私大古文第九回『平家物語』
授業でふれられなかった重要単語を以下にチェックします。参考にしてください。
12行目「見参」は「げんざん」と読みます。意味は「@(目上の人に)お会いすること A(目下の人に)会ってやること」。ここはAの意味です。「お前があんまりいうから、仏御前に会ってやって帰してやろう」というのですね。
13行目「召す」は「@お呼びになる Aお取り寄せになる」。ここは@です。清盛が仏御前を「お呼びになっ」たという文脈。
16行目「動詞+すます」には注意してください。「@集中して〜する Aうまく〜し終わる」という意味。「舞ひすます」で「うまく舞い終わる」と訳します。
20行目下の「たうぶ」は「たまふ・たぶ」と同じで、「与ふ」の尊敬語。「お与えになる・下さる」という意味です。
最後に問六。
これは、「で」のなかで、他と文法的性質が異なるものを選べ、という問題です。
解答は4。
1と2は、断定の助動詞「に」+接続助詞「て」が、「で」に変化したもの。
3は形容動詞「上手なり」の連用形「上手に」+接続助詞「て」が、「で」に変化したもの。
鎌倉時代は、「にて」の発音が「んで」になり、さらに「ん」が落ちて、「で」という語が成立しました。
たとえば、
(平安時代)平家にてある・・・
この「にて」が「で」になると、
(鎌倉時代)平家である・・・
平安と鎌倉では、同じ「にて」でも、発音がちがうんですね。
ちなみに、現在の「である」は、この鎌倉の発音が残ったものです。
選択肢の1から3は、全部「にて」が「で」に変わったもの。
それに対して、4は、
「たびて」(動詞「たぶ」の連用形+接続助詞「て」)
が、
「たうで」(動詞「たぶ」の連用形ウ音便+接続助詞「て」)
に変化したもので、「にて」が「で」に変わったものとはちがいます。
だから、正解は4。