嵐は来たれり

 

 

その深き色の その波間にて

 

木の葉のごとくにうつる あの小さき船

 

あまりの凪 そはあやかしか

 

遠くを見つむる目 おお!水平線見よ

 

 

 

嵐来たれり   激しく水は落つ

 

嵐来たれり   今際の極みにて

 

嵐来たれり  火は降り水は撃つ

 

嵐来たれり  怒涛の怒り立つ!

 

 

 

あまりにその激しさに

 

船の中 人の叫び 闘いのとき

 

波間に振るい落とされし人

 

助けの合図さえなく 沈みゆく

 

 

 

嵐来たれり   波間に死の影が

 

嵐来たれり  黄泉へのはるか路

 

嵐来たれり    崩れる水の壁

 

嵐来たれり    嵐は凄み行く

 

 

 

嵐の去り行きし後

 

水鳥が羽を休むその木片は

 

戦いし者が逝く墓標なのか

 

海原にただ浮かぶその悲しき印

 


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