初詣非戦非核の三世代

平和な明日を信じてくぐる糸桜

雪催い非戦を祷るアベマリア
    浜田桐花




浦じまいの読経の渡る雛(ひいな)の間   
ケイ子

春寒や慟哭伝う浦じまい   
和子

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」によるマグロはえ縄漁船「清徳丸」への衝突・撃沈が報じられたのは2月19日の夕刊。3月1日の朝日川柳から引用します。


軍隊はむかし暴走いま迷走
    小川仙太郎


石が浮き木の葉の沈む午前四時    宮本二夫

口裏があってないのはよくわかり    張本雅文

 第三管区海上保安本部は3月2日の日没とともに「清徳丸」の親子・吉清治夫さん(58歳)、哲夫さん(23歳)の捜索を打ち切りました。この衝突・撃沈は、2月19日午前4時7分のことで「大きな鉄の塊のような自衛艦とぶつかったのでは、長さ12メートルの漁船はひとたまりもなかっただろう。船体が真っ二つに割れて、乗っていた漁師の親子は冬の海に投げ出されて行方不明になった。千葉県野島沖の太平洋でおこった」(朝日新聞の社説から)ことでした。
 この俳句に使われた「浦じまい」というのは、遭難者の捜索をおしまいにする、うち切るということなのです。漁師仲間にとっても、ましてや家族においておや。断腸の思いだったろうと推察できます。それは3月3日雛祭のことでした。