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【にえ】〜【につ】
−−−−−−−にえ−−−−−−−
・煮え切らない(にえきらない)[=ぬ・ん] 態度がはっきりしない。ぐずぐずして決定しない。曖昧で、どっちつかずだ。 用例:雑俳・柳多留−三「にへきらぬ娘を伯母へとまりかけ」
・贄に赴く羊(にえにおもむくひつじ) 刻々に死期が迫っていることの喩え。また、不幸に直面して気力を失い、悲しみに打ちひしがれた者のこと。 類:●屠所(としょ)の羊
・贄の初雁(にえのはつかり) 神に供えるその年の新穀(米など)を初めて刈り取ること。
・煮え湯を飲ませる(にえゆをのませる)
−−−−−−−にお−−−−−−−
・匂いの花(においのはな) 俳諧連句で名残(なごり)の折に詠み込む花の句の称。
・仁王立ち(におうだち) 仁王像のように、力強く、また、厳(いか)めしく立つこと。 典類:●鳥居立ち
・匂わせる(におわせる) 仄(ほの)めかす。それとなく暗示する。 例:「犯行をにおわす」 用例:源氏−若菜下「今なむとだににほはし給はざりけるつらさを」 類:●仄めかす
−−−−−−−にか−−−−−−−
・二階から目薬(にかいからめぐすり)
・逃した魚は大きい(にがしたさかなはおおきい)
・荷が重い(にがおもい) 背負っている荷物が重いということから、責任が重大だということ。また、責任や負担が大きく負い切れない。
・荷が下りる(にがおりる) 任務を完了する。責任や義務がなくなってほっとする。
・荷が勝つ(にがかつ) 荷物が重過ぎる。また、責任や負担が標準を越えている。
・苦味走る(にがみばしる) 1.顔付きに渋みがある。特に、男の顔に付いて言う。厳しく引き締まった男らしい顔付きのこと。用例:洒・青楼楽種「にかみはしった顔付で」 2.苦々しい気持ちがさっと顔に現われる。 用例:洒・野路の多和言「我をまことにあいすにあらずとにがみばしって言へば」 用例の出典@:青楼楽種(せいろう??) 洒落本。・・・調査中。 用例の出典A:野路の多和言(のじのたわごと) 洒落本。楽山子。安永7年(1778)序。1冊。・・・調査中。
・苦虫を噛み潰す(にがむしをかみつぶす)
−−−−−−−にき−−−−−−−
・握らす(にぎらす)[=せる] 賄賂(わいろ)の金銭を与える。 例:「金を握らして口を封ずる」
・握り潰す(にぎりつぶす) 提出された文書、提案、意見などを、悪意から、わざと手元に留めておいて、処置しないままうやむやにする。 例:「訴えを握り潰す」
−−−−−−−にく−−−−−−−
・肉が落ちる(にくがおちる) 体が痩せる。 反:●肉が付く
・肉が付く(にくがつく) 体が太る。
・憎さも憎し(にくさもにくし) いかにも憎い。憎んでも憎み足りない。
・肉付きの面(にくづきのめん) 仏教の説話。仮面を被って悪事などを働くと、その仮面が取れなくなるという筋の話。念仏を唱えるとすぐ取れるなど、浄土真宗の説教に良く引用され、また、お伽草子などに類話が多い。 説話:心の邪悪な老婆が、般若(はんにや)の面を付けて嫁を脅(おど)すが、面が顔から取れなくなってしまう。
・憎まれ口を叩く(にくまれぐちをたたく) 相手から憎まれるようなこと言う。人に嫌われるようなことを言う。また、そういう憎々しい口の利き方をする。 類:●憎てい口●憎まれ●悪口
・憎まれっ子世に憚る(にくまれっこよにはばかる)
・逃ぐるに手無し(にぐるにてなし) その場から逃走する以外に方法はない、または、逃げることが最良の策である。 類:●逃ぐるに如かず●三十六計逃げるに如かず
・肉を斬らせて骨を断つ(にくをきらせてほねをたつ)[=斬らして〜] 敵に自分の肉体を傷付けられても、敵にはそれ以上の打撃を与えられる。自分の生死を賭けて敵に向かい、それに打ち勝つことを言う。
