おジャ魔女はるか
配達戦記
「あ〜お前らに、ちょっと頼みたいことがあるんじゃが…」
まほ〜DOの閉店後の後片付けをしていた、はるか、あずさ、かなえに、
マジョセラが、ためらいがちにたずねる。
「なに?頼みって」
「夜は、やめて欲しいんだけどな…」
「読書に、差し支えないことでしたら」
三人がそれぞれ自分の意思を答える。
「夜じゃないから、その点は心配せんでいいが、読書はどうじゃろう…」
マジョセラは少し考えるようなしぐさをして、
「無理を承知で、との事だったし…その、まぁ無碍に断るのも悪いんでな、ちょっと手伝ってやって欲しいんじゃ」
そう言うと軽く頭を下げた。
「内容言ってもらえないと、答えようがないよ」
あずさがもっともなことを言った。
「MAHO便はしっておるじゃろ?、何でも明日と明後日は、人手が足りなくなるそうなんじゃ」
「そこで私達に、手伝いに来て欲しいって事ですかぁ?」
かなえが、めんどくさそうな表情を浮かべていった。
「まぁそう言うことじゃ」
「明日と明後日って、うちも稼ぎ時だよ」
「それは分かっておる…だから頼んでおるんじゃ…」
マジョセラはそのまま黙り込んでしまう。
「私達が交代でMAHO便を手伝いに行けば、問題はないんだけど…休みの日に、二人で店番は大変なんだよね」
「それくらいなら、ワシが手伝ってやるが…」
「あずさちゃん、かなちゃん、二人はそれでいい?」
「ボクは、別にいいよ」
あずさは気軽にそう言って、
「あまり気は進みませんけど、はるかさんは、手伝いたいようですし、それで良いですよ」
かなえが渋々うなずく。
「後はみんとちゃんが良いって言ったらね…もしもしみんとちゃん、明日と明後日のことなんだけど……」
はるかはパパットコールで、みんとに掛けると、二人の返事を聞いて、
マジョセラにそう言うと、ちょうど繋がったみんとと話し始める。
数分ほど話し通話し終えると、
「いいよって」
一言だけそう言った。
「必要なものは、向こうで用意させるから、お前達もう帰っていいぞ」
マジョセラがそう言って自室へ戻ろうとして途中で止まると、はるか達に
「ありがとうのぉ」
といって、っさっさと言ってしまった。
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翌日まほ〜DOにはMAHO便の制服をまとった女性
彼女の制服は、白を基調にした服で襟や袖の部分はレモンイエローになっている。
スカートは袖や襟同様にレモンイエローになっていて、水色のスカーフをつけている。
つまる所セーラー服をMAHO便は制服としていた。
そしてデナとマジョセラ、お供の妖精であるククがはるか達を待っていた。
「初めまして、ママの魔女見習いさん、私の名前はクルルよ2日間よろしくね」
「此方こそ…」
MAHO便の女性=クルルに言葉を返そうとして、意外な言葉を聞いて言葉に詰まってしまう。
「ママ?ってマジョセラが?」
あずさがMAHO便の女性に、驚きの表情でたずねる。
「ええ、マジョセラは私の育ての親なの」
「あれ、ママから聞いてない?」
《全然》
クルルがそうたずねたが、四人は一斉に首を振りマジョセラを見る。
「あ〜まぁ…なんだ、早く用を済ませんと、デナに迷惑じゃろ」
マジョセラはそう話題を無理やり変える。
「そうしてくれると助かるわ〜」
そう言ってデナはテーブルの上はるか達の前に小箱を四つとカードを四枚出現させる。
「こっちはコスチュームリングが入ってるわ、それからそっちのはアプリケーションカードよ」
「コスチュームリング?アプリケーションカード?」
「それって何?」
「コスチュームリングは、何となく分かるんだけどね」
「そうですね〜何をするカードですか?」
はるか達がそれぞれ疑問を向ける。
「コスチュームリングは、あなた達がつけてるそれの名称よこないだ正式に決まったの」
そう言ってデナは、みんとがつけている指輪をさしてそう言った。
「このカードはあなた達が持ってる多目的ツールの追加機能カードで、特殊ナビ機能が追加されるの」
「多目的ツールってコレですよね?」
はるかがピアノをイメージしたような腕に装着する道具を取り出してたずねる。
「ええ、そうよ、トレーを引き出してそこにセットすれば良いの」
説明を聞きながら四人は多目的ツールを腕にはめ、扇形に展開するトレーを引き出すと、
そこにアプリケーションカードなるものをセットし同様に、鍵盤を模した、部分を開くと指輪をそこにいれる。
「は使って慣れてね、それと請求はMAHO便で良かったのよね」
そう言ってデナはクルルの返事も聞かず‘ポン’という音を残し消えてしまった。
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10分後、MAHO便の制服を着たはるかと、かなえは、クルルから受け取ったカバンを肩から提げると、
「みんとちゃん、あずさちゃん、お店の方はお願いね」
「泥舟に乗ったつもりで任せてよ」
はるかに胸を張ってあずさが答えたが、
「いや〜それじゃ任せられないよ」
はるかが‘ガクッ’と肩を落としていうと、
「泥じゃなくて大船だよ、あずさちゃん」
「え〜おんなじ船じゃん」
みんとの訂正にそう返すあずさ。
「いや〜さすがに違うと思うけど、まぁこっちは任せてよ、そっちも頑張ってね〜」
「もっちろん、それじゃかなえちゃんいこう〜」
はるかはそう言うと、箒にまたがり空に舞い上がると、かなえも同じように空へ舞い上がった。
