スペイン児童文学概要3 最近のデータより

スペイン児童文学
Literatura infantil y Juvenil de ESPAÑA

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スペイン児童文学概要

最近のデータより

スペイン児童文学年報



スペイン発行の、児童文学年報によると、スペインにおいて、現在児童文学は「成熟期」だといわれています。
印刷部数、出版タイトル数などは特徴が年々大人向けの文学と傾向が似通ってきており、2005年は、ドンキホーテ刊行400周年をうけて、児童書の出版数は10%増加しました。この出版数の増加は、印刷部数の増加ではなく、新刊数の増加によるものです。

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スペイン国内の児童書の出版数は最近5年で年々増加しており、児童書の出版数の占める割合は、全図書出版数の約15%でした。(タイトル数で集計)
具体的な数値は、2005年のもので、全体のタイトル数が69.598タイトル、そのうちの11.756タイトルが児童書であり、16.9%を占めます。(*Anuario sobre el libro infantil y juvenil 2007 pp.10)一方この数値を日本のものと比較してみると、日本では、総務省統計局のHPによると、2005年の新刊書籍出版点数は78304冊、そのうちの児童書は5064冊、約6.4%でしかありません。しかし日本の出版点数も少しずつではあるが年々増加しています。しかし、成熟期といわれるスペイン児童文学ですが、日本においての知名度は低いです。「ラ・マンチャのドン・キホーテ」(Don Quijote de la Mancha)は、世界的に有名ですが、20世紀のスペイン児童文学界は児童文学の標準的なレベルは低いという見識が一般的です。しかしレベルは低いという見識にも関わらず、スペイン児童文学の中にも、よい作品はたくさんあります。このHPでも、作品紹介のページでスペイン児童文学の作品を紹介しているので参照してください。また、児童文学とは、子どもを対象とした文学であり、人格形成のために重要な役割を果たすものだと思います。ということは、裏を返せば、スペイン児童文学を見れば、スペイン人の性格、スペイン社会が分かるともいえるでしょう。また、児童文学の特徴として、人類が発見した、生きるうえでの知恵を伝えるための文学であるともいえます。当然、文化も違えば、根本となる生きるための知恵も異なるはずであり、スペイン児童文学と日本児童文学の差異を調べることにより、スペイン文化と日本文化の違いも見えてくるものと考えています。