スペイン児童文学歴史
歴史おおまかな概要
スペイン中世から現代に至るまでのスペイン児童文学の歴史
●中世
スペイン中世には、、子ども向けとして書かれた作品はほとんど存在しませんが、伝承文芸が子どもたちにも受け入れられ、豊富に存在していました。
それらは、パンチャタントラからの寓話やバラッド、ロマンス(ドン・ベリアニス、エル・シドなど)であり、特に有名なものが、「わがシッドの歌」(1140年頃)です。宗教的精神、リアリズム、庶民的感情といったものが強く表れた文学です。
●15世紀 ビブリア・ペケーニャ(Biblia Pequeña)
1492年にバルセロナで発行された子どもたちのための聖書。印刷術が発明されたため、このような宗教的な作品が子どもたちにも与えられるようになりました。
●17世紀 ドン・キホーテ(Don Quijote de la Mancha)
1605年に出版。スペイン文学でもっとも有名な作品。子どもにもよく読まれたので、子ども向けの版がスペイン、その他の国でも発売されています。現在スペインの高校でもドン・キホーテを1人1冊ずつ購入させるところもあるくらい、スペイン人にとっては有名な作品です。
●18世紀
ヨーロッパ各国で出版されていた教訓物語がスペインでも出版されました。1798年に創刊されたスペイン最初の子どもの雑誌『ラ・グラセタ・デ・ロス・ニニョス』に掲載されたのが始まりです。
●19世紀
1876年、マドリッドに、サトルニノ カジェハ フェルナンデズSaturnino Calleja Fernández Calleja(1853-1915)がエディトリアル カジェハEditorial Callejaという出版社を設立します。この出版社は、子ども達への本を精力的に出版し始めました。グリム童話や、アンデルセン、シャルル・ペローなどの作品がエディトリアル カジェハよりスペインに紹介されました。
フェルナン・カバレロFernán Caballero(本名 セシリア・ボエル・デ・ファベルCecilia Böhl de Faber、1796-1877)が子どもたちのために伝承物語を再話しました。
●20世紀
20世紀、1975年まで続いたフランコの独裁政治、言語統制が終わると、スペインの児童書、出版界は発展を始めます。
アントニオ ホアキン ロブレス ソレールAntonio Joaquín Robles Soler(1895-1983)は、8 cuentos de niñas y muñecasや Hermanos Monigotes、 Rompetacones y 100 cuentos más、 Cuentos de las cosas que hablanなどを出版しました。
また、劇作家のハシント・ベルベンテ・イ・マルティネス(Jacinto Benavente y Martinez)が1909年に子ども劇場を設立。
エレナ・フォルトゥン(Elena Fortún)、1886-1952 は「セリア」シリーズを書き、少女たちの間で大人気になりました。
サルバドール・ベルトロッシはコッローディの『ピノッキオ』にヒントを得て、「ピノチョとチャペテ」物語で大きな成功を収めました。
●20世紀以降の絵本作家
一般的にスペイン児童文学の水準は低いと言われていますが、絵本については、質が向上しており、アスン・バルソラ(1942-)、ルイス・デ・ホルナ(1942-)、カルメ・ソレ・ベンドレル(1944-)らの画家によるすぐれた絵本がたくさん出版されています。
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