かもだより No.70  2000年5月 29日(月)

 竹原市忠海(バリアフリーの町)

 身体障害者の聖恵授産所の所長川崎俊和さんが介護サービスの講義に来られ、重度の身体障害を持った方が、授産所(障害を持つ方が自立した生活を目指して仕事をしながら生活をする場)に入所80名通所15名が製版・印刷・製本(年商1億)や編み物・製袋・手袋詰めなどの仕事をしながら、生活している様子を話されました。
 忠海地区の住民6000人の内2000人が聖恵授産所の後援会(年会費500円を払うと行事に参加したりボランティアをする権利を与えられる)に入っている事や、授産所の方が電動車椅子で忠海に買い物に行った時、買い物もせずに授産所に帰られる姿を見た忠海の人が、何故なのかと声をかけ「車椅子で使用できるトイレがないので授産所に帰る」事を知って、忠海の町に障害者用のトイレを作り、障害を持つ人が使いやすい施設は自分達にとっても使いやすい物になると気付いたそうです。
 忠海駅はJR呉線にありますが、1番ホームから乗って三原市に行けても帰りは2番線に着くので、陸橋を渡らないと帰って来れません。「帰りの電車も1番ホームに着ければ電車が利用できる」と国鉄時代からの交渉の末当初は午前午後1便ずつ、現在は離合待ちの車両を除いて1番ホームに着くようになっています。銀行やスーパーなどの建設の際も授産所に入所する方達が買い物に来ても使いやすい施設にして欲しいと交渉して来たのだそうです。
 この話を聞いて住民の3人に1人が後援会に入っているバリアフリーの町と聖恵授産所を見学したいとお願いし、5月12日に訓練センターで学ぶ仲間3人と伺いました。授産所での仕事の様子を見学させて頂いて「障害がある人達がプロとしての技術を身につけ働く姿を見て、私達不真面目に生きてきたとは思わないけれど、自分が楽して生きようとしているように思えたね」と反省させられました。
 帰りに立ち寄った忠海の町は、昔ながらの町並みを残し、私がイメージしたバリアフリーの町とは違っていましたが、どの店も段差をなくし歩道を占拠する放置自転車もなく車椅子が通れる配慮が感じられます。
 連休中に読んだ乙武君の「五体不満足」の一節に「障害者を苦しめている物理的な壁を取り除くには、ボクは心の壁を取り除く事がなにより大切だと感じる」「環境さえ整っていれば、ボクのような体の不自由な障害者は、障害者ではなくなる」とありました。
 お金をかけて町を改修しなくても、障害を持つ人と共に暮らす気持ちさえあればどの町でも出来るのだと思いました。

 メ ダ カ

 子供の頃どこの川でも見られていたメダカがいつの間にか絶滅希少種だと言われ、姿を消しつつあります。
 図鑑を見ると「北海道を除く日本全土に分布、フナやコイと並び日本を代表する淡水魚、平野部の池・沼・水田・水路に生息する。水面近くに群をなしプランクトンや小さな水生昆虫などを食べる」とあります。
 メダカは農薬が使われている田んぼや水路には育たないし、黒瀬町内の池や沼にはブラックバス(甲殻類や水生昆虫や小魚を食べ、この魚が移植されると数年で在来種を駆逐する代表種として問題になっている)が繁殖しています。
 「井戸水を水路に流しているところに数匹放したら増えていった」と見せて頂いた溝に、卵とメダカの学校とまではいきませんが確かに姿が見えます。
 環境さえ整えるとまだまだメダカが育つ事が出来ると思うと何だかほっとします。


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