アメリカで薬剤師になりたい、という人たちから「検索していて見つけました」由のメールを度々いただいている。
最初はその度に返信をしていたのだが、追いつかなくなってきたのでここに専用のページを設けることにした。
断っておくが、私はその人たちのための専用窓口ではないし、ボランティアでそういう類のことをしていくつもりもない。
自分が情報が乏しくて苦労した経験から、少しでもその人たちの助けになればいいな、とは思っている。だが、精いっぱいの返信をしても、「じゃあこれは」「こういう場合はどうしたらいいんですか」と続き、情報を収集するだけしてお礼の一言もなし、以来音沙汰なし、というパターンもあまりにも多い。これは情報を提供する側としてはかなり気分を害するものであり、今回のこのセクション開設にはそういった背景もある。
それから、最初のメールで挨拶もそこそこに、「どうやって勉強したのですか」「オススメの本、参考書があったら教えてください」くらいならまだしも、「お給料はいくらもらえるのですか」「国際結婚の壁をどうやって乗り越えましたか」に至っては、かなりプライベートな部分に属する質問であるので、答え難いというのが正直なところだ。
また、いきなり「私にもできると思いますか」って聞かれたって私はその人たちのことを全く知らないので答えようがない。私自身まだインターンを始めたばかり、決して偉そうにあれこれ言える立場ではない。
(その後、何とかハードルを一つ一つクリアし、2003年9月よりRPH、Registered Pharmacistとして働いています)

前置きはさておき、簡単にその流れを説明する。

1. Foreign Pharmacy Graduate Equivalency Examination (FPGEE)
アメリカで薬剤師になる場合、アメリカの薬学部を卒業して州の薬剤師試験を受けるのが一般的なコースであるが、外国の薬学部を卒業し薬剤師の免許を有する者はこれとは別にこの試験にパスすれば文字どおりこちらの卒業生と同等とみなされ、インターンとして働くことができる。受験資格は、上記の条件の他に、2000年以降に卒業した人に関しては、5年制の単位が必要なのだそうである。
一昨年までは試験は一年に一回、会場はシカゴ、受験者数が多い場合には西海岸でも試験会場を設けていたが昨年から方式が大きく変わり、通年受け付け、受験許可が届き次第自分の選んだ試験会場に予約を入れる。許可証と共に送られてくる冊子には、大体120問前後の sample questionsや各セクションごとの参考書の一覧も載っている。

[追記](2003年11月現在)
何でも、NABPが使用していたシステムがハックされ問題の漏洩があったとかでコンピューター式が中止になったのが2年ほど前、しばらくは以前のペーパー式で行くようである。
管轄は

National Association of Board of Pharmacy
Foreign Pharmacy Graduate Examination Committee
7000 Busse Highway
Park Ridge, IL 60068-2402
847-698-6227
www.nabp.net

ここから先は本当に州のよってまちまちであるが、インターンライセンスを取得し、インターンアワーを積んで更に TOEFL、TSE等のスコアを取って薬剤師試験受験、となる。
現在カリフォルニアとフロリダを除く48州においては NAPLEX(North American Pharmacist Licensure Examination、これも前述の National Board of Pharmacyの管轄)を採用しており、これの合格と更に各州の法律の試験にパスする必要がある。州間の免許の書き換えに関しては法律の試験をクリアすればよいはずなのであるが、時折FPGEEからやり直すことになった、なんて話も聞くので、あらかじめ州の Board of Pharmacyに確認することが必要であると思われる。
カリフォルニアにおいてはTOEFLは必要ないが、州の試験はエッセイのパートを持つ独特の形式であり、Foreign Graduateにはとりわけ厳しいものとなっている。
詳しいこと、最新の情報は常に各州の Board of Pharmacyに問い合わせることを強くお勧めする。

[追記](2003年11月現在)
遅れを取っていた?FL、そしてCAもついに2004年の一月からNAPLEXを取り入れることが決定した。それに従ってNAPLEXも少し傾向が変わるらしい。それに伴って、アメリカの50州全てにおいてトランスファーが可能になる。ただ、このトランスファーと言うのは reciprocate programのことを指し、州の法律の試験その他の条件をクリアすればその州の免許も取得できるのだが、オリジナルの免許を元に、と言うコンセプトなのでそのオリジナルの免許は保持し続けなければならない。

日本人がアメリカで働くには滞在時のステイタス、つまりビザも問題になってくるが、テクニシャンやインターンでは基準を満たさないので、H-1申請の対象には残念ながらならないようである。アメリカは今慢性的な薬剤師不足で、あと5年はその shortageが続くと予想されており、薬剤師になればスポンサーを見つけるのはそう難しいことではないらしい。だがその前の段階、インターンをするにはアメリカで合法的に働けることが条件であり、J-1の枠での申請を試みている人、F-1のステイタスで労働許可を取得する人、様々なパターンがあるようである。

2001年6月現在

ここで私が使っている本を数冊挙げておく。
check at Luka's Library

それでは皆さん、Good Luck !