おジャ魔女はるか

オンラインショップ、まほ〜DO開設



散々な目にあったり、散々なことをした、自称MAHO堂への研修旅行の
疲れを癒すまもなく、はるかはかなえを通訳に、
まほ〜DOの作業場の一角にあるパソコンに張り付き、
画面に向かって黙々とキーボードをたたいている。
みんとは、一時的に設けられた、写真撮影用のスペースで
店の商品を片っ端から撮影しデジカメに収めている、
あずさは不足がちな商品製作をおこなっていた。
まほ〜DOは、現在臨時休業中で、これは夏休みを利用して
まほ〜DOの事業拡大を狙ったらしく、オンラインショップを開こうというのが、
オーナーでもあるマジョセラの命令だった。
ことの始まりは朝、商品生産のために、まほ〜DOに集まったところから始まった。

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「久しぶり〜マジョセラもククも元気?」
あずさを除く三人がまほ〜DOに入ると
「おお〜やっと来たか早くあがって来い」
セラは声だけでそういった。
はるか達は言われるままに作業場に上がると、
作業台になにやら大型の箱やら何やらが所狭しと並んでいる。
作業台の前には問屋魔女デナと見慣れない魔女がたっておりマジョセラは、
作業台の上の箱の上ではるか達を迎えた。
「マジョセラ此方の方とこの上のものは何?」
はるかは見知らぬ魔女に視線を向け、その後マジョセラの足元の荷物群を指差していった
「イン、タネットとやら、を利用した商品販売に必要なものだそうじゃ」
マジョセラは簡単そうに言った。
「インターネットってオンラインショップ開設するの?この状態で?」
みんとは、マジョセラを信じられない、という表情で見つめ言った。
「そうよ、まほ〜DOの売り上げもかなり良いし、もっとお客を増やしたいじゃない」
ククはさも当然という風な言い方をした。
「どう考えてもまだ早いよ、売り上げはともかく、お店の開いてる時間ちゃんと把握して言ってよ」
はるかは怒った口調でククとセラに訴える。
「需要と供給がぜんぜん合っていませんよ、この状態でそんなことをすれば、店自体開けられませんよ」
「ふんっ、もっとお前らが、頑張ればいいんじゃろうが!!とにかくオーナー命令じゃ」
セラは3人のいけんをすっぱり無視し、見慣れぬ魔女とデナと二言三言話すとさっさと魔女界へ行ってしまう。
一時間後はるか達四人は、新たに用意されたパソコンルームの前であっけに取られていた。
作業場の内装が果てしなく変化し、本来渡り廊下があった場所に部屋が用意され、
その入り口の横に渡り廊下へ続く下り階段が出現していた。
その部屋にはパソコンやらの機器が鎮座して部屋を狭くしている。
それをたった一人の魔女が一時間でおこなった、その間に遅れて登場したあずさも、
店舗スペースでのんびりしていたはるか達に事情を聞いて、ぼんやりと改装作業を眺めていた。

