことができないことがあります。また、実際は通電状態でありながら停電状態と思い込んで作業を行う場合があります。このような場合、作業中の感電をできるだけ少なくするための接続順序があります。
順序
1,スイッチの二次側(スイッチ回路の白色絶縁電線)とランプの非接地側を接続する。(通電されていることはない。)
2,接地側配線を接続する。(通電状態でも感電の恐れが少ない。)
3,最後に非接地側配線を注意しながら接続する。
ただし、配線はVVF1.6-2Cの例です。