|
楽しく、長く学習していくためには
日本語以外の母語をもつ子どもは,日本語のプレッシャーから開放され、思いきり話せる機会です。必ずしも本で静かに勉強することだけが学習ではありません。はしゃぎ出しても母語を使えるだけで子どもには学習となり大いに癒されます。
日本語を母語とする子どもは、始めて違うことばにふれる機会です。違うことに対して、はじめは変に、可笑しくとられることもあります。又は、単純に好奇心をもつこともあります。真面目な勉強にならないと思い、叱ったり、注意したりしないでください。日常と違う非日常を受け入れるまでには、心の準備が要ります。可笑しいと思うのは、違いに気付いていく貴重な体験になります。注意せず、子どもの気持ちをそのまま受け止めてください。(例、子:韓国語の文字って変だよ。親:それはそうだよ。日本語を始めて学ぶ外国人もはじめては日本語が変だといっていたからね。慣れてないことはそう思うでしょうね。)
親の欲や都合で子どもに無理させないように気をつけてください。特に親のルーツのことばや母語を学んでくれるのが嬉しくて、子どもが勉強するとあまり嬉しい顔をすると、子どもは親の機嫌をとるため勉強するようになります。また、親の期待にそえず、勉強しないからと叱ったりすると、親の母語に偏見をもつことになります。同時にいくつものなせるのは誰にも難しいことです。自発的に楽しく仲間を作りながら、長く勉強できるようにゆっくりと支援してください。
新たなことばを習って親の母語より発音がおかしい場合やできない場合でも「変だ」と言わず、これからもっと上手になるだろうなぁと励ましてください。
日本語の不自由な親が、子どもを叱る時や怒る時だけ母語を使うと、母語に対するイメージが悪くなり尊重する気持ちを損ないます。誉める時や気持ちの良い時も、母語で思い切り子どもの前で表現してみてください。
授業参観について
できるだけ参観して、子どもの様子や成長を見守ってください。
参観の時は授業にじゃまにならないようにお願いします。特に参観中の保護者同士の私語はご遠慮ください。
授業参観したことで、子どもを他の子どもと比較したり、怒ったり、ばかにすることはしないでください。勉強に行ったことで叱られたら、学習意欲がなくなります。
愛情を伝えると、子どもが自信をもちます
一日一度くらいは子どもを抱きしめてあげてください。そしてさりげなく「可愛いなぁ」とふと、言ってみてください。はじめは照れるかも知れませんが、子どもはとても安心するでしょう。
誉める時は具体的に誉めてください。(例:授業中に質問する時は、声が大きくてよく聞こえたよ。)
子どもに条件付きの愛を語るのは禁じてください。(例:良い子でなければ、ママの子ではないよ。)子どもがどんな悪さをしても親子の関係は永遠に変わりません。悪い行為を叱っていることであって、子ども自体が悪いわけではないです。親から信頼され、愛され、大切なものだと感じる子は、非行に走ることは少ないです。
上手に叱ると子どもは反省します
叱る時は必ず理由を説明して、本人が自己弁護できる機会を充分に与えてください。
人の前や特に子どもの仲間の前では、叱ることや子どもに不利な発言はしないでください。自尊心を傷つけられ、自分を大切にしなくなります。
悪さをした時、子どもの話を聞かないで、最初から悪者と決め付けることは止めましよう。子どもが自ら認めるようにしてください。(例:花瓶が割れている。親:どうして花瓶が割れたの?⇒子:花を刺すつもりだが花瓶が落ちてきたよ。⇒親:この花瓶は友人からいただいた思い出のものなのに、・・⇒子:そうなんだ、こめんね。⇒親:花を刺す時は、どうすれば花瓶が割れないと思う。⇒子:これからは気をつけるよ。⇒親:そうだね。ちょっと注意をするだけで大切な物を割らないですむからね。じゃ、片付けようか。)
子どもの自尊心を養い為には
周りの人から子どもが誉められた場合には、「うちのばか息子が・・」という表現は止めましょう。素直に「ありがとうございます」と言ってください。更に、子どもと二人きりになった時は、一言いいましよう。「え、○○ちゃんはすごいね。誉められているよね。」
世間体を気にして人の前で子どもをけなすと、子どもは自分より世間体の方が大切だと思ってしまいます。
子どもが親の言うことをきかないという場合には、親も子どもの言うことをきいていない場合が多いです。『子どもは小さな大人ではなく』それなりの自立した一人前の人間です。子どもの話に耳を貸してください。親子がお互いに理解し、認め合うことが大切です。
子どもの言い方や表現が乏しい場合にも責めたり、分からないから聞かないと言わないでください。正確に内容が伝わらなくても子どもと向き合って話を聴いてあげるだけで、子どもは安心し、エネルギーをもらい、回復します。
子どもは、親やわが家庭の個人関係だけではなく、この地域や国際社会の中での一員です。社会の中から子どもの位置を考えてみましよう。
相談や悩みについて
子どものことで相談や悩みごとがある場合には、講師や関係者に申し出て、相談時間を決めてください。内容によって相談ができる経験者や専門家などを紹介したり、できるだけは支援したいと考えています。
授業が終わってから講師に声をかけて長く話をするのはご遠慮ください。次の授業が続く場合もありますし、何より子どもにしっかり目を向けることができなくなります。お話が長くなる時は、事前に了解を得て約束をしてください。
*以上の内容は、全ての子どもに当てはまる正解ではありません。個人的に子育ての経験や自分が子どもの時を思い出して書いた内容です。また、外国で暮らしながら、母語と第2言語ができる経験者として書いてみましたので、ご参考になれば幸いです。
文責:パク・ヘスク(朴海淑)

|