簡易巣を使うケースは2つ。「巣ごと落下した卵」の場合と「巣立ち前のヒナ」の保護です。
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卵について |
まず卵を拾った場合には「なんでこんな場所に?」という場合があります。思い付くのを幾つか書いてみると.... ・中止卵/遺棄卵である場合(これが最も多いと思われる) ・巣が壊れたなどのトラブルにより巣で産卵できずに産み落とした ・親が巣から離れたスキに外敵(猫/ヘビ/大型の鳥)に取られたが落とした などいろんなケースがあります。中止卵や遺棄卵の場合には、親鳥が繁殖を望まなくなった時点から温められていませんのですでに卵が死んでいる可能性も高いです。前回の繁殖で無精卵が残っていたのが落ちたりというケースもあります。 |
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孵化について |
鳥のヒナには2種類あります。“早熟性”と“晩熟性”です。(半晩熟とかなにかもあるんだけど....) 早熟性というのは、にわとりのヒヨコのように産まれた瞬間から産毛などに覆われていて、目も開いていて自分の足で歩くことができ餌を食べる事ができます。主に地上で生活する鳥に多く、天敵などからヒナでも逃げられる。 晩熟性というのは逆で、産まれたばかりのヒナは羽も産毛もなく、目も開いていない上に、立つこともできません。親鳥のお腹の下の環境でたえず保温していないと体温を失ってしまいます。スズメもツバメもこのタイプです。 以上の理由により、孵化直後のヒナには管理された温度と湿度を保てる環境と、ある程度ヒナが育ってくるまで15分程度の間隔で日の出から日没までの給餌が必要になりますが、個人の環境でヒナが幸せに健康に育てるのは並み大抵の努力ではないと思います。 卵を拾ったから孵化させてみたいという、好奇心だけで孵化させるのを私個人はエゴではないだろうか?と考えていますので、孵化の方法や情報は記載いたしません。 |
救護について
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卵の場合 |
卵が巣ごと落下してしまった場合などは、箱に巣を入れて保護した場所でできるだけ高い位置に戻してあげます。風雨の被害がない場所で、カンカン照りになる場所も適しません。 本来は茂みの中や、屋根瓦の下などに巣営するのでその環境にできる限り近い場所を提供してあげてください。親鳥がその場所を発見して戻ってくれば救護が終わりです。 ツバメの場合には、ドンブリ型のカップラーメンの容器を半分に切りもとの巣の産座(巣の内部の柔らかな部分/外側のドロの部分を外さないとヒナが成長したら落ちてしまうので)のみを入れて、ガムテープなどで元の位置に戻して固定します。 落ちないように足場になる板などを付けておきたい所ですが、その足場にカラスなどの天敵が止まりヒナを襲ってしまいますので、足場は無いほうが安心です。 軒先きのような場所でしたら、できるだけ天井に近いほうがカラスの頭も入れにくいので、元あった場所にできるだけ忠実に戻してあげてください。 スズメの場合にも、カップラーメンの容器を切らなければ入るくらいの巣の大きさですが、吊しておいたりするにはあまりにも風に動いてしまいます。安心して育てられるように工夫してあげてください。 |
巣立ち前のヒナの救護(親鳥が保温する必要がなくなった羽が生えてきたヒナの場合)
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ヒナの場合 |
保護したヒナが巣立ち前だった場合は、巣にそっと(他のヒナを脅かさない&親が餌などを捕りに出ているスキに)戻してあげるのが一番確実な救護です。 しかし、巣まで鳥じゃなければ行けそうにない場所の場合には、必ず親が育てに来てくれるかを待ってあげて、親が引き続き育てられるチャンスを与えてください。 身体の大半に羽が揃っている(背骨の周囲にしか羽の無いヒナを除く/お腹の中央部分と翼の下は羽がない部分です)ヒナで元気があれば(ウトウトずっと眠っていない。糞に固まりがあり下痢などしていない/外気が肌寒い日でないことが前提)保温はいらないので、箱などに裂いた新聞紙などを入れて巣の近くなどの安全な場所に吊して(猫対策)ください。 小型の鳥かごなど(親のくちばしが入ること)に入れて窓辺に吊して親が育ててくれる例もいくつかあります。親が運んで来る餌は人間が用意できる餌よりも優れているので必ず挑戦してください。 親鳥が日没を過ぎて来なくなったら室内に入れて、翌朝また早くその場所に戻してあげます。 寒い時期の場合には、箱を大きめにしてペットボトルなどに80度のお湯を入れてタオルを巻いて40度ほどにしたものを保温のために入れてあげてください。ホッカイロなどの酸化熱で発熱するものは使えません。ヒナの近くで酸素を奪ってしまうものは危険です。換気の穴程度で解決するものではありません。 こうして育てていると、ヒナが巣立ちの時期になりますと、親が餌をくわえていてもヒナに与えず大声でヒナを呼ぶ日がやってきます。大抵は午前中のことが多いと思います。 ヒナも餌が欲しくて大声で返事をするのに、親は泣くばかりで餌を与えません。こうして親はヒナを外の世界に連れ出して巣立ちをさせます。ですから、親がいつもと違って激しくヒナを呼ぶ日が来たら、ヒナが自由に出られるようにしてあげてください。 こうして親の元に寄って行くヒナは、まったく飛べないこともあります。あれよあれよと地面に落ちて行くこともあります。これが正常な巣立ちです。親がいるので救護してはいけません。親は再び餌と鳴き声でヒナを誘導して安全な場所に隠しますし、自然に戻ったのですから、影ながら応援してお別れをしてください。 |