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【むあ】〜【むし】

−−−−−−−むあ−−−−−−−
・無悪不造(むあくふぞう・ぶぞう) 好き放題に悪事を働いて、憚(はばか)らないこと。 用例:太平記−34「無悪不造の兵どもが塔の九輪を下して」 
★「悪、造(いた)らざるなし」の意<国語大辞典(小)>
−−−−−−−むい−−−−−−−
・六日知らず
(むいかしらず) 吝(けち)のこと。 類:●けち●赤螺屋吝兵衛 出典:三遊亭圓生「吝嗇屋」 「日を勘定するのに一日二日三日四日五日と指を折る。六日てぇとこれを開けなくちゃァなりませんで、一旦握ったものはもう絶対離さないと言うので、吝嗇屋の事を『六日知らず』と言う悪口がございます」
六日の菖蒲(むいかのしょうぶ)
・無意気力(むいきりき) 思い遣りの無い者が出す力。馬鹿力。 用例:浄・寿の門松−上「どれに下地の無息力」
・無一物
(むいちもつ・むいちぶつ) 何も持っていないこと。財産など価値があるものを何一つ持っていないこと。 類:●裸一貫 例:「破産して無一物になった」
・無為徒食(むいとしょく) 働かないで、ぶらぶらと遊び暮らすこと。 類:●遊手徒食 例:「無為徒食の輩(やから)」
・無為に入る
(むいにいる) 仏門に入る。出家する。
・無為にして化す
(むいにしてかす) 教育しようという作為を弄(ろう)しないでも、人民は自(おの)ずから教化され、世の中は良く治(おさ)まるものである。 出典:「老子−五七章」、「荘子−天地」
・無為の化
(むいのか) 作為を弄しないでも、自然に人民が教化されて良く治まる政治。 出典:「老子」 
★尭舜(ぎょうしゅん)の仁政を模範とする。
−−−−−−−むえ−−−−−−−
・無縁の慈悲
(むえんのじひ)[=慈(じ) 仏教用語。仏が、対象を縁とすることなく、一切衆生(或いは、万物)に対して及ぼす絶対平等の慈悲。仏の無条件の慈悲。
−−−−−−−むか−−−−−−−
・向かい火を焚き付く
(むかいびをたきつく)[=焚き掛ける] 「向かい火」は、燃え進んでくる野火の勢いを弱めるためにこちらから付ける火のこと。相手を挑発することの喩え。煽(おだ)てることの喩え。
・向かう鹿には矢が立たず(むかうししにはやがたたず)[=向かう顔には〜] こちらを向いている鹿には、無慈悲に矢を射ることができないという意味で、無抵抗の者に対しては攻撃することができないことの喩え。
・向かうところ敵なし 
向かい進むところに抵抗する者がいないという意味で、あまりにも強く、誰にも負けないことの喩え。 類:●行くところ敵なし 例:「連戦連勝で向かうところ敵なしだ」
・昔千里も今一里 
若い時分は千里を駆けた足も年老いた今では一里しか行けないということで、優れた人も、年老いると、普通の人にも及ばなくなる。 類:●麒麟も老いては駑馬に劣る
昔取った杵柄(むかしとったきねづか)
・昔の剣今の菜刀(むかしのつるぎいまのながたな) 1.昔、剣として用いられたものも、今はせいぜい菜刀の役にしか立たないという意味で、若いときは優れていた人も、老いた今は物の役に立たなくなっていること。また、優れた物も、月日が経つと時世に合わなくなるということ。2.昔の良い物よりも、今の役に立つものの方が良いということ。
・昔の人
(むかしのひと) 1.世を去った人。亡き人。 類:●昔人(むかしびと) 2.昔、親しかった人。かつて親しくしていて、今はいない人。
・昔は今の鏡
(むかしはいまのかがみ) 昔の出来事や事柄は、今の世の人々が参考にすべきことをたくさん含んでいるということ。 
反:●昔は昔今は今
・昔は昔今は今(むかしはむかしいまはいま) 昔はどうあろうとも、今とは違うのだから、昔に倣(なら)って今もこうあるべきだという議論は成り立たない。 
反:●昔は今の鏡
・百足の手
(むかでのて) 百足の手は数が多いことから、物の数が多いことの喩え。
