おジャ魔女はるか

はるかの出会いと魔女見習い入門



[西之森小学校(にしのもりしょうがっこう)体育館]
で新学期の始業式が行われ
その後生徒は指定の教室へと戻っていった。
しばらくして教室の扉が開いて女の人が教壇の前に立った
それを見て席を出歩いていた生徒は、指定された席に着き
お喋りをしていた生徒もそれを中断して教壇の方に注目した
それを確認してから女の人はしゃべり始めた
「今日から1年間、皆を教える事になった、杉野ですよろしく。
それでは、皆さん出席番号順に自己紹介をしていってください。
一番の子からお願い。」
そう言われて出席番号一番の子が椅子から立ち上がり
自己紹介を始めた
そしてはるかの番が来る
「西崎はるか(にしざきはるか)です、趣味はアクセサリー作りです」
「そう、あなたが有名な西崎さんね?」
担任の杉野ははるかにそう聞いてきた。
「あの、有名ってどういうことですか?」
はるかは、担任の杉野の言葉の意味が分からずに聞き返した
「去年のあなたの担任の篠本(しのもと)先生が、すごいって何時も言ってたのよ」
「そうなんですよ、はるかちゃん自分が作ったアクセサリーとか売ってるんですよ」
クラスメイトの一人が口を開いた
「そうなの、西崎?」
「はい、ネット販売だけど・・・」
「ふ〜ん、西崎さん今度そのアクセサリー見せてくれないかな?」
「はい、いいですよ」
「それじゃ自己紹介の続きよろしく」
新学期のお決まりである、大掃除が終わり
「皆気をつけて帰りなさい。」
学校の帰り、見慣れない道を歩いている事に気づいた。
はるかはアクセサリーの事で頭がいっぱいでボーっと歩いていたようだった
「見慣れないとこに来ちゃった、えっ?」
「あちゃ〜、ぼんやりし過ぎてたのかな?、道間違えるなんて、んっ」
「ここどこかしら?、まだこの辺慣れてないのに、あっ」
はるかは、声がしたので顔を上げた、どうやらほかの二人も同じだったらしく
顔を上げたことで三人の目が合った
一人は赤い髪をショートカットにしていて、赤みのかかった大きな眼が印象的な
とても明るそうな女の子と
青みのかかった眼をしていて、水色の髪を肩まで伸ばしそれを後ろで縛っている
この少女の名前を知らない人は少ない、人気チャイドルの鈴白みんとである。
《チャイドルの鈴白みんとちゃん!!》
はるかと赤い髪の少女が声をそろえて言った。
「あっ、もしかして私のファンの子かな?」
みんとは、道で名前を呼ばれたらそう問いかけるようにしていた
「ボクは違うけど、弟がファンなんだよね、よかったらサインくれないかな?」
「(嘘でもファンだって答えればいいのに)」
はるかは、赤い髪の少女の言葉に驚きを隠せなかった
「ええ、いいわよ。」
みんとは特に気にする様子も無くそう言って、赤い髪の少女から受け取ったノートにサインをしている
「あなたもいる?」
ノートを返しながらみんとがはるかに問いかけた
「私はいいです・・・・あっ!!」
「どうかしました?」
「どうかしたの?」
みんとと、赤い髪の少女が不思議そうにはるかを見る
「そのアクセサリー」
はるかはみんとの腕にしているアクセサリーを指差した
「素敵なアクセサリーでしょ、HPで見つけて買ったの。」
「それ、私が作ったアクセサリーです。」
「ええっ」
こんどはみんとが驚いた
「じゃあ、あそこのアクセサリーを作ってる小学生ってあなたなの?」
「うん。」
「君って、そんなアクセサリー作れるんだ、すごいね!!」
「ありがと。」
はるかは、顔を赤くしている
「あっ、そういえば、自己紹介してなかったね!ボクは本宮梓(もとみやあずさ)だよ」
「必要はなさそうだけど、私はチャイドルの鈴白みんと、よろしくね」
「わたしは、西崎はるかって言います」
「二人はこの辺に住んでるんでしょ、よかったら道教えてくれないかな〜
考え事してたら道に迷っちゃった見たいなの」
