やあ!
ようこそ!
私は私立探偵、わけあって名は名乗れない。
この無礼をお許しいただきたい。
初めに。
これからお話する事は内密にしていただきたい。
そして、これから私がお話しする内容はあくまで仮説であり、私の推理に他ならない。
電子メールで送られてきた犯罪日記を読んだだけの私の推理が何処まで正確かは判らない。
もしも、私よりも優れた探偵諸君が異議を唱えるのなら其方が真実かもしれない。
もし、この話を聞くことによって貴方の飽くなき探究心や推理に対する情熱を欠く結果になったなら心からお詫びしたい。
貴方の答えを崩さぬ事を祈って私は論述したいと思う。
本題に入るからには私も覚悟を決めた。
では、お話しよう。
まず、この事件は複雑に絡み合ってはいるが、一つの連続大量計画殺人事件だといえる。
さて、第一の事件だが、この事件は一見通り魔的犯罪のようにも見える。
しかし、通り魔なら反抗不可能な点がいくつかある。
まず、彩子の存在。
それは内部にいる人間にしか分からないだろう。
消灯時間やカメラ撮影時間から言っても犯人は、医師又は、看護士もしくは、入院患者に限定される。
無論孝一は犯人ではない。
犯罪者心理から言ってもありえなかったが、第二の事件で完全に無実が証明された。
何故なら、孝一が犯人と仮定するなら後藤氏の死は最大の危機であるといえる。
彼は確かに後藤氏に追い詰められはしたが、結果的に重い刑は免れおそらく捜査も中止されただろう。
しかし彼が死んでは後任の検事が捜査を再開するかもしれない。
まァ、これで孝一のアリバイは証明されたも同然だ。
残りの事件は粗も多く叩けばいくらでも埃が出そうだ。