・無我夢中(むがむちゅう) ある物事に熱中して、自分を忘れること。一つのことに心を奪われて我を忘れてしまうこと。 類:●無我無心●思わず知らず●我にもあらず 例:「無我夢中で走る」
・無冠の帝王
(むかんのていおう) 1.特別な地位には就(つ)いていないが、実質的な実力を持っている人。2.権力に屈しないところから、ジャーナリストのこと。特に、新聞記者のこと。
−−−−−−−むき−−−−−−−
・無期延期
(むきえんき) 期限を定めないで、その実施を先に延ばすこと。
・向きになる
(むきのなる) ちょっとしたことに腹を立てたり、本気になったりする。
・麦飯で鯉を釣る
(むぎめしでこいをつる) 僅(わずか)かな元手で多くの利益を得ることの喩え。また、与える物は少なくして、得るところだけ多くしようとすることの喩え。 類:●海老で鯛を釣る
−−−−−−−むく−−−−−−−
・無隅子細
(むぐうしさい) 隅から隅まで事細かに。隅々まで良く行き届き、至らないところがない様子。 類:●無隅
・無窮自在(むぐうじざい・むくうじざい) 思いのままに振る舞うこと。また、その様子。 類:●無窮(むぐう)●自由自在 用例:幸若信太「ましてあらそふ者はなし。無窮自在に申なし安堵給はりくだりけり」 参照:日葡辞書「ムグウジザイ<訳>自由で制約のないこと」
・無垢三昧
(むくざんまい) 仏教用語。仏は煩悩の汚(けが)れもなく静寂であるというところから、清浄で汚れがなく、心を一つに集中して他念がない様子。
・無垢世界(むくせかい) 仏教用語。汚(けが)れや煩悩がない清潔な世界。 類:●南方無垢界●南方無垢 
★沙羯羅龍王(しゃからりゅうおう)の娘が八歳で男に変じ、成仏したという清浄世界<国語慣用句辞典(集)> 
・葎が門(むぐらがかど)[=の門] 「葎」は、野原や荒れた庭などに繁茂する雑草の総称。雑草が生い茂っている門。荒れた家や貧しい家の喩え。 類:●蓬の門●蓬門
・葎の宿
(むぐらのやど) 雑草生い茂った家。荒れた家や貧しい家の喩え。 類:●蓬の宿
−−−−−−−むけ−−−−−−−
・無芸大食
(むげいたいしょく) 特に優れた才芸もなく、食べるしか能がないこと。そういう人を嘲(あざけ)っていう言葉。
・無下にする
(むげにする) 容赦なくするという意味で、物事を捨てて顧(かえり)みないこと。物事を無駄にしてしまうこと。人に対して素気(すげ)無くすること。 例:「君の頼みでは無下にも出来ない」
・無言実行(むげんじっこう) あれこれ説明することなく、自分が正しいと思うことを、直ちに実行すること。 類:●不言実行
・夢幻泡影(むげんほうよう) 仏教用語。夢と幻と泡と影のことで、人生は儚(はかな)いものであるということの喩え。 類:●泡沫夢幻(ほうまつむげん) 出典:「金剛般若経
−−−−−−−むこ−−−−−−−
・向こう河岸の火事
(むこうがしのかじ)[=向こう岸の〜] 向こう側の岸で発生した火事ということから転じて、他人には大変なことだが、自分には直接何の関わりもない事柄の喩え。 類:●対岸の火事●川向こうの火事●高みの見物
・向こう三軒両隣(むこうさんげんりょうどなり) 自分の家の向かい側三軒の家と、左右二軒の隣家。日常親しく交際する近隣の人のこと。 
★古くは隣保制度の単位でもあった。<国語大辞典(小)>
・向こうっ面
(むこうっつら) 1.「横っ面」に対して、顔の正面。2.向かい合っている相手の顔を罵(ののし)っていう言葉。 例:「きさまの向っ面を引っ叩くぞ」
・向こう面になる
(むこうづらになる)[=へ回る] 相手方に付く。敵方に回って対立する。 用例:人情・春色梅児誉美−4「家内中向こう面になつて」
・向こうに回す 相手とする。敵にする。 類:●
向こうを張る 例:「世界の強豪を向こうに回す」
・向こうを張る 
相手となる。対抗する。 類:●張り合う 例:「プレスリーの向こうを張る」
・無告の民