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そんなことがあり、はるかは仕方なくオンラインショップ開設のため、パソコンに向かい
あずさたちもそれぞれ分担を決め作業を始めていたのだが
「あ〜も〜このパソコン、OSなんかの関係でぜんぜん使い方がわかんないよ〜」
はるかは、そばにいたみんとにぼやくと、少し間をおき、
「魔女課の言語で表示されてるから、それを私達が使う言語に変換する方法もわかんないのよね」
「うわ〜確かにこれは…」
パソコンの画面を覗いたみんとは、そう声を漏らした。
「デナが言うにはパソコン関係は品薄で、手に入りにくいから、注文してもいつになるかわかんないらしいし」
そういってはるかが頭を抱える。
「一応頼んどいて…その間どうしよう…」
「そうだかなちゃんなら、読めるんじゃない」
みんとが思い出したように手を打った。
そんなわけでかなえに画面の文字を読んでもらいながら、基本操作を覚えていくが。
「はるかさん、これって結構意味が無いんじゃないんですか?」
しばらく付き合っていたかなえが、そうもらした。
「まぁ…でも少しは魔女界の文字とか覚えられるから、私としてはまったく無駄でもないんだけど」
「それならいいんです」
そういってかなえは、はるかの示す文字を読む作業に戻った。
「ふぅ〜こんなもんかな〜」
みんとがそういいながら、はるかのそばに近寄ると持っていたデジカメをはるかに手渡した。
「ありがとう」
そういうと受け取ったデジカメを、近くのサイドテーブルに無造作に置く
「それじゃあ、私もグッズ作りのほう手伝ってくるね」
「よろしくね、私の方はまだかかりそうだけど…」
「何とかなりそうなの?」
「この状態じゃサイト作りは無理」
そんな話をしていると。
「再び、こんにちは〜デナで〜す」
デナが姿を現した。
「ちょうどよかった、このパソコンの言語を、人間界のものに対応させるソフトとか、そういうのほしいんだけど」
「でしょうね〜…実はさっきおいてくの忘れちゃって」
そういうといくつかの商品が出現する、出てきたのはROMカードらしきもの、
キーボード、マニュアル(日本語版)だった、そして
「このカードをスロットにさせば、使用者に分かりやすいように自動で変換してくれるの」
そういってデナは手にしたカードをパソコンの上部を開きそこに入れ、キーボードも付け替えてくれた。
「このキーボードもそれに対応してるからね、じゃあがんばって〜」
それだけ言うと消えてしまう、はるかはヘッドセットがケーブルでつながれた薄い板を取り上げた。
「ヘッドセット付キーボード?ってことはタッチパネルか何かかな?」
とヘッドセットから何か音が流れていた、
はるかはヘッドセットを装着しその音を聞いた。
「[あなたの名前、階級は…]」
と繰り返している、
「西崎 はるか7級魔女見習い」
パソコンのモニターがブラックアウトし再び表示が戻る、
それにあわせて、キーボードにも見慣れたキー配列が表示されていた。
「これで何とかなりそう、かなちゃんありがと」
「いえお役に立てたのならいいです」
そういって本を開こうとする。
「っとその前に、また魔女界の文字とか教えてくれるかな?」
「はぁ…かまいませんけど」
それだけ返事をして、かなえは開いた本に目を落とし、作業場に移動していく。
「きようだよね〜かなちゃんのあれって」
本から目を離すことなく、器用に段差を上り、歩いていくかなえの姿を、はるかは不思議そうに眺めると、
パソコンの画面に目を戻しタッチパネル式のキーボードを、器用にたたき始める、
夕方マジョセラ達が戻ってくるころには、一通り形になるところまで進んでいた。
「おお〜どんな感じじゃ?」
マジョセラは、はるかの肩に飛び乗るとパソコンの画面を覗き込んで、
「ほっほ〜だいぶはかどっておるな〜」
と満足そうにうなずく。
「あのさ、このパソコンってインターネットにつなげられないんですけど…それに配送や集金は?」
はるかが、このサイトを作っていて疑問におもったことをぶつけると、
「それは、MAHO便に頼めばいいんじゃ」
と簡単に言ってのける。
「そもそものMAHO便はじゃ…」
マジョセラの話をまとめると、MAHO便という店は、もともとまほうどう経営をする者達が
まほうどう同士の、情報交換、商品の受け渡しを行うための施設だったが、忙しくその施設にこれない魔女に代わって、
商品や情報を運ぶ魔女を用意したことが、今のMAHO便につながっていて、それ後魔女や魔女見習いの要望もあり、
MAHO便は魔法堂を運営するのに必要不可欠なものになったらしく、プロバイダ的なことも請け負っている、とのことだった。
「明日来るように言ってあるから心配せんでもいい」

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はるかは一人、まほ〜DOでパソコンを操作していた。
みんとはドラマの撮影、あずさは学校のプールの開放日で、かなえは新刊の発売日
そんなわけ、でMAHO便が来るのを待っていた。
「こんにちは〜」
裏口のほうから声がして、はるかがそれを出迎えると、
魔女スタイルに身を包んだクルルと妖精が入り口に立っていた。
「クルルさんこんにちは、ってきょうはユニフォームじゃ無いんですね、妖精もつれてるし」
はるかは魔女独特の姿をしたクルルに尋ねると、
「そうよ、今日は二件で終わりなのその後しばらく休養で魔女界にいくことになってるからね」
クルルはそう言って、妖精のほうを見ながらさらに、
「私のパートナーのチュチュと一緒にいる訳なの…というわけでさっさと済ませましょうか」
そういうとクルルは、はるかにパソコンの前に案内させる、クルルのパートナーであるチュチュは、
勝手に店舗の方へ飛んで行ってしまった。
パソコンの前でクルルは、前日デナがやった様に、パソコン本体上部を開き、何かをいれ元に戻すと、
パソコンの前のチェアに座り何かの設定をしながら、口頭で代金関係や配送関係の説明をしていく、
「ここの記入欄を埋めたあと、マイクに向かって《とんでけぴゅー》って言えば設定完了よ」
そういってクルルは、はるかと席を替わった、
「私も少し店舗見てきていいかしら?」
「ええどうぞ、気に入った商品があれば是非お買い上げください」
と営業スマイルでクルルに言った、クルルはうなずいて、店舗の方へ降りていった。

