四季のエッセイ        @

鳥の住宅事情

 セキレイ=鶺鴒も、最近は都会に住む。
 物語は団地四階に住む教授宅ではじまる。
 ある朝、夫人がベランダの植木鉢に小さな
鳥の巣が出来ていて、卵が一個、二個と産ま
れているのを見つける。そういえば一週間ほ
ど前から小鳥の往来が頻繁にあった。二週間
たって四羽の雛が孵る。綺麗好きな鳥だ。雛
の糞は親鳥が綺麗に掃除を済ませてある。図
鑑で調べてみるとセグロセキレイだった。
 川原雀の別名もあるくらい。本来は清流に
住んで、ひくひく尾を振っていた鳥だ。どん
な事情があったか、人間で込み合う団地への
お引越しである。もしかしたら、天敵カラス
からの逃避行か、それとも……。
 車のバックミラーと喧嘩する可愛い鳥だ。