四季のエッセイ        @

床暖房

 おゝ寒っ。一足飛びの寒波の襲来だ。
 こう一気に来られると慌ててしまう。暖房
器具も、心の準備も、全然できていない。
 エッセイの名手・佐藤愛子さんの「暖房」がおもしろい。奮発して建てた邸宅だった。
床暖房、そんな贅沢なものと言っていたが、
浴室に電気のスイッチ二つ。これ何だと棟梁に聞くと床暖房用という。えっ、浴室に?
客間より先につけてしまってあったのだ。
 老人のお宅では評判がいいだと。私は老人
じゃないから、そんなお風呂には入らない。ナンボか知らぬが費用がいくらかかったか。胸の中に暴風が渦巻いて静まらない。
 私より二つ年上、九十歳にしてこの元気。寒波などに負けちゃいられない。