風をおくれよ 

 

     澱んだ空気

     

     射しこんだ光の線が

     

     くっきり埃に舞い上がる

     

     こんな所じゃあとても

     

     息すら出来やしない

     

     薄暗い部屋の片隅

     

     じっとり汗とTシャツ

 

     強い風が欲しい

     

     少しくらいおくれよ

     

     風を 風をおくれよ

     

     

     

     彼女からの電話

     

     まだかかってこない

     

     階段に座ってじっと

     

     たまった埃をなでてる

     

     つぶれたビールの空缶と

     

     3日前から出しっぱなしの新聞

     

     もうそろそろいい頃だろう

 

     少し風をおくれよ

 

     風を 風をおくれよ

     

  

     

     今日も西日が厳しく

     

     俺を蒸し焼きにしちまう

     

     からからの喉のなかに

     

     濃い唾がわずか

     

     こんな狭い世界で

     

     ごそごそ面倒くさそう

     

     今日は天気もいいのに

     

     ご機嫌斜めの俺様

     

     風をおくれよ

     

     少しくらい強くていいから


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