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【けい】〜【けた】
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・形影相弔う(けいえいとむらう)[=相弔(あいちょう)す] 自分の形と影とが互いに憐み慰め合うと言う意味から、孤独で、訪れてくれる人がいないこと。 類:●形影自ら相憐れむ 出典・人物:李密(りみつ) 晋の政治家。別名虔(けん)、字は令伯。祖母の看病のために、天子のお召しを断り、「陳情評」を奉(たてまつ)った。
・形影相伴う(けいえいあいともなう) 形とその影がいつも一緒であるように、夫婦などが睦(むつ)まじく、離れない様子、人が仲の良い様子。 類:●鴛鴦(えんおう)の契り●偕老同穴(かいろうどうけつ)●比翼連理
・敬遠(けいえん) 1.敬(うやま)って遠巻きにし、汚さないこと。2.表面は敬っているように見せながら、実は当たらず触らずで親しまないこと。また、単に人や物事を避けること。 例:「親父は敬遠しておこう」 3.野球の戦術の一つとして、投手が意識的に打者に四球を与えること。 例:「敬遠策を採る」 出典:「礼記−表記」 「尊命事鬼、敬神而遠之」
・傾蓋故の如し(けいがいこのごとし)[=旧の〜] ちょっと会っただけで、忽(たちまち)ち昔からの知り合いのように親しくなる。 類:●傾蓋の友 故事:「孔子家語−致思」 「蓋」は衣笠。孔子が、道で偶々(たまたま)会った程子と車の蓋を傾け合って親しく話し込んだ。 参照:鄒陽「獄中上書自明」 「語曰、白頭如新、傾蓋如故」 出典:「史記―鄒陽伝(すうようでん)」
・謦咳に接する(けいがいにせっする) 尊敬する人に直接話を聞く。直接お目に掛かる。 ★面会すること、会うことの敬称。<国語大辞典(小)> 参考:「謦」も「咳」も、咳(せき)を意味する。咳払いのこと。また、人が笑ったり、物を言ったりすること。
・圭角が取れる(けいかくがとれる) 人間ができてきて、性質が円満になる。 類:●角が取れる 出典:蘇軾の詩
・芸が細かい(げいがこまかい) 芸事などの演技が隅々まで行き届いているという意味で、細部にまで注意が払われていて、物事のやり方が綿密である。
・芸が無い(げいがない)[=も無い] 1.遊芸の嗜(たしな)みがない。不風流である。2.平凡で面白味がない。 類:●能がない
・芸が身を助けるほどの不仕合わせ 生活にゆとりがあった時代に道楽で習い覚えた芸を、すっかり零落(おちぶ)れた後で、生計の頼りとして余生を送ること。また、そのような境遇。 ★「芸は身を助ける」を皮肉な面からいったもの。<国語大辞典(小)>
・挂冠(けいかん)
・荊棘の道(けいきょくのみち) 苦難に満ちた人生行路のこと。 類:●茨(いばら)の道
・景気を付ける(けいきをつける) 元気を付ける。心を奮い立たせる。 例:「一杯やって景気を付ける」
・鶏群の一鶴(けいぐんのいっかく)
・鶏犬相聞こゆ(けいけんあいきこゆ) 鶏と犬の鳴き声があちらこちらから聞こえて来るということで、村里の様子が家続きになっていること。 類:●鶏鳴狗吠(けいめいくはい)相聞こゆ 出典:陶淵明集(とうえんめいしゅう) 詩文集。陶淵明。10巻。宋代。死後7、80年経って梁の昭明太子が初めて全集を編集したという。四言詩1巻、五言詩3巻、巻五以下は賦・辞・記・伝・述・賛・祭文・集聖賢群輔録を収める。 人物:陶淵明(とうえんめい) 中国東晋の詩人。365〜427。名は潜(せん)。淵明は字。29歳で仕官したが、41歳のとき「帰去来辞」を作って退官し帰郷。叙景詩にすぐれ、日本でも古来愛好される。
・鶏口となるも牛後となるなかれ(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)
・傾国(けいこく) 1.国家の存立を危うくすること。2.美人。為政者が女色に溺れて、城や国を顧みなくなり滅ぼすということから言われる。 類:●傾城(けいせい)●佳人 出典:「漢書−外戚伝上・光武李夫人」 「一顧傾人城、再顧傾人国」 3.遊女。 類:●傾城 4.遊里。遊郭。
