鯖のお通り

   四季のエッセイ        @
 さあー、さあー、鯖さまのお通りだよ。
?京は遠ても十八里…。日本海の小浜を発した鯖人足たちは京の出町柳へと急ぐ。背にはずっしり獲れたての鯖が数十尾。代表的なコースは、花折峠―大原―八瀬ーの若狭街道と花背峠―鞍馬―貴船―の鞍馬街道だ。今津から船で琵琶湖を南下するのもある。
 朝出発したとして、早いものは一昼夜十数時間かけて京に着く。背負った鯖は、ちょうど塩がいい具合に効いていて食べごろとなっている。この京の鯖文化は、鮮魚の豊富に手に入る現代にも継承されている。夏祭りなどハレの日には鯖が御馳走の主役となる。
 天明二年(一七八一)創業の料亭・いづうでは北海道・利尻の真昆布を合わせる。