ディンゴ Dingo

キャンプ場に現れたディンゴのアーニー by SS オーストラリアにも柴犬がいたんだ、なんて言っちゃいけない。もちろん車の名前でもない。大きな耳にとがった鼻、スラリとしたボディと長い足を持つこの姿は野生のディンゴ。オオカミを祖先とするイヌの仲間だ。といっても飼い犬みたいにワンワンと吠えることはなく(でも口笛を吹いたら尻尾を振ったヤツはいた)、荒野に寂しげな遠吠えを響かせる。

大陸の砂漠の真ん中ウルル(エアーズロック)のあたりで昔、ディンゴに赤ん坊をさらわれたと主張する親の話がワイドショーネタとなって大騒ぎしたことがあった。ディンゴがたくさん住みついて人の手から餌をもらうほどになっている(本当は餌付け禁止!)クイーンズランド州のフレーザー島でも、子供がディンゴにさらわれそうになったことがあるとかないとか。

まあ、人を襲うことはないにしても、家畜に悪さをするというんで内陸部の牧場などではディンゴよけのフェンスとか溝が作ってあるのをよく見かける。もっとも、一般に言われるほど悪さはしないというのが本当らしい。悪者どころかシャイな性格で、タスマニア州を除くオーストラリア全土に住んでいるけれど、野生のディンゴはめったに人前には出て来ない孤高のイヌなのだ。


The Australia Web 掲載 1999