地下の穴ぐら生活とオパール掘りの町


クーバーピディ Coober Pedy(南オーストラリア州北部)

内容:快適な地下暮らしオパールを探せ!
行き方宿装備アクティビティー


住人がみんな地中の穴ぐら住居に住んでいる町、クーバーピディは、南オーストラリア州アデレードから北へ約800キロ、アリススプリングスに向かうほぼ中間地点にある。オーストラリアのほかのどの町とも違う雰囲気で、改めてオーストラリアの広大さを実感するので、バスでこのルートを通りかかる人は、ぜひ1泊することをおススメする。

快適な地下暮らし
教会もホテルもバックパッカーズも、何でも地下の「アンダーグラウンド」。地上から見ると、ちょっと盛り上がった丘の断面にぽっかりと入り口の穴があいているだけ。反対側からは、茶色い大地の起伏がひたすら広がっているようにしか見えない。高台に上がって写真を撮っていたら、いきなり足元から人が現れてびっくりした。

ここでは真夏の気温が40度から時には50度にも達する一方で、冬には0度近くまで下がることもある砂漠気候。ところが地下なら気温はいつでも20度前後で快適だ。実際、入り口をくぐり、岩を段状に掘り下げた階段を地下に向かって降りていくと、1段ごとに空気が冷んやりしてくるのを肌で感じる。内部は「打ちっぱなしのコンクリート」ならぬ「掘りっぱなしの岩壁」。住人に言わせると「新しい冷蔵庫を買ったらキッチンの壁をその分だけ掘ればいいし、家族が増えたらまた新しい部屋を掘るだけ」。調子に乗ってベッドルームを30も造った人がいるとかいないとか。

オパールを探せ!
これほど地下住宅が発達したのも、もとはと言えばここがオーストラリア一のオパール産地で、至る所に採掘跡の穴がボコボコ空いているからなのだ。旅行者でも、採掘跡に残された無数の白い原石のかけらをより分けて、赤や緑の色が入った価値のある石を探し出す作業(ヌードリングという)で、簡単に運試しができる。

でもオパールなんて興味ないし、第一ガンガンに照り付ける日差しの下で石ころあさりなんて冗談じゃない。そう最初は思った私だが、「この場所でつい数週間前、ドイツ人旅行者が見つけた原石には700ドルの値段がついたんだ」なんて話にちょっと心を動かされ、まあ、とりあえず付き合いで探してやるか、としゃがみ込む。やがて、かすかに赤と緑の光が入った小さなミルク色のかけらを発見。「こ、これは…」。いつの間にか目の色を変えて石をあさっている自分がいるのだった。ちなみに、あとでワクワクしながらオパール店の人に見てもらった私の石は、「きれいだけど、カッティングしたらなくなっちゃうよ」という程度のものだった。

町のメインストリート(といってもわずか数十メートルの埃っぽい道)に並ぶオパール店を冷やかして歩くだけでも楽しい。中でも炎のような赤い光がいくつも鮮やかに入った「ファイアー・オパール」は、なんだか人を強く惹き付ける魔力みたいな力があるように感じる。店のオーナーは、オパール掘りの人からこの原石をたった1ドルほどで買ったそうだが、カッティングしているうちにこの鮮やかな赤い光が現れ、心臓麻痺を起こしそうなくらい興奮したとか。その後何万ドルという値段がついても売り渡さなかったそうだ。オパール掘りもいい原石を見つけるのも、本当にギャンブルそのものらしい。

ちなみに本当にオパールを買いたい人にも、ここで買うと都会のオパール店なんかで買うよりはずっと安いらしい。町の中でも自分で鉱山を持っている店だとさらに安いそうで、もちろん値切りOK。ホンモノと、人工的に表面だけ張り合わせて作られたものとの違いもちゃんと説明してくれる。

町にはオパールのカッティングを10数ドルで体験させてくれる店や学校もあって、これもなかなか面白かった。仕上がりはゴツゴツでも、自分でカットしたオパール片はいいお土産だ。私が教えてもらった店の職人さんは、この技術を手に、各地で働きながら旅しているそうだ。そんな暮らし方も面白いかもしれないな、と思ったりした。

行き方
アデレードからグレイハウンドの長距離バスで10時間くらい。アデレードを夜に出て、夜明け前くらいにクーバーピディに着く。バックパッカーズのバスが迎えに来てくれて、その晩の1泊分を払えばすぐベッドに案内してくれるので寝直せて助かる。

宿
アンダーグラウンドホテル、バックパッカーズなど各種。バックパッカーズの「ラディカズ」は、なかなか親切で各種ツアーもここで予約でき、チェックアウト後もシャワーやトイレを使わせてくれた。でも部屋はベッドだけしかなく、しかも廊下と部屋の仕切りはないので丸見え。

装備
夏なら半袖(昼間はノースリーブでも)に短パンで十分だが、短時間でも死ぬほど日焼けする。歩き回るときは日焼けどめとか帽子、サングラス、それに水は必携。冬でも昼間は温暖で過ごしやすいが夜間はかなり冷え込むことがあるらしい。

テイクアウェイのほかギリシャ料理、イタリア料理など小さい町なのにレストランがわりと充実しているのは、世界各国からオパールを掘りに来た人のコミュニティーがたくさんあるから。でも日本料理はない。スーパーは小さいのが2件ほどあるが、種類はすごく少なくて値段も高く、しかも期限切れのものが平気で並んでいるので注意(私は賞味期限切れのオレンジジュースを値切って半額にしてもらった。味に問題はなかった)。

アクティビティー
地下の名所めぐり、郊外のアウトバック・ブレイクアウェイとディンゴ侵入よけフェンスの見学、オパール鉱山見学と原石探し、映画『クロクダイル・ダンディ』のモデルと称するオヤジの住居見学(はっきり言って趣味が悪い)…以上がだいたい半日くらいのパッケージツアーになっている。このほかオパール衝動買い、オパールカッティング体験、星座観察ツアーなど。

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