(むこくのたみ) 1.自分の苦しみを誰にも告げ訴えることができない人民。 類:●窮民 出典:「書経−大禹謨」 2.転じて、身寄りがない人。
・無言の凱旋
(むごんのがいせん) 「凱旋」は、勝利を祝う歌を歌って帰ること。戦場で死んだ者の遺骨が祖国に帰ってくること。
・無言の行
(むごんのぎょう) 1.仏教用語。無言を保って行なう修行。2.転じて、口を利かずに黙っていること。 例:「取り調べで、無言の行を決め込む」
−−−−−−−むさ−−−−−−−
・無財餓鬼
(むざいがき) 1.財物がない餓鬼。極めて貧しくて食物を食おうとしてもそれができない餓鬼。 
反:●有財餓鬼 2.転じて、人を罵(ののし)って言う言葉。
・無策の策
(むさくのさく) 策がないことが策である。対応策を立てない方が、また、謀(はかりごと)を巡らさない方が、余計な策を弄(ろう)するよりも、ずっと良い結果が得られるということ。
・むさ苦しい(むさくるしい) 汚らしい。だらしがなくて不潔である。 類:●むさくろしい 例:「むさくるしい髭面」 用例:人情・
珍説豹の巻−前「汚穢(ムサクル)しい所へ大町さまの若旦那大三郎さまが」 用例の出典:珍説豹の巻(ちんせつひょうのまき) 人情本。・・・調査中。
−−−−−−−むし−−−−−−−
・虫が合う
(むしがあう) 心が一致する。気持ちや考えがなんとなくぴったり合う。 類:●胸が合う
・虫がある(むしがある) 人間としての意地がある。ちょっとした自尊心や名誉心を持っている。誇りを持つ。
・虫が好い
(むしがいい)[=良い] 1.自分勝手である。自分の都合だけを考えて、他人のことなどはまったく考えない。身勝手である。 類:●厚かましい 例:「そんな虫が好い話を誰が認めるか」 2.機嫌が良い。また、人が好い。
・蒸し返す
(むしかえす) 1.一度蒸したものを、もう一度蒸す。 用例:浮・日本永代蔵−四「蘓枋木の下染其上を酢にてむしかへし、本紅の色にかはらぬ事を思ひ付」 2.同じことを、懲りずに、再び繰り返す。また、治(おさ)まっていたことを再び問題にする。 例:「昨日の議題を蒸し返す」 用例:雑俳・川柳評万句合−明和五「蒸返へす四百四町はまた新年」
・虫が治まる
(むしがおさまる) 腹立ちが治る。怒りが解ける。 類:●腹の虫が治まる
・虫が齧る
(むしがかぶる) 腹の中にいる虫が齧(かじ)るという意味。 1.腹痛が起こる。癪(しゃく)が起こって、苦しくなる。 用例:滑・膝栗毛−5「つれの者が少し虫が齧るさうだから宿をおたのみ申しやす」 2.産気付いて陣痛が起こる。 用例:滑・膝栗毛−発端「しきりに虫が齧ると見え」
・虫が嫌う
(むしがきらう) なんとなく気に食わない。気に入らない。 類:●
虫が好かない
・虫が込み上げる
(むしがこみあげる)[=取り上(のぼ)す] 欲望が次第に昂(たか)ぶる。
・虫が承知せぬ
(むしがしょうちせぬ) 心が納得しない。腹が立って我慢がならない。 類:●腹の虫が治まらない
・虫が知らせる(むしがしらせる)[=知らす] なんとなく感じる。何か起こりそうな予感がする。
・虫が好かない
(むしがすかない) なんとなく気に入らない。どうも好感が持てない。
・虫が据わる
(むしがすわる) 心が定まる。覚悟ができる。 類:●腹が据わる
・虫が付く(むしがつく) 1.衣類や書画などに害虫が集(たか)って食い荒らす。穀物や農作物に害虫が集って、被害を受ける。2.未婚の女性や後家などに愛人ができる。遊女・若衆などに情夫ができる。 例:「娘に悪い虫が付いては困る」
・虫気付く
(むしけづく) 陣痛が起こる。産気付く。
・虫唾が走る
(むしずがはしる)[=出る・来る] 「虫酸」とも書く。 1.腹が減って、胃液が口の中に逆流する。2.口中に胃液が上がってきて、吐き気を催(もよお)す。多く、酷く忌み嫌うことに喩える。 類:●反吐(へど)が出る 例:「顔を合わせるだけで虫唾が走る」
・狢を使う
(むじなえおつかう) 狢や狸(たぬき)が使うといわれる化かしの術を使うという意味で、人を騙(だま)すために、知らぬ振りをしたり、味方のように見せ掛けたりすること。
