具体的な計算の流れ


ある2つのシングルCDで占有率を比較したいというケースで計算の流れを説明します。



1.データをそろえる

まず必要なのは、シングルA曲とシングルB曲のシングルTOP100ランクイン中の週ごとの売上枚数のデータと、
A曲とB曲のそれぞれTOP100ランキング中の週の「53週平均総売上枚数」を準備します。
1997年12/22〜12/28集計週から、現在から26週前までの「53週平均総売上枚数」は計算済みで、
こちらにあげているので、上記期間内ならば、そちらを利用した方が手っ取り早いです。

※「53週平均総売上」とは、週や季節による市場総売上枚数の揺らぎを打ち消すためのもので、
それによって、その週が本来持っている「実力枚数(=市場規模)」を表出させます。
該当週とその前26週と後26週で計算します。

↓例1
※解かりやすくしています。本来こんなことはありません。

○年 A曲 53週平均 ×年 B曲 53週平均
第1週 150,000 1,000,000 第1週 100,000 500,000
第2週 80,000 1,000,000 第2週 50,000 500,000
第3週 50,000 1,000,000 第3週 30,000 500,000
第4週 20,000 1,000,000 第4週 20,000 500,000
300,000 200,000



2.計算する

後は、週ごとにその週の売上枚数をその週の53週平均総売上で割って、週ごとの占有率を割り出し、
その後、すべての週の占有率を足します。

※上記の「占有率」は、正確には「補正占有率」と呼んでいます。
それは、その週の売上枚数を、単に、その週の市場総売上枚数で割った「素の占有率」と区別するためです。

↓例1の計算結果

○年 A曲 53週平均 補正占有率 ×年 B曲 53週平均 補正占有率
第1週 150,000 1,000,000 15.000% 第1週 100,000 500,000 20.000%
第2週 80,000 1,000,000 8.000% 第2週 50,000 500,000 10.000%
第3週 50,000 1,000,000 5.000% 第3週 30,000 500,000 6.000%
第4週 20,000 1,000,000 2.000% 第4週 20,000 500,000 4.000%
300,000 30.000% 200,000 40.000%



3.ついでに、この計算結果に対する解説・補足

計算結果は、枚数が多いA曲よりもB曲の方が占有率では大きくなりました。
それは、分母になる53週平均総売上が、B曲の方がA曲の時よりも1/2も小さかったからです。
53週平均総売上が低いことは、市場規模が小さいことを表します。
市場規模が小さい時は、枚数的にはそれほど売れていなくても占有率が高くなります。
逆に大きい時は、大きい分だけ枚数が売れていないと同じ占有率にはなりません。

また、市場規模が小さい時は、CD1枚の価値が高くなっていると言えます。
逆に大きい時は、価値が低くなっていると言えます。
つまり、B曲はCD1枚の価値が相対的に高い時期に累計200,000枚を売り上げ、
B曲の時よりもCD1枚の価値が1/2になっている時期に累計で1.5倍しか売り上げられなかったA曲は、やはり価値が低かったと言えます。
このことから、このような状況のことを占有率で言うこともできますが、「占有率」を含んだ単語の多用を避けるため、
個人的には、{B曲の方がA曲よりも「売上価値」が高かった}と呼んでいます。

ちなみに、A曲がB曲と同じ売上価値を持つためには、累計で400,000枚を売り上げていなければなりませんでした。
また、架空なのでわかりませんが、B曲が異常な競合週に発売されでもしない限り、おそらく、オリコンランキング順位もB曲の方が上位だったでしょう。



4.タイトルを実証する

ついでのついでに、タイトル「「I WISH」と「そうだ!We're ALIVE」では「そうだ!We're ALIVE」の方が上?」の実証をここにします。

モーニング娘。 I WISH 2000/9/6 モーニング娘。 そうだ!We're ALIVE 2002/2/20
期間 売上枚数 53週平均 補正占有率 期間 売上枚数 53週平均 補正占有率
9/4〜9/10 407,350 1,701,286 23.944% 2/18〜2/24 272,950 1,149,375 23.748%
9/11〜9/17 86,640 1,693,014 5.118% 2/25〜3/3 71,410 1,139,548 6.267%
9/18〜9/24 52,930 1,675,990 3.158% 3/4〜3/10 39,030 1,130,819 3.451%
9/25〜10/1 31,330 1,679,226 1.866% 3/11〜3/17 21,520 1,120,533 1.921%
10/2〜10/8 20,750 1,672,260 1.241% 3/18〜3/24 14,850 1,113,835 1.333%
10/9〜10/15 15,180 1,665,282 0.912% 3/25〜3/31 8,360 1,112,209 0.752%
10/16〜10/22 8,540 1,673,336 0.510% 4/1〜4/7 6,640 1,102,234 0.602%
10/23〜10/29 6,330 1,671,553 0.379% 4/8〜4/14 3,770 1,098,502 0.343%
10/30〜11/5 4,080 1,638,544 0.249% 4/15〜4/21 2,800 1,094,163 0.256%
11/6〜11/12 2,390 1,621,209 0.147% 4/29〜5/5 2,300 1,085,100 0.215%
11/13〜11/19 2,030 1,622,609 0.125%
12/25〜12/31 5,375 1,583,513 0.339%
1/1〜1/7 5,375 1,597,740 0.336%
1/8〜1/14 3,790 1,593,264 0.238%
1/15〜1/21 2,550 1,571,619 0.162%
654,640 38.724% 443,630 38.888%

売上枚数は「I WISH」の方が、約1.5倍ありますが、53週平均総売上(=市場規模)も「I WISH」が発売された時期の方が約1.5倍大きく、
微妙な差で、補正占有率合計は「そうだ!We're ALIVE」の方が上なんです。
よって、わずかだけど、「そうだ!We're ALIVE」の方が市場規模の割によく売れたということができます。



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