「私もあんまりこの辺来ないからよくわかんないの」
「はるかちゃん、なら何でこんな所にいるの?」
「私も考え事していて。」
「二人とも考え事してたのかボクと同じだね、まぁボクはこの辺に住んでるから 知らない道じゃないけど・・・・」
「どうして考え事してたにしても、こんな所に来たのかしら?」
三人はふと一軒の店に目がいく
「いちはたせらの魔法堂?」
はるかは看板に書かれた文字を読んだ
「本宮さん知ってます?」
「うん、なんか魔女が住んでるって噂の店で、
ここで買ったペンダントを持ってると、願いがかなうんだって」
「どんなペンダントなの?」
「それは知らない、ボクは買いに来た事無いから」
「二人とも入ってみない?」
「う〜ん、何か気になるから入ってみようかな」
「ボクも、興味はあったんだけど、入ろうって気にならなかったんだよね、今までは でも今は何か入りたくなっちゃった」
そういって三人とも店の中に入っていく
店内は薄暗く見るからに不気味な雰囲気をかもし出している
「いらっしゃい。」
不意に声が聞こえてきた
三人が声のした方を見ると
黒いローブを着た老婆がいすに腰掛けている
その老婆のひざではオレンジ色の猫が気持ちよさそうにしている
「何か悩みがあるんだろう?」
三人は少しびっくりして老婆の方の顔を見る
「わしの店に来るのは、そういう客ばかりじゃ、驚くほどの事ではない。」
「アクセサリーを売っているって聞きましたけど?」
はるかはためらいつつも老婆に聞いてみた
「そこのテーブルにあるやつじゃよ、それを持っていれば、お前たちの願いもかなうじゃろう」
そう言われて三人はペンダントをそれぞれ手にとって見ている
「何か、あんまり可愛くないかな?」
「私には、似合わないかも」
「本当に効くのかな?」
三人はそれぞれ思ったことを遠慮無く口に出していった
「それなら、買わなくていいから、帰ってくれ、・・・・・・・・・」
当たり前のように老婆が怒りの形相を一瞬見せたがすぐに表情を消し・・・顔が引きつっているが・・・・
それだけをなんとか言った
三人はペンダントを置いて帰ろうとしたが、あずさが思い出したように振り返る
それにつられる様に、はるかとみんとも振り返る
「ねぇおばあさん、一つ聞いてもいい」
「何じゃ」
老婆はいかにも、うっとうしそうに、答えた
「おばあさんて、もしかして魔女なの?」
「そうじゃが、それがどうした」
「えっえぇ〜〜〜〜〜」
老婆の反応に思いっきり驚く三人
「うるさいのぉ、買わないんならさっさと帰れ」
今度は隠す様子も無く怒りの表情を向けている
「あの、良いんですか、このまま帰っちゃっても?」
「当たり前じゃろ」
「正体見破った人間の記憶を消したりとか、動物に変えたりとか、呪いをかけたりとかはしないんですか?」
どこで得た情報なのか分からないが、みんとが聞いた
「動物に変えるのは簡単じゃが、記憶を消したり、呪いをかけるのは、禁断の魔法じゃ使う分けなかろう」
自称魔女の老婆がそう言い終えるのに合わせて‘ポン’という音がし
猫が「手の平サイズの羽の生えた人間の姿=妖精」になって言う
「マジョセラどうせだから聞いてみたらどう?」
妖精ははるか達を一通り見てから自称魔女の老婆=マジョセラというらしいに声をかけた
「まぁそれも一流の魔女の条件じゃろうしな」
マジョセラと呼ばれた老婆はそう答えた
「という事で、あなたたち〜〜魔女になってみたいと思わない?」
と妖精が聞いてくるが、すでに頭が混乱気味の三人は顔を見合わせ
ことの整理をしようと試みていて妖精の声は届いていなかった。
「まず、いちはたせらって言うのが魔女なんだよね?」
はるかの言葉に、いちいち二人はうなずいて
「ひざの上の猫が、妖精になったみたいだよ」
あずさが続ける
「もしも〜し」
妖精が話しかけるが聞いていない
「私たちに大きな害は無いみたいね。」
みんとが言った。
三人はまた顔を見合わせ大きくうなずき合うと
