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【こあ】〜【こうしの】
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・ご愛嬌(ごあいきょう)・ご愛敬 1.商売などで、客の気を引くためにする値引きやお負け。2.表現や言動が、人好きのするようなものである。笑いを誘うような言動である。 例:「時々やらかすポカもご愛嬌」
・ご挨拶(ごあいさつ) 1.「挨拶」の尊敬語。 用例:人情・縁結娯色の糸−二「御堪弁の御挨拶で」 2.呆(あき)れた言い様。 「とんでもない挨拶」のことで、自慢話や失礼な言い方に対して、皮肉を込めて受け答えする時の言葉。 用例:人情・仮名文章娘節用−前「『おれがどうした。女が惚れるでうらやましいか』『いかなこっても御挨拶、ヲホホホ』」 例:「これはご挨拶だね」 用例の出典:縁結娯色の糸(えんむすびごしきのいと?) 人情本。天保12年(1841)。・・・調査中。
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・恋教え鳥(こいかぞえどり)・恋知り鳥 「鶺鴒(せきれい)」のこと。 神話:「古事記」 伊邪那岐(いざなぎ)、伊邪那美(いざなみ)の二神がこの鳥の所作から交合の方法を学んだという。
・恋風(こいかぜ) 恋の切なさが身に染み渡ること。風に喩えて言った言葉。
・鯉口を切る(こいぐちをきる)[=寛(くつろ)ぐ] いつでも刀を抜けるように鯉口を緩(ゆる)める。抜刀の準備の態勢を取る。 参考:鯉口(こいぐち) 形が、鯉の口を開いた形状に似ているところから、刀剣の鞘(さや)の口のこと。
・恋に上下の隔て無し(こいにじょうげのへだてなし)[=差別無し] 恋愛に身分の上下の区別はないということ。
・恋の重荷(こいのおもに) 恋愛のために募(つの)る堪え難い思いを、重い荷を背負う苦しさにたとえた語。 用例:謡曲・恋重荷「名もことわりや恋の重荷」 用例の出典:恋重荷(こいのおもに) 謡曲。四番目物。観世流。世阿弥。古名「重荷」。庭守の老人の懸想を知った女御はこれをあきらめさせるため、重荷を持って庭を歩いたら姿を見せようと伝える。老人は喜んだが重荷を持てず落胆して死ぬ。のち亡霊となって現われ、女御の守りとなることを誓う。古曲「綾の太鼓」の改作。 人物:世阿弥(ぜあみ) 室町前期の能役者、謡曲作者。観世元清。観阿弥清次の子。貞治2年(1363)〜嘉吉3年(1443)。幼名藤若丸。通称三郎。父の跡を継いで観世座を統率。足利義満の後援を得て栄えたが、後年、子の元雅に死なれ、佐渡島へ配流されるなど不遇のうちに没した。卓絶した曲、能楽論を多く残し、猿楽を大成。舞・歌を能の主要素とし、稽古によって妙花風に達した人が「闌(た)けたる位」をもって幽玄美を現出するのが能芸美の極地であるとした。作品「老松(おいまつ)」「高砂」「井筒」「砧(きぬた)」など、能楽論「風姿花伝」「花鏡」「九位」「申楽談儀」など。
・恋の敵(こいのかたき)[=仇(あだ)] 自分の恋の邪魔をする者。
・恋の煙(こいのけぶり) 恋い焦がれる情を、物が焦げて煙るのに喩えた言葉。 用例:源氏−篝火「かがり火に立ちそふこひのけぶりこそ世にはたえせぬほのほなりけり」
・恋の坂 恋の気持がだんだんと高まっていくことを坂にたとえた語。 用例:浄・傾城反魂香−上「名を遠山と呼ばれしも、人に登れの恋の坂」
・恋の鞘当て(こいのさやあて) 恋敵(こいがたき)同士が争うこと。 類:●鞘当て ★(遊里で一人の傾城(けいせい)をめぐって二人の武士が鞘当する歌舞伎の題材から)<国語大辞典(小)>
