蔵辻ヒカル詩集

【ハッタリのうた】 2004/07

 
 
 「あなたの生き方をイメージして詩にします」
 路上詩人の小遣い稼ぎ
 
 親に会うたび言われてる
 「いつまでそんなことやってんだい」
 そんな奴らが他人の人生語る
 
 駅前はいつもニセモノばかり
 外人の路上アクセサリー売りも
 どうやらニセモノばかり
 
 どこにも行き場がないなんて
 雑踏に紛れて守られて
 ニセモノ達がうたう
 ハッタリのうた
 
 
 「めでたくインディーズデビューしました」
 路上バンドの意味不明
 
 団塊親父に説教される
 「うるさいから他でやりなさい」
 そんな奴らが己の人生歌にする
 
 駅前はいつもニセモノばかり
 ボンボリぼんやり燈す占い師も
 どうやらニセモノばかり
 
 孤独に絶えられないなんて
 雑踏に紛れて守られて
 ニセモノ達がうたう
 ハッタリのうた
 
 
 駅前はいつもニセモノばかり
 スクランブル交差点の真ん中で
 いかれたホンモノ探し
 
 蹴っ飛ばされて弾かれて
 雑踏に踏み潰されて
 ぺしゃんこになればいい
 ハッタリのうた
 
 

蔵辻ヒカル詩集