おジャ魔女はるか
フキゲン?・姉妹?・他人な、かなえ
「今日はどうしちゃったんだろうね、かなえちゃん」
はるかは小声であずさにたずねた。
「よっぽど、嫌な事あったのかな〜」
はるかとあずさの視線の先にはそのかなえがいた。
ダークブラウンの髪に特徴的なグリーンとパープルのオッドアイ
と外見上はいつもと変わらないように見えた・・・・身体的な部分については・・・・
まず何故か?メガネをかけていないこと、度は入って無いらしいので視力には問題ないようだけど
読書家の必須条件(自称)と言っていた以上はかけていなければおかしい、さらに
欠かさず持ち歩く誰が作ったのか不明の
お手製の本箱、取っ手とタイヤが付いており、
タイヤはデコボコ道でもオッケーな用にオフロード仕様
収納数は約20冊前後と、なんともハイスペック(?)
な物を引っ張り歩いているのだが、今日はそれがない
簡単に言えばかなえは今一冊の本も持ち歩いていない状態なのである。
もちろん学校の指定の通学用カバンの中には教科書以外の本も入ってるのかもしれないが
カバンから出して読むそぶりひとつ見せない。
そして本人も本を持っていないことにかけらも気づいた様子がない、
と言うより読書する気が無いらしい、と
こそこそ話をしているはるかとあずさにかなえは‘ギラッ’っと鋭い視線を向け
「おしゃべりする余裕がある様ですね・・・・それならはるかさん占いお願いします」
「は、はい・・・・・」
はるかは蛇に睨まれたカエルよろしく言葉も出ない状態だったが
それでもヨタヨタと占いブースのほうへ入っていく。
あずさも気を取り直しレジに専念していると
‘カラン’と扉が開き、みんとが入ってきた。
「こんにちは〜〜今日って休業日じゃなかったっけ?」
「そんなものいりませんよ、ソレよりみんとさんは二階でアクセサリー作ってきてください」
みんとはかなえの様子がいつもと違うことに気づいて何も言わずに従うことにした。
「今日のかなえちゃんいつもと様子ちがい過ぎない?」
あずさに近付くとそう口を開いた。
「って言うか怖いよすごく、来た時からあんな感じだったし、二言めには無駄口無用だし」
「逆鱗に触れないよう気を付けた方が良さそうね」
みんとがそうあずさに言い残しに階へと上がっていく途中で店内を見回すと
かなえが元気よく笑顔で接客しているのが目に映った。
「接客以外はいつものかなえちゃんのほうが良いよね〜」
そうつぶやきながら二階でアクセサリーを作り始めた。
もともとが定休日なため、それほど客足があったわけではないが
それでも忙しいと言えるだけの忙しさがあり閉店となった。
「かなえちゃん悪いんだけど、定休日なんだから休まないと」
みんとがそういうと
「そんな事関係ありません、現にお客さ・・・・・ん来た・・・じ・・・・・・・・・」
と言いながら、かなえが思いっ切りぶっ倒れた。
「か、かなえちゃん、大丈夫?」
はるかが、かなえの額に触れると物凄い熱を持っているのに気が付いた。
「か、かなえちゃんすごい熱だよ、冷やすもの用意して・・・・」
はるかは二階の奥の部屋にあるソファーにかなえを寝かすとそういった。
「じゃあタオルかなんか濡らしてくる」
とあずさが行こうとした時
「それより出したほうが早いわ、・・・・・・・・・・プリティ〜ウィッチ、みんとっち」
と言うが早いかタップを出して着替えるとポロンを出して
「『パラッケ、ラ〜テロ・ク〜メリ〜ド〜リ』何でもいいから冷やせるものよでて」
一転部屋の空気が冷たく・・・凍てつく様な寒さとなった、理由は簡単
部屋中に点在する氷柱、氷塊が原因だろう、それに設置もされてないはずの冷房がなぜか
室内の温度を−20℃に保とうとフル稼働していた。
「みんとちゃん、やり過ぎやり過ぎ」
かなえが‘ガタガタ’震え始めている、
はるかがあわてて言う、もちろん自分自身もかなり危険な状態だが・・・
もちろんみんともあずさも‘ガチガチ’と震えているのが見て取れる。
「プリティ〜ウィッチ、あずさっち『ト〜トル、ナ〜ナル・ミレ〜セニ〜ニ』氷のう出て来い」
「『パラッケ、ラ〜テロ・ク〜メリ〜ド〜リ』私が出したもの消えて」
あずさがさくっと着替えて氷のうを出すと、みんとは出したものを再び消して
とりあいず事態収拾は完了し、はるかは氷のうをかなえの額に乗せ、ホッと一息ついた。
「かなえちゃん見てて思ったんだけど、顔色全然変わらないんだね」
あずさは、苦しそうに寝息を立てているかなえを見て言った。
「ポーカーフェイスって言うのかしらね、でも性格が全然いつもと違うみたいだし、そうでもないのかも」
みんともそんなことをつぶやく
「とにかく、ココに寝かせておいてもしょうがないし、家まで連れて行こうよ」
「『パラッケ、ラ〜テロ・ク〜メリ〜ド〜リ』かなえちゃんの家を教えて」