・恋の関守(こいのせきもり) 恋を妨げる者を、関所の番人に喩えた言葉。 用例:菟玖波集−恋・上「誰がうきゆゑぞ恋のせき守」 類:●恋の関
・鯉の滝登り(こいのたきのぼり) 1.鯉が滝を登ること。2.人が立身出世すること。 類:●登竜門 3.長方形の木箱の一面に滝の図を描き、中央に一筋の穴を空け、その穴から練物の鯉が上下するように仕掛けた玩具(おもちゃ)。 故事:「後漢書−党錮伝・李膺」 黄河の急流にある竜門という滝を登ろうと、多くの魚が試みたが、ほんの僅かな者だけが登り、竜に化すことができた。
・恋の端(こいのつま) 恋の手掛かり。恋の切っ掛け。 用例:古今六帖「つれづれと袖のみひぢて春の日のながめはこひのつまにぞ有ける」 用例の出典:古今和歌六帖(こきんわかろくじょう) 平安中期の私撰集。六巻。編者、成立年代とも未詳。「後撰集」と「拾遺集」の間に成立か。「万葉集」「古今集」「後撰集」など、古来の歌4,500首ばかりを、歳時、天象、地儀、人事、動植物など25項517題に分類したもの。作歌の手引、古歌考証の資料として利用された。「古今六帖」。
・恋の峠(こいのとうげ) 恋の情熱が頂点に達したということ。
・恋の初風(こいのはつかぜ) 初恋の心。人を恋い初(そ)める心。
・恋の淵(こいのふち) 恋心が淵のように深いこと。 用例:謡曲・松風「三瀬川絶えぬ涙の憂き瀬にも、乱るる恋の淵はありけり」
・恋の奴(こいのやっこ) 恋に夢中になって心を奪われること。恋の虜(とりこ)になっていること。 用例:謡曲・恋重荷「この身は軽し徒らに、恋の奴になり果てて」
・恋の病(こいのやまい) 相手を恋い慕う気持ちが募(つの)るあまりに、心身が病気に罹(かか)ったような状態になること。 類:●恋患(わずら)い
・恋の山には孔子の倒れ(こいのやまにはくじのたおれ) 恋のためには、聖人すら過失を犯すことがある。
・恋の闇(こいのやみ)[=闇路(やみじ)] 恋のために理性を失った状態。闇に喩えて言った言葉。
・恋は曲者(こいはくせもの) 恋のために、心が乱れ、思い掛けないことを仕出かしてしまうということ。 用例:謡曲・花月「今の世までも絶えせぬものは、恋といへる曲者、げに恋は曲者」 用例の出典:花月(かげつ) 謡曲。四番目物。各流。作者未詳。京都清水寺での父子再会の物語。シテの花月という少年の演ずる雑芸が主眼となる。
・恋は思案の外(こいはおもいのほか)
・恋はし勝ち(こいはしがち) 恋は積極的に仕掛けた者が勝ちで、競争相手への遠慮は無用である。
・恋は盲目(こいはもうもく) 英Love is blindの訳。恋は人を夢中にさせ、理性や常識を失わせるものだ。
・恋は闇(こいはやみ) 恋は人の理性を失わせるということ。また、恋の逢瀬(おうせ)には闇夜が相応しいという意味でも使うことがある。
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・好一対(こういっつい) 二つの物や人が良く調和していて、似合いである。また、その組み合わせ。主に、男女の間に使う。 例:「好一対のカップル」
・紅一点(こういってん) 1.一面緑の中の一輪の紅色の花という意味。多くの同じような物の中で、一つだけ異彩を放つもの。 類:●黒一点●異彩を放つ 2.多数の男の中の、ただ一人の女。 出典:王安石の「詠柘榴詩」 「万緑叢中紅一点、動人春色不須多」 人物:王安石(おうあんせき) 中国、宋代の政治家、文学者。1021〜86。字は介甫。号は半山。神宗のとき宰相となり、いわゆる「新法」を強行し、急激な改革を図ったが失敗して引退。唐宋八大家の一人。詩文集「臨川集」がある。
