闇夜に浮かぶ青白き塔

 

 

   闇夜に浮かぶ青白き塔よ

 

   あばよ、俺は行くぜ

 

   俺を冷ややかに見るのか見ないのか

 

   あばよ、俺は二度と来ないぜ

 

   すべての世界の見張を自負し

 

   真の知恵を持つという者よ

 

 

 

   その塔には真理の金貨があり

 

   それには言い知れぬ魔力があるという

 

   その金貨は二十に一と六足りず

 

   絶えず欠け完全でないが

 

   やがて光と共に満ち足りるという

 

 

 

   その金はエジプトの錐のごとく

 

   偶像として彼らに崇められる

 

   しかしそれが虚像であることが分かっても

 

   彼らには認められぬ

 

   はは、悲しい性よ

 

 

 

   俺は払うものは払った、貸し借りなど無い

 

   四半世紀の間に払った負債

 

   そもそもそんなものは有りはしなかった

 

   それでも払わされたのだから、ガタガタ言うな

 

   あばよ、俺は行くぜ(止めんなよ)

 

 

 

   その金の土台には金が多量に埋まっているという

 

   塔の主は必死になって土台を掘り続け

 

   塔が傾くのにも気づきはしない

 

   このまま行けば、すべてが無駄になるというのに

.

   あばよ、崩れる前にとんずらするぜ

 

 

 

   その塔の十二の主は皆、目がかすみ耳も聞こえない

 

   だから幻聴と幻こそ彼らの現実

 

   皆は彼らを崇め、その幻聴と幻に従う

 

   誰の目も耳も、もはや使い物にならない

 

   はは、悲しい性よ、俺は行くぜ

 

 

 

   その塔は強固に見えて、まるで発砲細工のシバ神

 

   崩れぬよう中のやつらは必死、神のご意志か

 

   そんなものは崩れたほうがいいのだろう

 

   あばよ、俺は行くぜ

.

   虚ろに浮かぶ、やつれた塔よ


このページのホストは です。 無料ホームページをどうぞ!