とみんとが呪文を唱えると方位磁石が出てきたもちろん北も南も指してはいない
それでも間違いなく何かを示している。
「そういえばボクの家もこうやって調べたんだね」
あずさにとって謎だった部分が、ひとつ明らかになって少しうれしそうな表情になった。
3人はかなえを連れて店を出ると入り口を閉め方位磁石の示す方へと歩き出す。
「かなえちゃんが倒れちゃったので・・・・・・」
かなえのお母さんに事情を話すと、「どうぞ」と部屋の前まで案内され、扉を開けた瞬間
みんとが何かに気づきあわてて扉を閉めた。
「どうかなさったのですか?」
かなえのお母さんはみんとに不思議そうに尋ねた。
「い、いえ、今人型の何かが動いた気がしたもので、びっくりしてしまっただけです、すいません」
実はドアを開いた瞬間【かなえ】に化けたテテがベッドで寝ていたからだった。
が言う訳にもいかないみんとは何とかとりつくろい(?)、改めて扉を開けたみんとは
「気のせいだったみたいね、私も疲れてるのかな?」
とため息をついた、どうにかテテも気づいてくれたらしく姿が見えなくなっていた。
かなえをベットに寝かしたあとかなえの母親にお茶を勧められ断ることも出来ずに受けることにした。
「かなえちゃんの事聞きたいんですけど?今日のかなえちゃんいつもと様子が違ったので」
「ご迷惑をかけてしまいまして、あの子は昔から体調が良くないと、性格が変わるんです」
とはるかの質問に丁寧に答えてくれる。
「見てもまったく分からないので、もしもいつもと様子が違うときは、体調が良くないのだと思っていただいて」
そう言って一泊置くと
「無理やりにでも、家につれて来て頂けないでしょうか?」
「えと、そういわれても・・・ねぇ?」
「う、うん」
はるかに同意を求められ思わず二人はうなずく
「とにかく、お願いしますね」
とかなえの母親の勢いに
≪わ、わかりました・・・≫
っと三人が声をそろえた。
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みんとはベッドに仰向けになって両腕を天井に向かって伸ばし
手の中にあるタップを眺めている。
「私を見てくれる友達っているのかな、はるかちゃん達だってきっと、これが無かったら」
そうつぶやくとタップをサイドボードの上において
「私をチャイドルとしてしか見てくれなくなるんだよね・・・・・・」
いつのまにか瞳に涙をためていたみんとは、あわててそれをぬぐった。
「おんぷさんに相談してみようかな・・・・・」
いろいろなことに考えをめぐらす内にみんとは眠りの中に落ちていた。
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翌日まほ〜DO
はるかとあずさは二階でのんびりとアクセサリーを作っていると
‘カラン’と音がした。
「ボクが、見てくるよ」
とあずさが席をたち店舗のほうに顔を出すと
かなえが本を片手に立っていた。
「やっほー♪かなえちゃん」
「あの〜昨日は来れなくてすいませんでした」
かなえはいきなりあずさに頭を下げると
「かなえちゃんどうかしたの?」
さっきのあずさの声でかなえが来たと知り
顔を出したはるかに
「本当にすいませんでした。」
と再び頭を下げあやまるかなえに
はるかとあずさはひたすら“?”を浮かべるしかなかった。
二人は頭を下げ続けるかなえを落ち着かせ(?
話を聞いた結果かなえが昨日の事を全く覚えてないらしいと言うことだった。
「かなえちゃんちょっと待ってって・・・」
「はぁ・・・・?」
あずさはかなえにそう言うとはるかを手招きして
少し離れた所でこそこそと話し始める。
「なんか何も覚えてないみたいだね」
「それなら昨日の事は言わないほうが良いかもしれないね」
「一応みんとちゃんにも連絡しとこうか?」
「うん、あずさちゃんお願いね」
「と言っても今日お仕事だって言ってたから出るか分かんないんだよね?、かけるだけかけて見るけど」
あずさはそう言うとパパットコールを取り出し、かけ始めた。
はるかはかなえのいる所に戻ると
「もう本読み始めてるし・・・・・・まぁいっか」
かなえが座っているテーブルの上にはいくつかのグッズが置いてあった。
はるかはそのうちの何点かを在庫用に丁寧にしまっていく
それがすむと自分もテーブルに着きねんどをこねグッズを作り始めた。
「やっぱり何時ものかなえちゃんがいちばんだよ」
とあずさがはるかの目の前に座り話しかけてきた。
「ははは・・・そうだね「あっち」のかなえちゃんってかなえちゃんぽくないよね」
そううなずき合う二人に
「あの〜どうかしました?」
しおりを挿みながらかなえは疑問符を浮かべている。
次回おジャ魔女はるか
『キズナ』