通勤電車の恋

   四季のエッセイ        @
 彼女のお相手、電車で知り合ったそうよ。毎日の通勤電車、降りるホームの階段が近
い三両目に、彼も彼女も乗り合わせる。
 乗客の目は、相客か車内の宙吊り広告に向くものだ。その相客が来る日も来る日も同じ人ともなれば、お互いお見合いしているようなもの。役所勤めか、サラリーマンか。だんだん素性が分かってきて、やがて二人が恋のパートナーとなってもおかしくはない。
 車内の宙づり広告もそうだ。満員の車内で押し競まんじゅうしていても、着目率がいかに高いか。JR電車の掲載料の高額なのをみれば分かる。僅か二日間掲載でシングルで七十五万円。ワイドだとその倍額となる。
 恋と広告を乗せて、JRはきょうも走る。