| 平和は眠りを許さない! −運動の持続こそが力になります 2008.4.24 会報第11号より |
| みなさん、私たち「九条の会・久喜」は05年8月7日に結成総会をもって発足させられました。改憲派とか靖国派とかいわれる諸君が、何としても9条改悪を中軸とした改憲策動を継続しているからです。 たしかに安倍前首相が自分の任期中の改憲を呼号していたのに対して、福田政権のもとでは改憲の声は大っぴらには聞かれなくなりました。年金問題や高齢者医療問題などでの対応に大わらわになっている面もありましょう。 しかし、みなさん、だからといって安心はできません。改憲派は着々と準備を進めているのです。去る3月4日には9条改憲をねらう国会議員たちが「新憲法制定議員連盟」を、あらためて立ち上げました。その会長は、何と首相時代、初めて靖国公式参拝に及んだ中曽根康弘なのです。その中曽根は、総会あいさつの中で「超党派で最大公約数を求めながら国家像を決めていく大事業だ」と、議員同盟の抱負を述べたといいます。そして、いまは野党になっている民主党からも鳩山由紀夫幹事長が顧問として、前原誠司副代表が副会長として議員同盟に参加しているのです。 彼らがさしあたりねらっているのは、国会内に憲法審査会を始動させ、さらには2010年の施行までに「国民投票制度」を整備し、あわせて、自衛隊の海外派兵恒久法を制定するということです。しかも、これはアメリカに従属した形での米日軍事一体化の方向をも示しております。 最近の米兵による沖縄での少女暴行事件や、同じく米兵が横須賀でタクシー運転手を刺殺した事件、あるいはまた、海上自衛隊のイージス艦が漁船に衝突、これを撃沈した事件など・・・しかも、これらは氷山の一角であるといわれます・・・ここ1〜2カ月の間に起こった凶悪事件をみても、軍隊は決して民衆を守ってくれるものではありません。これら全体が第9条の外堀を埋めつつあるのは明らかです。 「新憲法制定議員同盟」が目指しているところには、もうひとつの側面があります。それは、9条の会その他の護憲の動きの全国的広がりに対抗して、草の根レベルでの改憲運動を盛り上げようとしていることです。これをこそ、私たちは、中央レベルでの改憲策動を下支えする、きわめて憂慮すべき庶民レベルへの働きかけと見ざるをえません。 以上は、私たちが全力をあげて反撃すべき改憲の動きの一端です。しかし事態は、そうそう改憲派のねらいどおりには進んでいません。 たとえば読売新聞が1981年から実施している憲法問題に関する世論調査では、「憲法改正」反対が賛成を15年ぶりに上回ったといいます。とくに9条については、「これまでどおり解釈や運用で対応する」と「9条を厳格に守り、解釈や運用では対応しない」のいずれもが増加し、60.1%になっているのです。とくに「9条を改正する」に賛成の人は30.7%で5ポイントも減少、9条改正反対が圧倒していることを示しているといえます。 つまり、9条護憲が草の根レベルでは1つの世論となりつつあるということです。世論が一種の力であるのは申すまでもないでしょう。ここに改憲派の焦りもあるのですが、では、このような改憲から護憲への世論の転換は何に由来するのでしょうか。それは、ここ2〜3年ばかり「9条の会」とか「9条護憲会議」とか・・・名称は何でもいいのですが・・・いずれにしても全国津々浦々、それに宗教者や芸術家や学者たちのそれぞれの局面での、それこそ草の根レベルでの運動が、世界に誇る日本国憲法の危機に対抗して、1つの力として登場してきて、それが運動に直接関わってはいない人々の間にも広く浸透し始めてきたことによると、そう考えるのです。 九条の会・久喜の運動は、働き手も少なく、金も少なく、あれこれやりくりしていますが、いまも持続しています。毎月第二水曜日には駅前で宣伝活動をしたり、大体3カ月に1回、学習会をしたりといった具合に、途切れることなくその運動を持続させています。 久喜だけを考えれば、私たちの力は小さいといえるでしょう。しかし、それが全国的な世論を動かす小さな歯車になっているとは確実にいえるでしょう。私たちは、このことを確信しつつ、倦むことなく、これからも運動を継続していきたいと存じます。まことに「平和は眠りを許さない」(宮本百合子)のですから。 |