・光陰矢の如し(こういんやのごとし)
・行雲流水(こううんりゅうすい) 漂(ただよ)う雲と流れる水のことで、流れに逆らわないで、滞(とどこお)りなく動く自然の悠々とした姿。自然のまま、成り行きに任せて行動すること。 類:●風の吹くまま足の向くまま●雲水の身 出典:「宋史−蘇軾伝」 参照:蘇軾
・光焔万丈(こうえんばんじょう) 光り輝く炎が高く立ち昇ること。詩文などの文章の勢いが力強い。 出典:韓愈の詩
・甲乙を付ける(こうおつをつける) 「甲」は第一、「乙」は第二を意味する。人や物の間の優劣を判断する。 例:「甲乙を付け難い」
・甲乙人(こうおつにん) 誰と限らず、貴賤上下全ての人。また、名を挙(あ)げるまでもない一般庶民、雑人、地下人(じげにん)、凡下の者など。 類:●某(なにがし)
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・耿介(こうかい) 堅く節操を守り、俗世間に交わらない様子。
・後悔先に立たず(こうかいさきにたたず)
・後悔臍を噛む(こうかいほぞをかむ) 自分の臍(へそ)を噛もうとしても届かないように、後で悔やんでも及ばない。
・口角泡を飛ばす(こうかくあわをとばす) 口から唾(つばき)を飛ばさんばかりに、勢い激しく議論などをする。
・甲が舎利になる(こうがしゃりになる) 「甲」は鎧(よろい)、一説に頭蓋骨とも。「舎利」は梵語で火葬に付した骨を意味する。甲(かぶと)のような堅いものが粉々に砕けてしまうこと。滅多(めった)に有り得ないこと。仮令(たとえ)どんなことがあっても、絶対に、断じてなどの意味を含む。 用例:浄・薩摩歌−夢分舟「かふがしゃりになるとても、親の手へは渡すまい」 用例の出典:薩摩歌(さつまうた) 世話物。近松門左衛門。宝永元年(1704)。当時の流行歌「お万・源五兵衛」をもとに、もう一組「小万・三五兵衛」と2組の主人公を登場させ、継母への刃傷沙汰や敵討ちをからめた仮構物。筋書きは複雑。<近松門左衛門でござーい!>
・業が煮える(ごうがにえる)[=煎(い)れる・湧(わ)く] 腹立たしさに苛立(いらだ)つ。じれったくなる。癪に障る。
・高歌放吟(こうかほうぎん) 声高く自由勝手に詩や歌を歌うという意味で、辺り構わず大きな声で詩や歌を歌うこと。 類:●放歌高唱
・厚顔(こうがん) 面の皮が厚いということで、厚かましいこと。恥知らずで、図々しいこと。例:「厚顔無恥」 類:●鉄面皮●面の皮千枚張り 出典:「書経−五子之歌」 「鬱陶乎予心、顔厚有忸怩」、また「詩経−小雅・巧言」 「巧言如簧、顔之厚矣」
・好機逸すべからず(こうきいっすべからず) 絶好の機会は逃してはならないという意味で、良い機会などというものは、滅多にないのだから、その機会をものにせよという教訓。 類:●奇貨居くべし●思い立ったが吉日●Make
hay while the sun shines.(日の照るうちに草を干せ)
・肯綮に当たる(こうけいにあたる) 物事の急所を付く。ぴたりと要点を言い当てる。 類:●的を射る●ポイントを突く 出典:「荘子」・「元史−王都中伝」 出典:元史(げんし) 中国、元代の正史。二十四史の一つ。210巻。1370年。明(みん)代の宋濂(そうれん)らが天子の命で編集した。本紀47巻・志58巻・表8巻・列伝97巻。誤謬・疎漏が多く、清代以降、何人かの人が補修を試みた。
・膏血を絞る(こうけつをしぼる)[=浚(さら)う] 1.人民が労力や苦労して得た利益や財産を取り上げる。重い税を賦課する。 類●苛斂誅求(かれんちゅうきゅう) 2.苦労する。 類:●心血を注ぐ
