設立アピール 2005年8月7日


                                        
  いま憲法が危ない。
 主権在民、不戦=非武装、基本的人権を宣言した日本国憲法の「改正」が、このところおおっぴらに語られています。
 とくに戦争放棄・戦力の不保持・交戦権の否認の立場を明らかにした第九条は、国際的にも公認されている、日本国民が戦後その基本思想をおのれのものとして守り育ててきた世界に誇るべき宝なのです。
 この九条を守り生かし、世界に輝かせる必要が、いまほど切実に望まれているときはなかったでしょう。
 私たちは、思想、信条、党派その他のちがいを超えて、ここに「九条の会・久喜」に結集し、改憲阻止の運動を継続してまいりたいと考えます。

 しかし、九条は決して孤立した存在ではありません。
 いま自民党を中心にした動きを見ていると、この九条の外濠ともいうべきものがつぎつぎ埋められてきているのです。

 靖国問題については申すまでもないでしょう。
 扶桑社版『新しい歴史教科書』が文科省の検定を通り、改憲勢力は各地でこれの採択に大童になっています。
 この『歴史教科書』では、過去の侵略戦争を自存自衛の戦争であるかに描きあげ、それは靖国史観と瓜二つのものになっています。

 それに案外見落とされているのが、「みどりの日」を「昭和の日」にかえ、併せて昭和天皇記念館が建設中であること、天皇夫婦の初めての海外慰霊であるサイパン訪問-それは加害者と被害者の区別を曖昧にするものです-であるとか、要するに天皇制の政治的強化の動きも盛んです。

 イラクの地では、アメリカの侵略・占領に加担して、依然自衛隊が活動をつづけています。

 しかも、憂慮されるのは、これらの動きが常態化され、日本人大衆の日常感覚のなかで、慣れっこになってきていることです。

 私たちは、九条の外濠を埋めようとするこうした一連の動きに、一つ一つ反撃していかねばならぬと考えます。それが九条護憲を実質化していくゆえんであると思うからです。

 もっとも、集団的自衛権の容認や海外派兵、靖国公式参拝などは、それとして実質上の違憲行為であり、改憲勢力は、これらの積み重ねのうえに明文改憲にもっていこうとしているのは明らかでしょう。
 いまこそ九条を軸にアジアをはじめとする諸人民との有効と、アメリカとの軍事同盟解消の方向が目指されなければなりません。

 全世界の市民とは、平和外交を中心に、経済、文化・科学、技術など、あらゆる方面での協力を発展させる必要がありますが、それは日本国憲法を世界に光り輝かせてこそ可能なのです。

 いま各地各方面で「九条の会」がつくられ、活動をつづけていますが、そうした動きに連動し、併せて久喜独自の九条護憲の運動をつくりだしていきたいと考え、ここに設立アピールといたします。