観る人のセンスも問われるゲイ&レズビアンの祭典

ディズニーランドも真っ青というほどに派手派手しいゲイ&レズビアンたち の祭典として有名なシドニーの「マルディグラ」。2月27日(土)には、こ れまで1ヶ月に及ぶイベントのクライマックスを飾るパレードが開かれる。 オーストラリア国内はもちろん世界中から同性愛者が集まる祭典ということ で、その派手さ、奇抜さ、どギツさは頭がクラクラするほど。それでつい見 逃しがちなんだけれど、実はシリアスでユーモアと皮肉にあふれた彼らのセ ンスには、圧倒されるものがある。

同性愛に対して否定的な発言をした議員のモノマネをユーモアたっぷりに演 じたり、今は落ち目になったけれどあのポーリン・ハンソン元議員の巨大な 人形を登場させてみたり。ばかばかしいことを言うヤツにはばかばかしさで 対抗するのが一番とばかりに、差別的な言動で知られる有名人やエラそうな 政治家とかが徹底的に笑い飛ばされるのは、拳を振り上げて批判するよりも よほど痛烈だ。

パレードに加わっている人もさまざま。制服姿でパトカーに乗って参加した 現職警察官たちも話題になったし、「この美しい姿をみんなに見てほしいの よ」とミニスカートの脚線美を誇示しながら踊りまくるお兄さんもいれば、 「いわれのない差別により、そしてエイズにより命を落としていった仲間の ために」と静かに歩く先住民のレズビアングループもいて、みんなそれぞれ のスタイルで同性愛者であることのプライドをアピールする。

ちなみにオーストラリアでは、職場の男女差別や人種差別が禁止なのと同様 同性愛者への差別も禁止されている。だけど日本のメディアはほとんど興味 本位で表面的な取り上げ方しかしないから(なにしろセンスのない日本の記 者には、マルディグラのユーモアと痛烈な皮肉なんか理解できなくても仕方 ないか)、ぜひ自分の目で見てみましょう。現地に行けなくても、当日はホ ームページでパレードを生中継するらしい。それから、さらに興味のある人 には、アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞した映画「プリシラ(The Adventures of Priscilla, Queen of the Desert)」もオススメだ(でも、 お上品な知識人を自認するようなお方はやめといた方がいいと思う)。


豪日交流基金ニュースレター「Australia Web通信」掲載 1999

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