・計算高い(けいさんだかい) 1.金銭の計算に細かく気を使う。けちである。 2.損得に敏感である。まず利害を考えて行動する。打算的である。 類:●勘定高い●算盤高い
・瓊枝栴檀(けいしせんだん) 才徳の備わった人。また、巧みな詩文。
・敬して遠ざく(けいしてとおざく)[=遠ざける] 敬って無闇に馴れ馴れしくしないという意味から転じて、上辺は敬う振りをして、内実は疎(うと)んじて親しくしないことをいう。 類:●敬遠する 出典:「論語−雍也編」 「務民之義、敬鬼神而遠之。可謂知矣」
・芸術は長く人生は短し(げいじゅつはながくじんせいはみじかし)
・傾城買いの糠味噌汁(けいせいがいのぬかみそじる) 傾城買いで多額の金銭を使う者が、他方では、糠味噌汁のような粗末な食事を取っているということ。無駄金使いの者は、えてして必要なことへの費用を惜しむものだということ。また、豪遊をした後に、必要最低限の小銭も残っていないこと。 類:●女郎買いの尻切れ草履
・傾城に誠なし(けいせいにまことなし) 遊女が客に対して、誠意を以って接する筈などない。
・傾城の巷(けいせいのちまた) 遊郭、娯楽場、飲食店などの並ぶ歓楽街。 類:●紅燈の巷
・蛍雪(けいせつ)
・蛍雪の功(けいせつのこう) 苦学した成果。 類:●蛍雪 用例:米沢本沙石集−一・八「蛍雪の功、年つもりて碩学の聞へありけり」 出典:「晋書」 用例の出典:沙石集(しゃせきしゅう・させきしゅう) 鎌倉時代の仏教説話集。10巻。無住著。弘安六年(1283)成立。のち、作者により改訂が繰り返された。庶民を教化・啓蒙するために、説話を随所にまじえながら仏法の趣旨を説いたもの。和歌説話、笑話、動物説話なども多く、内容は多彩をきわめる。
・蛍雪勤め(けいせつづとめ) 苦心して勉強すること。勉学すること。 用例:平家−二「教輩の学侶、蛍雪のつとめおこたらむ事心うかるべし」
・螢窓雪案(けいそうせつあん) →蛍雪 類:●錐股(すいこ)の勉●頭(かしら)を掛け股●錐を引いて自ら刺す●壁を穿って光を引く●蛍窓●蛍の光窓の雪
・兄たり難く弟たり難し(けいたりがたくていたりがたし)
・兄弟牆に鬩ぐ(けいていかきにせめぐ) 兄弟で内輪喧嘩をする。仲間どうしが喧嘩をする。 類:●仲間割れ
・兄弟牆に鬩げども、外その務を禦ぐ(けいていかきにせめげども、そとそのあなどりをふせぐ) 兄弟は、仮令(たとえ)内輪喧嘩をしていても、外から侮辱を受けたら、一緒になってそれを防ぐものである。 出典:「詩経−小雅、棠棣」
・兄弟は左右の手なり(けいていはさゆうのてなり) 兄弟は左右の手のように、お互いに助け合うべき関係にある。 出典:「魏書−王脩伝」
・兄弟は手足なり(けいていはしゅそくなり) 兄弟は人間の手と足のように、お互いに助け合うべきである。 出典:「宋史−張存伝」
・刑の疑わしきをば軽んぜよ(けいのうたがわしきをばかろんぜよ) 罪の疑わしい者を処分する時は、軽い方の刑に従って処罰するべきである。 出典:「書経−大禹謨」 「罪疑惟軽、功疑惟重、与其殺不辜、寧失不軽」
・刑は軽きを厭わず(けいはかるきをいとわず) 刑罰というものは重いよりも、むしろ軽過ぎるくらいの方が結果的には良いものだということ。 出典:「世説新語」
・啓発(けいはつ) 弟子や子供を教え導き、関心を抱かせ、より高い知識を与えること。また、一般の人が気付かないような点について、専門の観点から教えること。 類:●啓蒙 出典:「論語−述而」 「不憤不啓、不團不発」<教えを受けんとする者は、発憤の気持ちが表に出るくらいでなければ、私はこれを啓き教えようとはしない。分かっていながらどう言えば良いのか分からず口をもぐもぐさせているのでなければ、私は端緒を発して導きはしない>
・芸は道によって賢し(げいはみちによってかしこし) 専門の事柄はその道その道で精通しているものである。商売柄その分野のことは良く分かっている。専門のことは専門家に任せるべきだということ。 類:●餅は餅屋
・芸は身の仇(げいはみのあだ) 習い覚えた技芸のために、却って身を誤ることがあるということ。
・芸は身を助ける(げいはみをたすける) 一つの技芸に優れていると、困窮した時など、それが生計の頼りになる。
・鶏鳴狗盗(けいめいくとう)
