マイフェイバリットなモノの魅力を、ジャンルを問わず語ります。

ややもすればミもフタもない比喩が炸裂しますが、それも愛。きっと愛。

たれぱんだ。その秘めたる炎。

 かつて一斉を風靡したサンエックスキャラクター。


 その「たれっぷり」から、疲れた現代人の『いやしキャラ』と呼ばれた。
 いや。しかしそうなのか。
 彼等の目を見るがいい。その身体の脱力ぶりにそぐわず
 くわりと見開かれている。あれは確固たる意志を持った目である。
 彼等はその内面に大いなる意志を持って、いつの間にか側にいたりするのだ
 内に裂帛の気合いを秘めながらも、見てくれであなどらせ、
 ひとに和みを与える。
 ある意味それは一流の芸人にも通じる技と機微がある。 

 ……かもしれない。

腹筋善之介。炸裂のパワーマイム。

 腹筋善之介。彼はスゴイ役者である。今はなき「惑星ピスタチオ」という
 劇団で、
舞台で活躍する役者さんであるが、最近はテレビにもちらちらと
 出ているようだ。
 NHKの『オードリー』で、スキンヘッドで親子二代の二役を演ったのも
 このヒト。先頃は『料理少年K太郎』にも、これまたスキンヘッドの
 ボディガードで出演。
 役者としての天性のオーラが彼にはある。
 炸裂の『パワーマイム』と呼ばれる演劇手法は、観る者を無理矢理
 その技の中に引きずり込む。そしてそれを体現するのがこの
 腹筋善之介である。

 観客が捉えるべき情景はまるで映画を観ているかのように、多彩に変化する。
 マクロな視点からミクロな視点まで、そりゃもうぐるんぐるんで、
 ガトリングガンから放たれる弾丸のようなセリフとそのアクションを以て、
 観客を膨大に広がる世界へと誘う。
 その存在感の大きさから、舞台はむしろとても小さく見えてしまうのだが、
 視覚を超えたノーミソのどこかの部分で、とめどなく広がるその世界を
 腹筋善之介は爆走してゆく。そして、結婚したてのアメリカ人が、
 車に缶カラつけて走ってゆくアレのように、観客の心をガッチリ掴んで
 引きずりまわしてゆくのだ。



 


※これが腹筋サンではありません。ちと似てますが。

近所のノラ、『しましっぽ』。オイシイ粗忽ネコ。

 ウチの前はネコの通り道になっているらしく、色々なネコを見かける。
 中でも「しましっぽ」と呼んでいる、隈取りのような顔の柄としっぽの
 しましま以外は灰白色の地色のネコが粗忽野郎(メスらしいが)で面白い。
 隣の家ではバードテーブルを作り、野鳥に仏壇の余り御飯などを
 やっているのだが、ある日、しましっぽが下からそれを狙っていた。
 高さは1メートルを超えているので下の花壇にある置き石を踏み台にする
 形になり、中腰になりながらキッと上を見据えていた。
 その瞬間、ガラス窓から見通していた家人が、どーんと窓を叩き
 「くらぁッ!! しっしっ!!」と一喝した。
 それに驚いたしましっぽは、脚をつるりと滑らせ尻と背中を強打。
 動揺は著しく、ひっくり返った状態で亀かクワガタのように、あわあわと手
 いや前後の脚をばたつかせ、やっとの思いで起き上がると、えらい勢いで
 遁走して行ったのであった。正直「マンガみてえ♪」と爆笑のツボに。

 そのしましっぽ、ある時から何やらお腹がふくれていて、ややすると
 アメショーくずれの子猫達を従えて歩く姿を見かけるようになった。
 ああそうか、メスだったんだ。母親になったんだね。
 親子睦まじくのんびりしているのは微笑ましいのだが、ウチにはインコが
 いる。
 エサとしか見ない彼等とのエリアの共有は危険をはらんでいる。

 ある日しましっぽ親子に、「悪いんだけど、ウチ、インコがいるからさあ。
 他んとこでのんびりしてくんないかな」と言った。当然だが「ふゥ〜ん?」
 という反応を示した親子に、やにわにパァン!!と手を叩いてみせた。

 すると親子はピョーン!!と飛び上がり、一目散に側の柵のような戸から
 道路に脱出しようとした。さすがネコ。そのスピードたるや早い早い。
 子猫はしなやかなバネを使い、忍びのように飛び越える。美しいまでに。
 そして母のしましっぽは、そのスピードを緩めず気持ちだけが木戸を超えた「ごんッ!!」でかい音と共にしましっぽは、頭から木戸にアタックしていた。『一度ならず二度までも』オイシイ処を見せてくれたしましっぽ。イイ奴だ。
 頑張れ、子育て。


 


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