あの少女

   四季のエッセイ        @
 坂本九ちゃん、御巣鷹山に散って三十年。
日航惨事余話二題。九ちゃんの遺児、大島花子さんは歌手デビュー十年がたつ。いまも父の遺曲「親父」を歌いつづけ、やめない。
 奇跡の生還をした十二歳の川上慶子さん。日航機から放り出され、木々の枝に引っかかっているところを自衛隊機に救出されるが、その生々しい証言は惨状を伝えて息を呑ませたものだ。「墜落した時、たくさん人が生きていた。お父さんも妹もお話していた。あっちこっちでがやがや話し声がした。でもだんだん声がしなくなり、みんな死んでいった」
 いまはスキューバダイビング仲間と結婚。
阪神大震災の時は看護師としてケガ人の手当てに奔走した。数奇な運命であった。