・肉を付ける(にくをつける) 骨格にそれを覆う肉を付けるという意味から、足りない点などを補って、内容を豊かにすること。
−−−−−−−にけ−−−−−−−
・逃げ腰(にげごし) 今にも逃げようとするような腰付き。また、責任などを回避しようとする態度。 類:●逃げ尻
・逃げた魚は大きい(にげたさかなはおおきい) 一旦手に入れかけながら逃がしたものは、それがどんな小さなものでも、大きな損をしたように思えて、惜しまれるものだ。 類:●逃がした魚は大きい
・逃げも隠れもしない(にげもかくれもしない)[=走りもしない] 逃げたり隠れたりするような、卑怯な真似はしない。
・逃げるが勝ち(にげるがかち) 今は敵から逃げることの方が、終局的には勝利を得ることになるという意味で、表面的には相手に勝ちを譲った方が、後の利益に繋がるということ。 類:●負けるが勝ち
・逃げを打つ(にげをうつ)[=張る] 逃げ支度(じたく)をする。責任などの追及を逃れようと手段を講じる。
−−−−−−−にし−−−−−−−
・錦の袋に糞を包む(にしきのふくろにふんをつつむ)[=入れる] 外観がたいへん立派であるのに反して、内容が伴わないこと。 類:●錦に糞土を包むが如し」
・錦の御旗(にしきのみはた) 1.赤地の錦に、金銀を以て日月を刺繍、または描いた旗。 類:●錦旗 2.他人に対して己の主張などを権威付けるものとして掲げる名分。 ★承久の乱のとき、後鳥羽上皇から官軍の大将に賜ったのが、最初といわれ、以後、叛徒征討のときには必ず官軍の大将に与えられた。<国語大辞典(小)>
・錦を飾る(にしきをがざる)[=着る・衣(き)る] 1.美しい着物を着る。美しい着物を並べる。2.立身出世して故郷へ帰る。
・錦を衣て絅を尚う(にしきをきてけいをくわう) 「絅」は、薄衣のこと。錦を着るときは、上から薄衣を掛けて華やかさを表に出さない方が良い。己の美徳を表に出さないのが君子の嗜(たしな)みであるということ。 類:●錦を衣てケイ衣す 出典:「詩経−衛風・碩人」・「中庸−三十三章」
・錦を衣て故郷へ帰る(にしきをきてこきょうへかえる) 立身出世し、華やかな着物を着て故郷へ帰る。 類:●錦を飾る
・錦を衣てケイ衣す(にしきをきてけいいす) 「ケイ」は、耿+衣で、薄衣のこと。錦を着るときは、上から薄衣を掛けて華やかさを表に出さないようにせよということ。転じて、己の美徳や、教養などは表に出さない方が良いということ。 類:●衣錦尚絅 出典:「詩経−衛風・考槃」
・錦を着て夜行くが如し(にしきをきてよるいくがごとし)
・西の海へさらり(にしのうみへさらり) 厄払いの文句の末尾の言葉。一年中の災厄や諸悪を西の海へ流してしまう。また、転じて、古いものをあっさりと捨てること。
・西も東も知らない(にしもひがしもしらない)[=分からない] 方向が分からないという意味で、その土地に不案内である。また転じて、慣れていないため、為すべき事が分からない状態や、分別を付ける力がない様子についても言う。 類:●右も左も分からない
・二者択一(にしゃたくいつ) 二つの事物のうち、どちらか一方を選ぶこと。 類:●二者選一●二つに一つ
・二豎(にじゅ)
−−−−−−−にせ−−−−−−−
・二世の縁(にせのえん) あの世までも結ばれる縁。 類:●夫婦の縁●夫婦の契り
・二世の固め(にせのかため) 夫婦の契りを固めること。また、夫婦になる固い約束。
・二世の語らい(にせのかたらい) 現世はもちろん来世までもと、夫婦約束をし合うこと。
・二世の願(にせのがん)[=願望(がんもう)] 現世では幸福になり、来世では極楽に往生するよう仏に願うこと。また、愛する人と現世ではもちろんのこと来世でも結ばれるよう願うこと。 出典:「法華経−薬草喩品」 「現世安穏、後生善処」
