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エリーゼのタイプナンバーが111なのは有名だが、その前の量産市販車はM100エランじゃなくて104のオメガ/カールトンだってことはあまり知られてない。
日本では日陰の存在のオメガ/カールトンだけど、本国のイギリスとドイツではそれなりに有名?で、彼の地での雑誌AUTOCARなんかには、いまだにBMWの新型の7シリーズとの比較記事なんかが出てる。


もちろんオーナーズクラブもあって、3月のドニントンでもクラブで出展してたっけ・・・もっとよく見とけばよかった。
そもそもこのオメガ、世界限定で950台が生産されたけど、ロータスで950台は決して少ない台数じゃない。むしろ単一モデルでは多いほうかも・・・結構ヒットしたのだ。
基本的にイギリスのヴォクソール系で販売された、右ハンドルでマイル表示メーターのがCARLTON、ドイツオペル系で販売された、左ハンドルでkm表示メーターのがOMEGAと分類される。が、ウチの個体は右ハンドルのkm表示の日本仕様。オーダーの時点で特別に設えたそうで、イギリスのロータスカールトンのクラブのホームページには、392号車はロータス社の裏切りの1台と書いてある。

950台の現在の生息分布は、イギリス284台(うち1台が日本へ)、ドイツ415台、イタリア70台、フランス59台、オーストリア50台、スイス41台、ベルギー24台、スペイン5台、シンガポール1台、日本1台。ドイツが多いのは、やはりアウトバーンのお国だけに、オメガの性格にピッタンコなんだろうと思う。そう思うほどにオメガは高速クルーザーの性格が強い。
ロータスの軽快なハンドリングを期待すると、意外にも感じるけど、考えてみれば、強烈なパワーで300km/hは出そうな勢いのクルマが、あまりクイックなハンドリングでは超高速域で神経質になりそうだし・・・。その点オペル製ボディの剛性感とあいまって、むしろ高速域での安定感や直進性は抜群!じゃあハンドリングはダメなのかと言うと決してそうではないところはさすがにロータスのセッティングなのだ
なにがロータスのセッティングなのか?シャシに関してはジオメトリーとかブッシュとかの変更はあたりまえとして、リアサスにアームを追加してマルチリンク化してあることは有名?だが、実はもっと大きな変更点として、リアのショックがロータス自製のエア式に変更、オートレベリング機能が与えられている。これよって、後席に人が乗ったり、トランクに荷物を積んだりしても、車高が一定に保たれ、姿勢に影響を与えないようになっていて、いうなればロータス市販車中唯一のアクティブサス!F1テクノロジーにロマンを感じてむせび泣きつつ、涙を拭いて実際に乗ってみるとどうなのか。
S4以降のエスプリと同じドアノブを引いてドアを開け、「LOTUS OMEGA」のロゴが入ったスカッフプレートをまたぎ、エスプリとかエリーゼに比べると、いたって乗りやすいシートに腰を下ろす。
ベースとなったオペル・オメガ3000−24Vも標準でレカロ社製のシートだが、ロータスではそれにコノリーレザーのレーベンで仕立て直している。シートの面圧はドイツ車の標準からすると柔らかく、イギリス仕立ての色合いが濃い。調整はマニュアル、電動ではない。しかしスライドとリクライニングにハイトと2段のランバーサポートも調整できるので、ステアリングのチルト機能と併せて、理想のポジションをとることができる。
ステアリングはオペル・オメガと同じレザー巻の4本スポーク。ホーンパッドには「LOTUS OMEGA」のロゴが入る。エアバッグはない。ウインカーレバーはオペル製で、S4以降のエスプリのモノと同じ。これまたS4以降のエスプリと同じキーをキーシリンダーに差し込みエンジンスタート!あっけないくらいに短いクランキングで、3638ccの直列6気筒は目を覚ます。
アイドリングは平和そのもの。シュルシュルと静かにエンジンはさえずり、エスプリのような荒々しいビートはない。
エスプリSEの倍は重いクラッチを踏み込み、エリーゼくらい節度感のあるシフトレバーを1速へ。クラッチのミートポイントがかなり上の方なので、足の力が入らないところでの微妙なペダル操作が要求されるため足がつりそう。発進のときエンストしても、「あ〜大変やね〜」と温かい目で見守ってほしい。
クラッチさえ繋がってしまえばこっちのもの。多少引っかかり感のあるアクセルペダルに力を込めると、大排気量のトルク感は満点!グイグイ車速が上がり、3000rpmを超えるあたりからターボが強烈に効きはじめ(ブースト計が無いので正確には分からないが)あっという間に回転計はレッドゾーンへ!忙しくシフトアップしてると制限速度を越えてしまう可能性もあるので(笑)、早々に6速に入れて我に返ると100km/hは僅かに1500rpmあたり。この状態で巡航している限りは燃費もすこぶる良く、10km/リットルは軽く越えるのだ!
もちろんその強大なエンジン出力に対して、ストッピングパワーも申し分なく、エスプリスポーツ300と同じAP製のブレーキシステムにABSが装備され、万一のパニックブレーキも安心して踏める。