・桂林の一枝(けいりんのいっし) 僅かばかりの出世という意味。自分の地位が十分でないことの喩え。また、非凡でない、なんということもないということ。 出典:「晋書−郤幀伝」 「幀対日、臣挙賢良、対策為天下第一、猶桂林之一枝、崑山之片玉、帝笑」
・鶏肋(けいろく) 1.鶏(にわとり)の肋(あばら)骨には食べるほどの肉はないが、少しは肉が付いているので、捨てるには忍びないところから、たいして役に立たないが捨てるには惜しいもののこと。 出典:「後漢書−楊修伝」 「夫鶏肋食之、則無所得、棄之則如可惜」 2.身体が鶏の骨のように貧弱な者のこと。 出典:「晋書−劉伶伝」 「嘗酔与俗人相忤、其人攘袂奮拳而往、伶徐曰、鶏肋不足以安尊拳、其人笑而止」
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・毛が三本足りない(けがさんぼんたりない) 1.猿のこと。人間よりも頭の毛が三本足りないと喩えられる。2.思考が猿並みの人間という意味で、愚鈍、または幼稚な者のこと。 類:●毛の足りない者●お頭(つむ)の螺子(ねじ)が1本抜けている
・怪我の功名(けがのこうみょう)
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・逆鱗(げきりん)
・檄を飛ばす(げきをとばす) 1.人々を急いで呼び集める。「檄」を用い、同意者を集めて決起を促(うなが)したことによる。 ★「檄」は、古代中国で、召集または説諭のための文書のこと。 ★「首相が構造改革実現に努力するよう、閣僚に檄を飛ばした」のように、激励や発破を掛けるの意味で使うのは間違い。 2.自分の意向を広く人々に伝えて、同意を求める。 ★「檄」は、現代では特に、一般大衆に自分の主張や考えを強く訴える文章。檄文。ふれぶみ。<.国語大辞典(小)>
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・下戸(げこ) 酒があまり飲めない人。また、酒が好きではない人。 反:●上戸
・下剋上(げこくじょう・かこくじょう) 下が上に剋(か)つの意味。下の者が上の者を押し退けて権力を取ること。 ★主に南北朝末期から戦国時代にかけて、下層階級の者が、国主や主家などをしのいで、実権を握る風潮を、旧体制側の者が非難した言葉。<国語大辞典(小)>
・下戸と化け物は無し(げことばけものはなし) 世の中に化物がいないのと同じように、酒を飲めない者はいないということ。
・下戸の肴荒らし(げこのさかなあらし) 酒を飲めない者は料理をたくさん食べる、ということ。
・下戸の建てたる蔵も無し(げこのたてたるくらもなし) 酒を飲まない者は金を残しそうなものだが、必ずしも金を残し倉を建てるとは限らない。飲酒を勧めるときに言う言葉。 ★後に「上戸の蔵も建ちはせねども」などと続けても言われる。
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・戯作三昧(げさくざんまい) 戯作するのに夢中になること。また、小説などを書くのに一心不乱になること。 参考:「戯作三昧」芥川竜之介。 人物:芥川竜之介(あくたがわりゅうのすけ) 小説家。東京生まれ。1892〜1927。別号澄江堂主人、我鬼。第三次、第四次の「新思潮」同人。「鼻」が夏目漱石に認められ、文壇出世作となる。昭和2年7月自殺。作品「羅生門」「地獄変」「歯車」「或阿呆の一生」「西方の人」など。
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・怪しからん(けしからん) 1.道理にはずれていて、非難すべきさまである。不都合だ。良くない。 例:「実に怪しからん話だ」 2.江戸後期の用法。酷く。大層。 用例:滑・浮世床−初「けしからん御寒い事でございます」
・気色覚ゆ(けしきおぼゆ) 1.趣(おもむき)が感じられる。面白い風情(ふぜい)が感じられる。 用例:徒然草−一四「古き歌どものやうに、いかにぞや、ことばの外に、あはれにけしきおぼゆるはなし」 2.嫌な気がする。不気味な感じがする。 用例:大鏡−五「かく人がちなるにだに、けしきおぼゆ」
・気色ばむ(けしきばむ) 1.気持ちを外に表わす。心の内を仄(ほの)めかす。 用例:宇津保−嵯峨院「時々けしきばめる事はあれど」 2.