「かなえちゃん、途中で本なんか読んじゃダメだからね」
「分かってますよ、それに本は全部まほ〜DOですからさっさと終わらせてきましょう」
かなえが指をくわえ眼科のまほ〜DOを恋しそうに見つめると、
「ではまた、後ほど」
そう言ってかなえは、飛んでいく
「さ〜って私もっと、最初の配達先は〜猪谷さんのお宅ね、え〜と『ナビコード50843リンク』で良いんだっけ?」
はるかの言葉に反応して多目的ツールから光の球が出て来る、
光の球の内側に矢印のようなものが浮かんでいて、それが一定の方向を指している。
「へーこういう機能なんだ〜」
そういってはるかは光の球が示す方角へ向かって飛ぶ。
しばらくその方角へ飛ぶと矢印が一軒の家を示した、人気がないのを確認して箒を降りると、
表札を確認して、チャイムを鳴らす
「こんにちは〜、MAHO便で〜す、お荷物お届けに参りました〜」
「は〜い、ちょっと待ってね〜」
はるかがインターホンに向かって喋るとインターホンから声が返ってきた。
しばらくして、エプロン姿の女性が出てきた。
「え〜とこちらが、お荷物になりますので、ご確認ください」
「ええ、大丈夫です」
「それでは、印鑑かサインをお願いします」
クルルに言われたように、受領印をもらうと、
「どうも失礼します」
丁寧にお辞儀すると、退室し人の気配がないところで箒を出して空え舞い上がる。
「う〜ん店番するのはやっぱ全然違うや、慣れれば違うのかもしれないけど、私は店番のほうがいいかな」
そんな事をつぶやいてから配達リストを取り出し同じ要領で配達していく。
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日がくれ、配達を終えたはるかとかなえは合流してまほ〜DOに戻った。
「ただいま〜」
「ただいま戻りました」
はるかとかなえが店内に戻ると
「おっかえり〜配達楽しかった?」
「二人ともお帰り」
「ふむお疲れじゃったな」
「はるかちゃん、かなえちゃん、ごくろうさま」
あずさ、みんと、マジョセラ、クルルが二人にそう声を掛けた。
「あの〜本は〜どこですか〜早く出してください〜」
かなえはいきなりそう言って、室内をうろつき始めた。
「二階においてあるよ」
あずさがそう言ったが“二階”の辺りですでにいなくなっていた。
「はやっ」
しばらく話した後。
「それじゃあ、明日もよろしくお願いね」
「まっかせてよ」
「泥舟に乗ったつもりでね」
「そうそう泥舟に乗ったつもりで、任せてくれればいいよ」
あずさとみんとがそう言うと、クルルは“う〜ん”とうなった後
「まぁ魔女にとっては、材質なんて関係ないわね、それじゃあね〜」
クルルが帰るのを見送ってマジョセラが
「さてお前らも帰れ、はるかとかなえは特に疲れてるじゃろうから、あまり夜更かしするなよ」
そう言ってマジョセラも自室に戻っていき、はるか達もそれぞれ帰路に着いた。
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その翌日今度はあずさとみんとが、MAHO便の制服に身を包んでカバンを肩から提げている。
「それじゃ二人とも頑張ってね〜」
「任せてよ」
「それよりもそっちの方が心配なんだけど…」
「う〜ん、大丈夫だと思うけど」
みんとの言葉にはるかは不安そうに答えた。
「うん、大丈夫、それより二人も気をつけてね」
そういい直すし、二人を気遣う。
「それじゃあ、あずさちゃん行きましょう」
「りょうか〜い」
みんととあずさはそろって空へ舞い上がった、
「さぁ〜ってと開店準備急がなくちゃ」
はるかはそういいながら店内に戻った。
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夕方みんととあずさがまほ〜DOに戻ると、フラフラのはるかが迎えてくれた。
「ちょっと大丈夫?はるかちゃん?」
「物凄いフラフラだよ」
あずさとみんとがはるかに駆け寄って心配そうにたずねた。
「あ〜はるかさん座ってってくださいって、いったじゃないですか〜」
後片付けをしていたらしいかなえが、はるかに向かって言った。
「何があったの二人とも?」
「マジョセラが女王様達に呼ばれて行ったもので、お店のことを一人でやっていたんです」
かなえがあずさ、みんとに簡単に事情を説明した。
「平日ならまだしも、日曜に二人じゃきついよね」
あずさが同情するように言った。
「今戻ったぞ」
そんな話しをしていると、マジョセラがはるかたちの元にやってきた。
「二人ともすまんかったなって、はるか大丈夫なのか?」
「うん何とか〜」
マジョセラに力なく笑うはるか。
「仕方ない、明日は店を休むからはるか学校が終わったらゆっくり休め」
「ありがと〜」
マジョセラの厚意に、はるかがそういった。
「それでは、そろそろ帰りましょうか?」
かなえが言うと四人はまほ〜DOを出ようとして、
「お前らちょっと待て、女王様からお前達に渡すように頼まれてな」
そう言って四人に1つずつ、手に持っていた認定玉を渡した。
「コレって?」
「認定玉というのは、魔女見習い試験以外にも、よい行いをする事でも、与えられるんじゃ」
「はぁ?」
「つまり、人手不足だったMAHO便、を手伝ったという行為が、認定玉を与えるに足る行為と認められたんじゃ」
マジョセラがそう説明した。
「引き止めて悪かったな、まぁゆっくり休め」
そういってマジョセラは自室に戻っていく、はるか達もそれぞれ帰路に着いた。
次回おジャ魔女はるか
『ガンガン使え!?魔法玉?』