大阪で合気道するなら武産合気道研鑽会


合気道って何?

special thanks!  撮影:高杉さん  演武(受):松尾さん



合気道についてよくある質問が「合気道って、一体なにやってんの?」というものです。「太極拳とは違うよね?」とか「空手と柔道の間くらい?」などとよく聞かれます。実際に見て、あるいは体験していただくのが一番なんですが、合気道について簡単に説明したいと思います。
なお、これから先の説明については私見によるところが大きいので、合気道のごく限られた一部を解説しているのに過ぎないことをご承知おき下さい。
まず合気道には試合がありません。えっ!?と思われるかもしれませんが、勝敗を争ったり、誰が一番優れているかということを決めたりしません。じゃあ、何を何の為にやっているのでしょうか?
何をと聞かれれば答えは稽古です。わかりやすく言えば練習です。一般に多く行われている方法として、二人一組でお互いに交代で技を掛け合うことを繰り返します。

手首を取ってひねりあげたり

押さえたり

相手が突いてきたら、捕まえて…

ひっくり返したりします。
年がら年中練習ばっかりです。演武会などで日頃の成果を披露したりすることはありますが、その優劣を決めたりはしません。来る日も来る日も練習です。

合気道の技を勉強していく上においてまず形と順序を教わります。道場では、先生や先輩が実際に手本を示してくれるので、それをみんな真似して繰り返し練習します。

後ろから両手を捕まれたら…

こうやって

こうして

できあがり。「十字投げ」といいます。
皆さんのなかには、習い事をされている方もおられると思いますが、たとえば日本舞踊だったり茶道や華道の教室で「練習」とは言いませんよね?「稽古」という言葉を使います。この「稽」という字は「かんがえる」という意味だそうです。だから稽古とは形の中にある先人の身体操作や美意識「古(いにしえ)」を紐解いて、自分の身体を使って再現しようと試行錯誤する作業です。武道にしても、習いたてのころは上手にできなくて、汗をかくばかりで力は要るし、痛いし面白くもなんともないのですが、「ああかな?こうかな?」といろいろ試すうちに少しずつ上手になって、面白くなってきます。ここまでくればあとは好みの問題ですから、「空手が好きだ。」とか「柔道のほうが自分に合っている。」とか「あるいは武道なんて嫌い。」って人もいるかもしれませんが、それぞれの好みのものを選べばいいと思います。

では、合気道の魅力ってなんでしょう。もちろんこれは「私にとっての合気道とは?」ということですが、…面白いから?…好きだから?うーん、説明になってませんね。中学生の恋愛みたいになってますねえ。一言で言えば、合気道の中にある美意識に共感できるところでしょうか。
合気道を語る上で欠かせない存在が合気道開祖植芝盛平(うえしば もりへい 1883〜1969)翁です。この方は多くの逸話を残されていますが、その中で私が好きな話をひとつ紹介します。聖書について話が及んだ際、「キリスト教では右の頬を打たれたら、左の頬を差し出しなさいと教えているが、合気道では右の頬すら打たせない。打ってくれば、それをひょいとよける。これで自分は被害者にならないし、相手を加害者にもさせない。」と語ったそうです。発想が飛び抜けてますよね。しかしそこには確かに平和があります。そういうやさしさが技の中に随所に顕れています。やさしいからといって稽古が楽チンかと言えば、合気道に何を求めるかにもよりますが、やり方によって如何ようにでもなります。

短刀を持って切りかかってきたら

取り上げます。

棒で突いてきたら

ひねり上げて投げ飛ばします。
では、何の為に合気道をやっているのでしょう。試合があるわけでもないし、「実際に役に立つの?」と質問されたりもします。
私の場合は身体開発?でしょうか。合気道の稽古は人体を使ったパズルのようなものです。およそ人間のする技ですから、先生や先輩にできて自分にできないはずはないと常々思っています。だからいつも合気道の技について、「ああかな?こうかな?」って試行錯誤してます。電車に乗っててひらめくこともあるし、何日も思いつかないことに突然気が付いたりします。そして実際に道場で相手の身体を借りて、伸ばしたり捻ったりして確認したら、また日々の試行錯誤を繰り返します。

暮らしの中で役に立っているかどうかと言われれば、丈夫でしなやかな身体作りということが挙げられます。人生において、健やかな身体は行動の範囲を大きく切り開いてくれます。青年海外協力隊において、何よりもまず健康体であることが条件であったことからも、合気道のおかげと言うことができるかも知れません。また「役に立つ」というのが実戦という意味であるなら、使わないに越したことはないのです。街中で短刀を持って切り付けられて合気道の技で九死に一生を得たような経験もないですし、第一そんな危なっかしい人生はお断りです。世の中みんな善い人ばかりではありません。それに親しくしている人もこちらの出方を間違えれば、一夜にして敵となることもよくある話です。行動する場所や人との接しかたに注意を払えないようなら、どんな護身術も意味を成さないし、命がいくつあっても足りません。


以上が合気道についての簡単な説明です。最後の方はなんだか尻切れトンボみたいになりましたが、要は
「己の心身を整え、人間関係を整え、ずーっと拡大していって、世の中を整えて行きましょう。」
というのが合気道の教えるところだと思います。私ができてるとは言ってませんからね。

明日になれば、また違うことがひらめくかも…。




戻る