・二世の頼み(にせのたのみ) 来世も夫婦として会いたいという願望。
・二世の契り(にせのちぎり)[=約束] 来世までも夫婦として連れ添おうという約束。 類:●夫婦の約束●二世の語らい●二世の約束
・二世の夫(にせのつま)[=妻(つま)] 現世はもちろん来世までもと契った夫、または妻。
−−−−−−−にそ−−−−−−−
・二束三文(にそくさんもん) 「金剛草履(ぞうり)」が二足で三文の値段であったところから、値段が極めて安いこと。捨て売りにする値段。また、品物を纏めて安く投げ売りする。 例:「二束三文で売り払う」
・二足の草鞋(にそくのわらじ) 一人が、両立しないような二種の職業を兼ねること。特に、博打打ちが捕吏を兼ねることを言った。
−−−−−−−にた−−−−−−−
・似たもの夫婦(にたものふうふ・めおと)
・似たり寄ったり(にたりよったり) お互いに優劣・高下がないこと。たいした違いがない。 類:●大同小異 用例:俳・唐人踊−三秋「星とほし似たりよったり天の川」 ★(「たり」はもと完了の助動詞)<国語大辞典(小)> 用例の出典:唐人踊(とうじんおどり) 俳諧。・・・調査中。
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・日限を差す(にちげんをさす) 日時を指し示すということから、予め期限を区切ること。
・日常茶飯事(にちじょうさはんじ) 毎日の有り触れた物事。 参考:茶飯事(さはんじ) 茶を飲み飯を食うように、珍しくもない日常普通のこと。ごく有り触れたこと。また、日常行っている容易いこと。
・日曜大工(にちようだいく) 余暇に趣味として行う簡単な大工・指物仕事。また、それをする人。
・二張の弓(にちょうのゆめ) 二つの弓の意味から、節操を変えること。武士が二心を抱くことや、女が夫と死別または生別して他の夫を持つこと。 用例:三河物語−二「又家康得逆心をする物ならば、二てうの弓成」 用例の出典:三河物語(みかわものがたり) 江戸前期の自叙伝。3巻。大久保彦左衛門忠教。元和8年(1622)成立。主家徳川氏の、天下統一に至る歴史と大久保一族の功績を述べ、自己の体験と子孫への教戒を語る。仮名混じりの、独特の表記・文体で記される。 人物:大久保彦左衛門(おおくぼひこざえもん) 江戸初期の旗本。1560〜1639。名は忠教(ただたか)。徳川家康に仕えて戦功をたてる。秀忠、家光にも仕え、旗本中に重きをなした。著「三河物語」。
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・似つかわしい(につかわしい) 似合って見える。いかにもそれ相応で相応(ふさわ)しい。釣り合っている。似合わしい。 用例:土左「わらはのことにては、につかはし」 ★(動詞「につく(似付)」から派生)<国語大辞典(小)>
・日進月歩(にっしんげっぽ) 日に月に絶えまなく進歩すること。
・二進も三進も(にっちもさっちも) 計算の遣り繰りのこと。多くは、「二進も三進も行かない」の形で、どうにも遣り繰りができない様子、窮地に追い込まれたりして身動きできない状態などを言う。 類:●足掻きが取れない●暗礁に乗り上げる●手も足も出ない●抜き差しならぬ ★算盤(そろばん)の割算の九九から出た語。<国語大辞典(小)> ★「二進(にしん)」は2で割り切れること、「三進(さんしん)」は3で割り切れること。2でも3でも割り切れないことからの転。
・煮詰まる(につまる) 1.煮えて水分が無くなる。 例:「汁が煮詰まる」 2.議論や考えなどが出尽くして、問題点が明瞭な段階になる。 例:「話が煮詰まる」
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