・巧言は徳を乱る(こうげんはとくをみだる) 言葉巧みで調子が良い者は誠意に欠け実行性に乏しく、徳性を乱して傷付ける。徳を欠いた口先だけの虚飾の言葉は、人を傷付け、世を乱す元になるということ。 出典:「論語−衛霊公」
・巧言令色(こうげんれいしょく) 言葉を飾り、顔色を取り繕うこと。転じて、相手の歓心を買おうとする様子。媚(こ)び諂(へつら)うさま様子。 用例:太平記−一二「巧言令色(カウゲンレイショク)君の心を悦ばしめしかば」 ★(「令色」の「令」は「善」の意、「色」は顔の色の意で、顔色をよくすること)<国語大辞典(小)>
・巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん) 言葉巧みで表情を取り繕っている者は、却って仁の心が欠けているものである。 出典:「論語−学而」
・好々爺(こうこうや) 人の好い親爺。優しくて気の好い老人。 類:●好好翁(こうこうおう)
・鴻鵠の志(こうこくのこころざし) 鴻は鳳(おおとり)、鵠は白鳥のことで、英雄豪傑の喩え。大人物の志。遠大な志。 類●大鴻(たいこう)の志 出典:「史記−陳渉世家」 「嗟乎、燕雀安知鴻鵠之志哉」
・後顧の憂い(こうこのうれい) 後に残る気遣(きづか)い。後の心配。 類:●心残り●気掛かり
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・功罪相償う(こうざいあいつぐなう) 功もあり罪もあるので、差し引きすればそれが消されてしまう。罪を手柄で相殺(そうさい)する。また、功績があるために犯した罪が大目に見られる。 類●功罪相半ばす
・功罪相半ばす(こうざいあいなかばす) 功績もあれば罪過もあるので、善悪どちらとも決め兼ねる。
・高財疾足(こうざいしっそく) 「高財」は「高才(こうさい)」と同じで、優れた才能の持ち主のこと。才能が優れていて敏腕であること。智勇兼備であること。 出典:「史記−淮陰侯伝」
・恒産なき者は恒心なし(こうさんなきものはこうしんなし) 定まった財産や決まった職業のない人には、正しく安定した心がない。物質生活は人の心に大きな影響を持つもので、それが安定しないと精神も安定しない。 出典:「孟子−梁恵王上」また「孟子−滕文公上」
・行尸走肉(こうしそうにく) 歩く屍(しかばね)と走る肉という意味で、形あって魂のない肉魂同然の人。無能で存在価値がない者。 出典:「拾遺記」
・孔子に悟道(こうしにごどう) 孔子に対して悟道を説くように、知り尽くしている人に、その事を教えるのは愚行である。 類:●釈迦に説法●河童に水練
膠漆の交わり(こうしつのまじわり) 膠(にかわ)や漆(うるし)て貼り付けたように固くしっかりした間柄のこと。 類:●水魚の交わり●刎頚の交わり
・曠日弥久(こうじつびきゅう) 空(むな)しく日々を送って、事を長引かせ、暇取ること。いつまでも無駄に日を過ごすこと。 類:●曠日持久●曠久
・孔子に盗跖(こうしにとうせき) 「盗跖」は中国、春秋時代の悪人の名前。最善のものがあれば、その対極に最悪のものがある。 類:●光と影
・口耳の学(こうじのがく) 他人から聞いたことを理解しないままに人に伝えること。自分自身のものにならない学問。受け売りの浅はかな学問。 類:●口耳四寸の学●口耳三寸の学●耳学問●記問(きもん)の学 出典:「荀子−勧学」
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