むっとして怒った表情になる。憤慨する。 類:●色をなす●色めき立つ 用例:蜻蛉−中「人のけしきばみ、くせぐせしきをなん、あやしと思ふ」
・消し口を取る(けしくちをとる・けしぐちを〜) ある火消しの組が他に先んじて消し口を作る。消し口に組の旗印を立てる。 参考:消し口 火事を消すために取り掛かる所。転じて、そこに立てる火消しの組の旗印。
・けじめを食う[=食らう] 人から差別待遇を受ける。人から疎外され卑(はずか)しめられる。 ★(「差別」「区別」などの字を当てる場合もある)<国語大辞典(小)>
・けじめを付ける 「けじめ」とは、区別という意味で、それを付けるということから、きちんと筋道を通すこと。
・けじめを取る 1.機先を制して、優劣、強弱の差をはっきりと付ける。2.動きが取れないように念を押す。駄目を押して決め付ける。
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・下衆と鷹(とに餌をかえ(げすとたかとにえをかえ) 下賤(げせん)の者を使うのには、鷹を食物で手懐(なず)けるように、飲食を与えて従わせるのが良い。
・下衆の後知恵(げすのあとぢえ) 愚かな者は、必要な時に名案を出せず、事が終わった後になって役に立たない知恵を出すものだ。 類:●下衆の知恵は後から
・下衆の一寸鈍間の三寸(げすのいっすんのろまのさんずん)・下衆の一寸戸(いっすんど) 襖(ふすま)や障子を閉じるのに、一寸ぐらい残すのは下賤、三寸ぐらい残すのは鈍間というように、注意の足りなさで人の品格が分かるということ。
・下衆の勘繰り(げすのかんぐり) 下賤の者は、何かにつけて妙に気を回し、邪推するものだ。
・下衆の逆恨み(げすのさかうらみ) 下賤の者は、他人の好意ある忠告に対して、感謝するどころか、逆にその人に恨みを抱いたりする。
・下衆の謗り食い(げすのそしりぐい) 下賤の者は、物を食べるのに、不味い不味いと言いながら、結局たくさん食べてしまう。
・下衆の知恵は後から(げすのちえはあとから)[=後に付く] 下賤の者の知恵は事が済んでから浮かぶ。なんの役にも立たないこと。 類:●下衆の後知恵●虚仮の後思案
・下衆の楽は寝楽(げすのらくはねらく) 下賤の者は寝ることを唯一の楽しみとするという意味で、他の楽しみを味わう余裕がないこと者を指して言う。
・下衆は槌で使え(げすはつちでつかえ) 下賤の者を使う場合には、道理を言っても分からないから、びしびし叩いてやらせないと、ちゃんと働かない。
・下衆も三食上~も三食(げすもさんじきじょうろうもさんじき) 下賤の者でも高貴の人でも食事は一日三回取るという意味で、物事の種類によっては、上下貴賤の区別はないということ。
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・桁が違う(けたがちがう) 位(くらい)が違う。格段の差がある。 類:●格が違う 例:「君と僕では生活の桁が違う」
・桁が外れる(けたがはずれる) まるで勘定に合わない。普通の尺度では計り切れない。段違いである。 例:「桁が外れたお人好し」 類:●桁外れ
・下駄と焼味噌(げたとやきみそ) 味噌を板に付けて焼いたものと下駄とは、形こそ似ているが実際は大変違うということで、一見、形は似ていても内容が全く違う物事のこと。
・下駄履いて首っ丈(げたをはいてくびったけ)[=首丈(くびだけ)] 下駄を履いても首の辺りまで沈むくらいの深みに嵌(は)まっているという意味で、それほど深く異性に惚(ほ)れ込んで夢中になっていること。
・桁外れ(けたはずれ) ある物事の価値、等級、程度などが他と非常に懸け離れていること。 例:「桁外れの力持ち」
・下駄も仏も同じ木の切れ(げたもほとけもおなじきのきれ) 下駄も仏像も、元は同じ木からできたものであるという意味で、尊卑の区別はあるが、その根本は同一であるもののこと。
・下駄を預ける(げたをあずける) 1.無理を承知である事を頼み込むとき、その処理の方法や責任などを全て相手に一任する。2.自分の身の振り方や、あることへの決断を他人に一任すること。
・下駄を履かせる(げたをはかせる) 物の価格を高く偽る。また、物事を実際よりもよく、または大きく見せる。 類:●足駄(あしだ)を履く
・下駄を履くまで分からない(げたをはくまでわからない) 勝負事の勝ち負けは、終わってみるまで分からない。 ★「下駄を履く」は、勝負が終わって碁会所から帰るときを意味する。
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