・虫の息(むしのいき) 今にも死にそうな弱々しい息遣い。やっと生きているような状態の喩え。 類:●風前の灯 例:「A社は経営不振で虫の息だ」
・虫の居所が悪い
(むしのいどころがわるい) 機嫌が悪く、ちょっとしたことでもすぐ腹を立てる状態。不機嫌である。 例:「出掛けに小言を言われて虫の居所が悪い」
・無始の罪障
(むしのざいしょう)[=罪業(ざいごう) 「無始」は、仏教用語で、無限に遠い過去のこと。「罪障」は、成仏の障害となる罪業。限りない前世からの罪障。
・虫の知らせ
(むしのしらせ) なんとなくそういう予感がすることを、腹の中の虫が知らせる為だとしたもの。 類:●胸騒ぎ
・無始無終
(むしむじゅう) 仏教用語。1.真理は常に変わることなく永久に無限であるということ。2.生き変わり死に変わり、この世の巡り合わせは永久に続くということ。輪廻は限りなく続くということ。
・虫眼鏡(むしめがね) 1.小さい物を拡大して見るための、焦点距離の短い凸レンズを用いた道具。拡大鏡。ルーペ・顕微鏡など。2.相撲の、序の口の力士の俗称。番付の最下段に、ごく小さい字で記され、虫眼鏡を使わないと読めないことから言われる。
・虫も殺さぬ
(むしもころさぬ)[=ない] 虫さえも殺さないほど性質が穏やかで大人しいことの形容。また、そういう人。 例:「虫も殺さぬ顔をして心は鬼のよう」
・虫養い
(むしやしない) 1.空腹を一時的に凌(しの)ぐこと。また、その軽食。 用例:
玉塵抄−四五「尊宿長老などに酒をかんをして果子肴をすすむるを叢林のことばに虫やしないの薬と云」 類:●虫抑え 2.転じて、性欲その他の欲望を一時的に満たすこと。 用例の出典:玉塵抄(ぎょくじんしょう) 玉塵抄(ぎょくじんしょう) 注釈書。惟高妙安(いこうみょうあん)。55巻。永禄年間(1558〜1570)の言語研究資料。
・武者振り付く
(むしゃぶりつく) 激しい勢いで抱き付く。遮二無二(しゃにむに)齧(かじ)り付く。 類:●齧(かぶ)り付く 用例:浄・長町女腹切−中「べりべりしゃべるほうげたけはないてしまはんと、むしゃぶり付」
★〔「貪(むさぶ)り付く」の転。「武者振り付く」は当て字〕<大辞林(三)>
・武者震い
(むしゃぶるい) 戦いや重大事に臨んだときに、心が奮い立つあまり、身体が小刻みに震えること。
矛盾
(むじゅん)
・むしょ 監獄のことをいう。 
★(監獄をいう盗人仲間の隠語「虫寄場・六四寄場(むしよせば)」の略「むしよ」の変化。「刑務所」の略と解されることもあるが、「監獄」を「刑務所」と改称したのは大正11年(1922)で、この語はそれ以前から使われていた)<国語大辞典(小)>
・無常迅速
(むじょうじんそく) 仏教用語。万物の生滅転変が速やかであること。人の世の移り変わりが非常に早いこと。人の死が思い掛けず早くくること。
・無常の風
(むじょうのかぜ)[=嵐(あらし) 人の命を奪うこの世の無常を、花を散らす風に喩えたもの。 用例:狂・朝比奈「無常の風に誘はれ、ただいま冥途へ赴く」
・無常の殺鬼
(むじょうのせっき) 死。人の命を奪うこの世の無常を、恐ろしい鬼に喩えたもの。
・筵を踏む
(むしろをふむ) 寝床に敷く筵に共に寝るという意味から、夫婦が同衾すること。
・虫を起こす[=病(や)む・煩(わずら)う] 1.寄生虫などのために、腹痛を起こす。2.子どもが虫気(むしけ)を起こす。 
「虫気」は、子供が罹(かか)るもので、寄生虫により、腹痛・不眠・癇癪(かんしやく)などの症状が出るもの。
・虫を殺す
(むしをころす)[=死なす・押さえる・堪(こら)える・鎮(しず)める・宥(なだ)める・摩(さす)る] 癇癪を抑える。腹が立つのをぐっと堪(こら)えて我慢する。 
反:●堪忍袋の緒が切れる

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