第一声を出してみよう


第一声を出してみよう

アマチュア無線は交互にコミュニケーションして成り立つ趣味ですから、無線機の前で聞いているだけでは交信は成立しません。
今、お空で活躍している先輩達も昔のいつかに第一声を出したときがあります。
そして、誰もがその状況を覚えています。第一声は記念すべき最初の一歩。
最初の一歩は誰にでもあるので、怖がっていないで、まずは第一声を出してみましょう。
一度、慣れてしまえば、その先には楽しいアマチュア無線の世界が待っていますよ。

用意するもの

記念すべき第一声をスムーズに終えるために、少々用意が必要です。
まず、必要なのは、

ログブック

これは交信の記録を残すためのものです。無線ショップで300円くらいで売られています。
普通のノートに線を自分で書いてログブックとしてもかまいません。
記載する事項は、
年月日
時刻
相手のコールサイン
送信RSリポート
受信RSリポート
です。相手の住所や名前も書いておくと、交信がスムーズにできます。

時計

ログブックには交信開始時刻を書く必要があります。
正確な時計をログブックの横に置いておきましょう。
電波時計なら正確ですね。

「あんちょこ」を作ろう

交信する際には、
・相手の伝えてきたことを正確に了解する。
・こちらの伝えたいことを正確に伝える。
必要があります。
こちらの伝えたいことを相手に伝えるには、欧文通話表、和文通話表を使います。
欧文通話表や和文通話表は表になっているだけなので、相手に伝える際に緊張して忘れてしまうかもしれません。
そこで、「あんちょこ」を作ることにしましょう。
まずは白い紙を1枚用意します。
それに自分のコールサインを書きます。
コールサインの下にカタカナで欧文通話表を用いてコールサインを表現したものを書きます。

その下に自分の苗字を書きます。
苗字の下にはひらがなで欧文通話表を用いて苗字を表現したものを書きます。

こんな感じですね。
それでは練習してみましょう。発声練習です。
「こちらはジュリエット・ゴルフ・ツー・タンゴ・シエラ・リマ JG2TSLです。」
10回位繰り返して言ってみましょう。
「私の名前はカタギリです。かわせのか、たばこのた、きってのきにだくてん、りんごのり。かたぎりです。」
これも10回くらい繰り返して言ってみましょう。
どうですか? 慣れましたか?
相手に聞かれても、すぐに答えられるように、交信する際にはこの紙を良く見えるところに置いておきましょう。

欧文通話表と和文通話表に慣れよう

 さて、相手の伝えたいことを正確に了解するために、欧文通話表と和文通話表を覚える必要があります。
とりあえず練習してみましょう。どのように練習するかといえば、またもや「発声練習」です。
まずは欧文通話表から。
アルファー、ブラボー、チャーリー、デルター、エコー・・・
Zまでを10回声を出して言ってみます。すると、なんとなく覚えてしまいます。
次に和文通話表。
あさひの「あ」、いろはの「い」、うえのの「う」、えいごの「え」・・・
おしまいの「ん」までを10回、声を出して言ってみます。これもなんとなく覚えてしまうでしょう。
和文通話表 欧文通話表
朝日のア はがきのハ A アルファ
いろはのイ 飛行機のヒ B ブラボー
上野のウ 富士山のフ C チャーリー
英語のエ 平和のヘ D デルタ
大阪のオ 保険のホ E エコー
為替のカ マッチのマ F フォックストロット
切手のキ みかさのミ G ゴルフ
クラブのク 無線のム H ホテル
景色のケ 明治のメ I インディア
子供のコ もみじのモ J ジュリエット
桜のサ ヤマトのヤ K キロ
新聞のシ L リマ
すずめのス 弓矢のユ M マイク
世界のセ N ノベンバー
そろばんのソ 吉野のヨ O オスカー
タバコのタ ラジオのラ P パパ
チドリのチ りんごのリ Q ケベック
ツルカメのツ るすいのル R ロメオ
手紙のテ れんげのレ S シエラー
東京のト ローマのロ T タンゴ
名古屋のナ わらびのわ U ユニフォーム
日本のニ ゐどのゐ V ビクター
沼津のヌ W ウイスキー
ネズミのネ かぎのあるゑ X エックスレー
野原のノ 尾張のヲ Y ヤンキー
おしまいのン Z ズルー
これだけ練習しただけでも、相手が通話表を使って送ってきたときにも、分かるようになるはずです。 
ちなみに、初心者の人が間違えやすい部分を書いておきます。
Jは「ジュリエイト」ではなく「ジュリエット」
Kは「キロワット」という人もいるが、これもK。
「リマ」はRではなくL。
Nを「ナンシー」という人もいるが「ヤンキー」と間違えやすいので避けたほうが良い。
「ケベック」はKではなくQ。
「シエラー」はCではなくS。
Xを「クリスタル」という人がいるが、XなのかCなのかはっきりしないので使ってはいけない。
「ユニフォーム」はYでなくU。

