かもだより No.64-1  2000年 3月  7日(木)

今回の「かもだより」は日本酒が出来るまでをNO.64-1.2.3に分けてまとめています。最後までご覧下さい。 

 酒  造  り

一勝酒造轄武」工場

 日本の三大酒都として有名な賀茂台地にある我が家の側にある一勝酒造鰍ナは、1月から酒造りが始まっています。年末からぜひ見せてほしいとお願いし、やっと実現しました。
 現在は機械化が進んでいるとはいえ、目にみえない微生物を扱い一瞬一瞬が勝負の息の抜けない緊張した作業のなか、一勝酒造鰍フ皆様は暖かく迎えてくださいました。
 酒造りのドラマなどを見て少しは知識がありましたが、実際見せていただくと複雑な工程で作られているのに驚きました。そして日本の風土と歴史の中で築き上げられた素晴らしい文化だと実感しました。
 私たちの世代も含めて日本酒離れがすすんでいます。私も黒瀬町に来るまでは日本酒は風邪引きの時の卵酒くらいしか飲んだことはありませんでしたが、毎年10月に東広島市で行われる酒祭りに行き蔵元巡りをしたのをきっかけに、蔵元それぞれの酒の味が違うこと、吟醸、大吟醸、生酒など作り方や保存の仕方などで味や香りに違いがあることを知り日本酒に興味を持ちました。
 工場長さんは「粗悪な材料できちんと洗米もせず作られた日本酒が居酒屋などで出されているので、日本酒のイメージが悪くなっている」と言われます。「本当に美味しい日本酒を飲んだことがないから、良さがわからないのよね」ワインや焼酎やビールに消費を奪われているのは残念なことだと思います。
 こんなに複雑な工程を経て作られる酒って他にあるのかな!!!!と驚いた、美味しい日本酒の出来るまでを紹介します。

 酒造りの水
 
賀茂台地酒造りはミネラル分が少ない軟水を使い、よく精米した酒米で醸造する軟水醸造法が特色でこくのある女酒と言われています。一勝酒造鰍フ水は黒瀬川の伏流水を汲み上げ、椰子殻活性炭と粒状炭で濾過した水を使っています。
 酒を仕込む水だけでなく、洗米はもとより、酵母菌を相手の酒造りなので、雑菌が混じらないために、器具の洗浄などにもたくさんの水を使います。

 酒 米
 この日洗米していた酒造精米は歩合70%内外(一般には)ですから、私たちが日頃食べているお米の精白歩合は92%に比べずっと小さな米粒です。これが吟醸作りでは40~50%まで磨くのだそうです。
 米の外側に含まれるタンパク質や脂肪が多いとすっきりした酒が出来ないし、鉄分が多いと色の濃いガラの悪い酒になるそうです。精米歩合が高すぎてもコウジが出来にくかったり、発酵が強すぎて苦い荒い酒になりやすいので、お酒に適した米粒内部だけを使うのです。
 この精米した米を洗米するのですが、吟醸・大吟醸酒などは手洗いで洗米しその他は洗米機で洗います。十分にヌカを除去していない白米を蒸すと、上ネバリのするサバケの悪い蒸米しか出来ません。しかし、1日3~3.3トンの米を仕込みに使うのですから大変な量です。


 蒸 し 米

 酒造りではお米を炊くのではなく蒸してから使います。酒蔵から朝早くから立ち上る酒煙は、酒米を蒸す湯煙なのです。
 仕込みに使う酒米を蒸し、冷却し、こうじを混ぜるまでと、こうじを作るために種コウジを混合するまでの行程を、蒸し米冷却器で行います。
 前日洗米し、浸水し、水切りした酒米を蒸し器の中に入れスチームを通し蒸します。蒸し上がったお米は蒸し米機の下から冷却器の下に落とされ適温に冷まされながらコンベヤーで運ばれます。そこでコウジと混ぜられパイプで仕込みタンクの中に入れられます。

 
蒸したお米は私たちが食べるご飯よりも硬くぱらぱらとした感じです。コウジ菌は立派に生育し、もろみで適度な溶解をするためには中は柔らかく外は硬い蒸し米に仕上げることが大切なのです。


 かもだより NO.64-2 
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