かもだより No.94  2001年 3月 18日(日)

父と母

父の入院(伊予路に春が)

石手寺(松山市) アルツハイマー型痴呆で松山ベテルホームに入所する母を毎日見舞い、介護を続ける80才の父が膀胱に出来た腫瘍を取る手術を3月6日に行いました。父の手術の日に付き添いが必要なこととホームに入所する母のことも気になり、思い切って仕事を空けて3月3日〜11日まで松山に帰ってきました。
手術を前に不安そうな父でしたが、私の顔を見ると元気になって「13年前に前立腺肥大の手術をした時同じ病室だった人とまた一緒に部屋になったんだ」とすっかり友達が出来ておしゃべりに出かけていました。
石手寺(松山市) 今回はレーザーメスで切り取る手術で、麻酔の時間も含め1時間で終わり経過も順調です。しかし検査の結果切り取った組織から悪性度の高い癌の組織が見つかり、4月には愛媛大学付属病院への入院を申し込みました。手術前に見せられた内視鏡のビデオ、手術で切り取った組織を見せられて覚悟はしていたものの癌の告知は辛いものです。治療のために父に告知をすると姉妹で決めてはいましたが「辛いことは医者に任せなさいと」言って下さいました。
 医者から告知を受けて帰った父は「もしかしたら癌かもしれないと思ってこの病院に入院したんだ、大学病院への入院も申し込んできた」としっかりした様子にほっと胸をなで下ろしました。
 「100才まで生きる」といつも言っている父が「兄と同じ83才までかな」なんて気弱になっています。「病気を克服して100才まで生きようよ」と言うと「早期治療で癌を克服した友達もたくさんいるよな」と母のホームに通える日を取り戻すために頑張ると言ってくれました。
 父の快復の祈願にと帰りに立ち寄った石手寺はお遍路さんでにぎわい、伊予路に春が来たことを感じさせてくれました。

さくらの湯
さくらの湯(愛媛県温泉郡川内町)

 道後温泉で有名な松山市には、家にお風呂があっても温泉に通う人が多い土地です。郊外に泡風呂・滝風呂・サウナ・露天風呂等が付いて駐車場もあり400円で入れる温泉が郊外にたくさんあります。
 その中で平成10年に出来た温泉郡川内町営の「さくらの湯」は松山市から離れていて場所がわかりにくく宣伝もしていないのに湯質が良いと口コミで広がり「土日は人が多いから平日来られる人は止めた方が良いよ」と言うほど盛況です。松山に帰っている間は父の病院と母のホームを往復する日々でしたが、何とか乗り切れたのは「さくらの湯」で疲れをいやす事が出来たおかげかなと思っています。


高齢者いきいき支援事業(介護保険外の高齢者サービス)

 一人暮らしを続ける父がこれから病気を抱えて暮らしていかなければならないことになります。退院後の生活をどうするか、介護認定を受けられるかどうかも含めて松山市在宅介護支援センターベテルを訪ねてみました。
 現在自立した生活が出来ている父の介護認定は難しいと言われましたが、松山市では「高齢者いきいき支援事業」として介護保険制度を利用できない自立者のために介護保険制度にはないサービスがあり、その中で「家事援助サービス事業(週2回2時間ずつの家事援助で利用料上限1時間500円)」を申し込みました。18日の退院後すぐに利用出来ることはとても嬉しいことでした。


松山市の福祉制度

 介護保険が導入されて1年になります。保険料に加え利用料も徴収され、導入以前に比べ経済的負担が多くサービスが
受けられないことや、認定自体にも問題があると言われています。今回利用を申し込んだ「高齢者いきいき支援事業」は
介護保険の全ての自治体で行われているわけではありません。
 松山市では以前から自治体主導で福祉の充実を進めてきていました。アルツハイマー型痴呆の母の病状が進行するたび
に福祉の窓口に相談に行きましたが、介護する父の心身の健康にも配慮した適切なアドバイスによってずいぶん助けられ
てきました。
 自治体主導で予算を組んで、高齢者の自立した生活を支援する取り組みが望まれるのではないでしょうか。

松山市在宅介護支援センター
介護保険を利用して受けられるサービスと介護保険外の自立支援、
障害者のためのサービスが紹介されています。


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