何事も無かったように帰ろうとしたが
‘パチン’
という音が部屋に響いた、それにも三人は気にせず扉に手をかけた、が押しても引いても
びくともしない
「どうしたのあずさちゃん?」
「扉が開かないの。」
その言葉で三人はいっせいに扉にぶつかって
‘ドン’という音がした・・・・・・
「開かんよ、魔法でロックしたからの」
「何で、帰っていいって言ったじゃない」
マジョセラは
「さっきの話を聞いておらんかったんか」
とため息と共につぶやいてから
「ワシが魔女だと知ったんじゃ、お前らも魔女になってみんか?」
「なれるんですか?」
「魔女見習いからじゃがな、試験に合格すれば誰でもなれるよ。」
「試験は何か、だけどなってみたい」
「ボクは・・・・やってみたいな〜〜」
「アイドルの魔女なんていいかも♪」
「なら、こっちに来るんじゃ」
そういって老婆はさっさと行ってしまう
「まって〜〜」
三人はあわてて後を追いかける
老婆を追いかけて中庭に出ると小さなテーブルに
小さな引き戸のタンスのような物が置いてあった
「さっさとせんか!!」
三人があわててテーブルのそばに駆け寄る
「ワシ名前はマジョセラじゃ」
「あれ、いちはたせらさんじゃないの?」
マジョセラと名乗った魔女にみんとが質問する
「それはこっちでの仮の名前じゃ、それからこの妖精は」
「私は、マジョセラのお供の妖精で、ククって言うのよろしく」
妖精はそう名乗った
「まずは自己紹介してもらおうか。」
そう言われて三人が自己紹介をする
「ではまずは、この中にある、見習いタップを一つずつ取り出すんじゃ」
三人が見習いタップを取り出し眺めている
「さて使い方じゃが、まずは真ん中のボタンを押して・・・・・」
説明を聞かずに、はるかはタップの真ん中のボタンを押してしまった
すると何所からとも無く、空中に服が現れ、さらに音楽が流れ始めた
《おお〜〜〜》
三人が歓声を上げると
マジョセラは怒鳴った
「はるか!!音楽が流れてるうちに、その服を着るんじゃ」
「ええ〜〜」
はるかは、あわてて服を着だした
「はるか、服を着終わったら『プリティ〜ウイッチ、はるかっち』と言うのじゃ」
何とか服を着終わったが、はるかの着た服が消えてしまう
「何をやっとる、ちゃんと言わなければ駄目じゃないか」
「恥ずかしいんだもん」
とか言っていると、横で先ほどと同じ音楽が流れ出した、
はるかとマジョセラが見ると、みんとが着替え始めていた
「プリティ〜ウイッチ、みんとっち(はーと)」
とポーズをつけて言ってたりする
「みんとちゃんさすが〜〜」
「それじゃボクもやってみよう」
そう言ってタップの真ん中のボタンを押した
音楽とともに着替え始めたがモタモタしている
やがて音楽が終わって服が消えてしまう
「はるかとあずさは、おジャ魔女か・・・」
「オジャマジョ、ってなに?」
「お邪魔な魔女のことよ。」
「私たちってオジャマなの〜〜」
「グダグダ言ってないで二人とも、さっさともう一回やらんか!!」
「はーい」
二人はまたタップの真ん中のボタンを押し着替え始める
「プリティ〜ウイッチ、はるかっち!・・・・はずかしいよ〜〜」
顔を真っ赤にしてはるかが小声で言った
「はるか、もっと堂々といいなよね。」
「ムチャ言わないでよ、これでも精一杯なんだから」
そういったククに、顔をまっかにしたはるかが、力強く反論した
あずさはやっぱり着替えられずにもとに戻る
あずさは三回目のチャレンジを始める
「二人とも手伝ってやれ」
マジョセラははるかとみんとにそう言った
あずさは二人の助けを借りて着替えて
「プリティ〜ウイッチ、あずさっち!」
「とりあえずあずさは着替えられるように特訓、はるかは台詞が言えるようにする」
《・・・・》
「良いな!!」
《・・・は〜い》
マジョセラの言葉にはるかとあずさはしぶしぶ返事をかえした




次回おジャ魔女はるか
『魔法堂、改装!?』