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店舗ではクルルの妖精チュチュとはるかの妖精ノノが…
「ノーノノ、ノノ?(これは、運動神経が上がる?:訳はるか※以下は)」
「別にどんな魔法がかかってても、あんまり関係ないんだけど」
「ノノノーノッノー(外見もそうかもしれないけど、まほ〜DOはそれが売りだよ:訳は)」
「って言うかね一人で見るから、あなたは別にいなくていいのよ」
と客のチュチュ相手にノノは接客をしていた、そこにクルルが降りてきて、
「あらチュチュ何やってるの?」
「クルルあなたからも言ってあげて、私に付きまとってしょうがないのよ」
「ノノーノ(あくまで接客で、別に付きまとってるわけじゃないよ:訳は)」
そんなやり取りをクルルは黙ってみているだけで、何も言おうとしない
「分かったわ、じゃあ私に似合いそうなアクセサリーは何かしら?」
チュチュはあきらめた顔でノノにそういった。
ノノは店内を飛び回って探し物を始めた。
入力を終えたはるかが降りてくると、チュチュははるかのそばに飛んでくる。
「あの子いったい何なの?接客とか言って付きまとわれたんだけど?」
はるかはチュチュの問いに軽く笑みをこぼして、
「いつも私達の仕事風景見て、お店屋さんごっこ見たいのやってたから、真似してみたいんじゃないのかな」
「ねぇはるかちゃんが身に着けてるその妖精のアクセサリーって…」
「はいノノをモデルにしたアクセサリーです」
そういってつけていたブローチをはずすとクルルの手渡した、
「これは売ってないのかしら?」
「今のところは…売るかどうか考えてるんですけど、よかったらチュチュさんの形のアクセサリー作りましょうか?」
はるかはクルルに返してもらったアクセを付け直しクルルに言った。
「いいの?是非お願いしたいな〜」
はるかとクルルが商談していると、ノノがアクセサリーを一つ持ってきて
「ノノノノーノノノッ(チュチュさんに似合いそうなアクセってなかなか無いよ:訳は)」
「あら私が悪いって言うの?」
「ノノノーノノーノノノノ(十分にきれいで完璧な妖精を、それ以上に輝かせるものってなかなか無いんです:訳は)」
「まぁね〜そうかも知れないわ〜」
チュチュはまんざらでもないという表情でそう言い返した。
「ノノッノッノノー(まほ〜DOで唯一可能なのはこれです、:訳は)」
そういってペンダントを一つ渡した。
そんなやり取りを聞いていたはるかは、驚きとあきれの入り混じった表情で、
「ってノノ何所でそんなことを」
とつっこんだがノノは聞いていないようだった。
その後はるかはクルルと通販に必要な契約云々をすませ、チュチュの持つアクセ、
結局チュチュは、ノノが持ってきたアクセを、買うことにしたらしくそのかいけいをすませた。
そしてクルルはチュチュの形のアクセを買うことになった。
「アクセサリーは出来上がったら通販と同じように配送します。」
「ええよろしくね」
といってクルルとチュチュはそのまままほ〜DOの扉を通って魔女界に向かった。

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一週間ぶりのまほ〜DO開店と同時に、オンラインショップまほ〜DOのオープン日
はるかはパソコンで最後の準備を済ませ、店の開店を待っていた。
かなえは、占い服姿で占いブースの翆晶の置かれたテーブルをはさむ様に置かれた、
二つのいすの片側で本を読みながら開店を待つ。
みんととあずさは、入り口のドア前で時間を見ているそして、
「かなちゃん読書やめて、はるかちゃん10秒前」
みんとが言うと、かなえはしぶしぶ本を置いてカウントダウンを聞く、
「7・6・5・4・3・2・1・・・まほ〜DO開店で〜す」
1と言うのとほぼ同時にあずさとみんとはドアを開いた、
「『とんでけぴゅ〜』」
パソコンの前のはるかも、1と言うのとほぼ同時に口を開いた。
「いらっしゃいませ〜…」
みんとは、開ききったドアから入る客に向かって声をかけ続けた。
はるかの前にあるパソコンの画面には、オンラインショップまほ〜DOの受注リストが表示された。
それを確認し電源を落とすと、急いで階下の店舗へ小走りで向かった、もちろん接客をするために。

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夕方はるか達は、パソコンの前ではるか達は受注リストに目を丸くした。
「たった一日でもう10件近く注文が来てる、こっちは店内告知くらいしかしてないのに」
「さすがまほ〜DOってところかしら?」
そばの棚には封のされていない箱の中に宛名の書かれたラベルと、注文にある商品が、セットで入れられている、
はるかはその箱の中身をそれぞれ確認すると、
「みんな、ありがとね」
そういってパソコンの上のほうで飛んでいる四匹の妖精にお礼を言う、
それからはるか達は、宛名の書かれたラベルを取り出し、封をした箱にそのラベルをつけていく。
「明日の朝、MAHO便が取りにくることになってるんだよね?」
あずさがそう確認する。
「うん、だから今日はこれでおしまいだよ」
それからしばらく4人で話し込んだ後、それぞれ帰路に着いた。






次回おジャ魔女はるか
『かなえ暴走、四級見習魔女試験』