無線機の操作に慣れよう

最近の無線機は機能がたくさん付いていて、操作も複雑です。
でも、最低限知っていなければならない操作を覚えましょう。
電源スイッチ 無線機の電源が入る。
この操作がないと、無線機が動作しない。
ボリューム スピーカーから出てくる音の大きさを調整します。
スケルチ 局がいない時の雑音を制限するつまみです。
左一杯に回しておき、段段と時計回りに回します。
あるところで雑音がサッと消えますので、そこにセットします。
なお、相手の局の信号が弱いときは左に回して雑音が
聞こえる状態にします。
(多少、耳障りだが、その方が弱い信号が聞こえる。)
周波数操作ダイアル 周波数を可変するダイアルです。
一部のハンディー機では、ダイアルではなく、
up-downスイッチになっているものもあります。
これを回すと、周波数表示が変わるのを確認します。
他にもいろいろな機能がありますが、これだけ分かっていればなんとかなります。

ワッチしてみよう

自分が電波を出す前に、他の人がどんな交信を行っているか聞いてみましょう。
ダイアルを回すと、いくつか交信している様子が聞こえます。
144MHzや430MHzだと仲間内だけで話しているグループもあり、そのような局はあまり参考になりません。
CQを出して、いわゆる「ラバースタンプQSO」を行っている局をみつけたら、一部始終を聞いてみましょう。
どんな感じで交信が行われているか分かると思います。

初めての交信はどこで誰と?

知り合いの人で既にアマチュア無線を楽しんでいる人はいますか?
もし、いるのなら、その人に初めてのの交信相手になってもらいましょう。
知っている人なら、緊張しなくても済みそうです。
時間と周波数を決めてやってみましょう。
アマチュア無線をやっている知り合いがいない・・・そんな人はCQを出している人を呼んでみましょう。
CQを出しているということは「誰でも良いから交信相手になってください。」と言っているということなのです。
(ただし、CQ DXと言っている人は海外との交信を希望している。そういう局は呼んではいけない。)
自信があれば自分からCQを出しても良いのですが、始めは戸惑うと思います。
初めての交信は混信の少ない周波数帯が良いと思います。
また、まだ無線機の操作に慣れていませんから、FMモードの方が無難だと思います。
また、我々のグループが時々行っているオンエアミーティングを第一声の場としてしまってもかまいません。

いよいよ第一声!

この稿とは別に、
「交信の方法」
「ラバースタンプQSOの仕方」
という稿もあります。

それをザッと読んで頭にたたきこんでください。
大体、アマチュア無線の交信の仕方が分かるはずです。
準備ができたら第一声を出してみましょう。
これだけ準備したのだから、必ずうまく行くはずです。
交信しながら相手の言うことをログブックに記入していきます。
万が一、うまく行かなくても、先輩方がフォローしてくれることでしょう。
今、現役でアマチュア無線を楽しんでいる誰もが一度は通った道なのだから。

ごちゃごちゃといろんなことを書きました、ホントは
「習うより慣れろ」
なんです。段段慣れていってくださいね。

(JG2TSL)