スペイン児童文学歴史詳細編
歴史
19世紀の終わりまで、スペイン児童文学には、教訓、そして子どもや青年を教育する目的のための本しかありませんでした。
この長い前史を経て、スペインへヨーロッパのお話を紹介する試みが行われていきました。
アンデルセンは、Julius Nombela(フリウス・ノンベラ)によって初めて1871~2年に翻訳されました。
José S. Viedma(ホセS.ヴィエドマ)は1879年にグリム童話を翻訳、Perrault(シャルル・ペロー,代表作:赤ずきんちゃん)は前世紀から、フランスの影響をうけて、スペイン文学において知られていました。
1876年に、Calleja publishing house(カジェハ出版社)がSaturnino Calleja(サトゥルニノ カジェハ 1855-1915)Madrid(マドリッド)に設立され、スペイン市民戦争(1936-9)の終わりまで出版活動が行われました。
この出版社は、ペロー、シュミット(Chriftoph von Schmid 代表作:子どもたちのための聖書)、アンデルセン、ネズビットの普及に多大な貢献をしました。
「The Arabian Night(千一夜物語)」のようなスペインの伝統的なお話や、他の作者不詳の物語、古典的冒険物語(ダニエル デフォー:ロビンソン・クルーソー、スウィフト・ジョナサン:ガリヴァー旅行記)なども普及していきました。
20世紀初頭においては、バルセロナのSopena出版社が、同様の役割を果たし、お話や冒険ものの様々なコレクションが出版されました。
スペイン独自の作品も、挿絵として、大人向けの「Estampa(エスタンパ)」のような雑誌に、子どもむけの漫画の話として、有名な漫画家、Salvador Bartolozzi(サルバドール・バルトロッチ)により掲載されていました。
「Blanco y Negro(ブランコ イ ネグロ)」は、「Gente menuda(ヘンテ メヌダ)」の増刊号、付録として出版され、後に1冊として独立して出版されました。
1920年代から、事実に基づいた、美徳と、欠点を兼ね備えた子どもが主人公の、教訓めいた話ではないお話が現れはじめました。
これらの主人公は、Elena Fortún(エレナ フォルトゥン)著「Celia(セリア)」のように、上流階級に住む環境のお話でした。
この「Celia(セリア)」は、スペイン市民戦争の後に、似た作品が出版され、Borita Casas(ボリタ カサス)の「Antoñita la fantástica(アントニタ ラ ファンタスティカ)」や、Emilia Cotarelo(エミリア コタレロ)の「Mari-Pepa(マリ-ペパ)」などが出版されました。
スペイン市民戦争後、独裁政権は、英雄ものや、ファンタジーがテーマの教訓めいた子どもの本を奨励し始めました。
それらは、スペインの古典文学や、スペイン昔話に基づいたものでした。
「house Araluce」社の
1950年代に、José María Sánchez Silva(ホセ・マリア・サンチェス・シルバ)、 Monserrat del Amo(モンセラット デル アモ)やJoaquín Bellver(ホアキン・ベルバル)らが作品を書きました。
少女向けの雑誌「Bazar(バザール)」は、Monserrat del Amo(モンセラット デル アモ), Ángela Ionescu(アンヘラ・イオネスク), Consuelo Armijo(コンスエロ・アルミホ), Gloria Fuertes(グロリア・フエルテス)」などの作品を出版することで、重要な役割を果たしました。
1960年代に入り、より現実的で、扱いにくい社会問題が生じてきました。それは、貧困地域と、移民の問題です。これらの問題に、Ángela Ionescu(アンヘラ・イオネスク)やCarmen Kurtz(カルメン・クルツ)、そしてAna María Matute(アナ マリア マトゥテ)が取り組みました。
1962年まで、スペインでは、カタルーニャ語、ガリシア語、バスク語での出版は禁止されていました。しかし、その禁止令が解けると、とりわけカタルーニャ語での出版が盛んになりました。
1970年代
一方、
一方、数多くの、ガリシア語、バスク語、特にカタルーニャ語でもたくさんの本が書かれました。
多くのカタルーニャ語の作家、Josep Vallverdú, Mercé Company , Joan Manuel Gisbertなどがスペイン語でも書かれたり、翻訳されたりしました。
近年(1975-2002)では、都市の生活に反してノスタルジーを感じさせる観点からの田舎の生活の物語だけでなく、スペイン児童文学のテーマは、新しいテーマがたくさん見受けられます。
多くのものは、田舎の自然に関するものですが、いくつかのものは、児童文学では、以前は扱うことがなかった、人種問題、外国人差別、りこん、両親と子どもの関係、ジェネレーションギャップなどを扱っています。また、以前はタブー視されていた、犯罪、ドラッグや、性犯罪などのテーマも見受けられます。
そして、新しいタイプの主人公(とても貧しい主人公、知恵遅れの主人公、身体障害者の主人公)なども、完璧な主人公でない主人公を描いた「Celia(セリア)」以後見られるようになりました。これらの傾向は、Mercé Company(メルセ・コンパニー) の「El imbécil 」、Montserrat del Amo(モンセラット デル アモ)の「La piedra de toque」, Alejandro Gándara(アレハンドロ・ガンダラ)の「Falso movimiento 」、Fernando Lalana(フェルナンド・ララナ)の「Morirás en Chafarinas 」、Andreu Martín(アンドレウ・マルティン)と Jaume Rovira(ハウメ・ロビラ)の「No pidas sardinas fuera de temporada」 などの作品に見ることができます。
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